国家公安委員会委員長あいさつ(要旨)

警察組織刷新のための初会合に当たり、国家公安委員会を代表して一言ごあいさつを申し上げます。
先生方には大変御多忙のところ、この会議への参加を御快諾いただき、厚く御礼申し上げます。

昨年来、警察の不祥事が多発し、警察に対する国民の信頼は、大きく損なわれました。
国会などでの御論議や国家公安委員会に寄せられる国民の御意見等を見ましても、警察の不祥事が後を絶たないのはその体質そのものに原因があり、組織や人事・教養制度の在り方を抜本的に改革すべきであるとの厳しい指摘がなされております。
国家公安委員会といたしましては、警察に対する御批判を真摯に受け止め、警察組織刷新のためにこの会議をお願いしたものでございます。本日お集まりの先生方には、何卒、私どもに対し忌憚のない御意見を賜りますようお願い申し上げます。

会議の進め方につきましては、先生方にお委ねしたいと存じますが、国民の負託に応え得る警察の確立のために、組織、制度の改革が急務となっており、特に御意見を賜りたい点をいくつか申し上げたいと存じます。

  • 第1は、「一線警察職員の士気・倫理観を高め、不祥事案を根絶する方策」についてであります。
  • 第2は、「内部規律を保持し、信賞必罰を徹底する監察制度の在り方」についてであります。
  • 第3は、「組織運営・管理に当たる最高幹部の育成、登用の在り方及びキャリア制度」についてであります。
  • 第4は、「警察組織をより適切に管理できる公安委員会の在り方」についてであります。
  • 第5は、「多様化、複雑化する犯罪に対処し、住民の不安に的確に対応する警察活動の在り方や警察力の強化」についてであります。

以上5点申し述べさせていただきましたが、先生方にはこれらに限らず警察をめぐる問題万般について、さまざまな角度から御論議の上、警察組織刷新に向けた御提言をいただき、政府として、これを重く受け止めさせていただきたいと存じます。
先生方のご懇篤なるご指導をお願いいたしまして、私のごあいさつとさせていただきます。