警察刷新会議第3回会議議事要旨

1.日時

平成12年4月10日(月) 13時ころから16時10分ころまで

2.場所

グランドアーク半蔵門3階「光」

3.出席者

氏家座長、樋口座長代理、大森委員、大宅委員、中坊委員、後藤田顧問
那須国家公安委員会委員長、田中警察庁長官、佐藤警察庁次長

4.議事要旨

(1)地方公聴会について

  • 5月13日14時から大阪、6月17日14時から新潟で実施
  • それぞれ8名程度の方(うち半数以上を公募)の意見発表
  • 詳細については、ホームページに掲載

(2)警察の情報公開に関するガイドラインについて

開示請求を待たずに積極的に公表を行っていく場合の基準

情報公開法が施行になった後、開示請求があった場合の開示・不開示の基準について議論され、さらに検討することとされた。

意見

  • A 通達など世の中に出て公表されているものも多い。従来と比べ何が変わったか、どこが違うのかというところが伝わるようなガイドラインとすべき。
  • B ガイドラインは、「この法律は、個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持するため、民主的理念を基調とする警察の管理と運営を保障し…」という警察法第1条の趣旨に基づいて作成するのだと宣言すればどうか。
  • A ガイドラインで「原則として公開する」とすると、原則・例外を誰が判断するかの問題がある。恣意的判断がなされ得るのでは、何のための情報公開かという議論になる。
  • C 行政文書を保管している者が公開するかどうかを第一次的に判断するのは事柄の性質上当然のことである。情報公開法は恣意的判断に対する歯止めとして、情報公開審査会の不服審査の制度を設けており、それ以外の制度は立ちようがない。
  • C ガイドラインから「原則として」という表現をすべて取ってしまうのも行き過ぎである。例外があり得ない運用をしなくてはならず、支障、無駄が生じる。例えば、警察官の懲戒事案の公表については、被害者の保護の必要がある場合等の例外がなければならない。他方、例外事由を書き記すことができるのであれば、「原則として」という表現はしない方がよい。
  • A 「原則として」の表現では例外の範囲が無制限なので、例外事由を明記する方が国民も納得できる。どうしても列挙できないのであれば、例外事由に「など」 をつけるしかない。情報公開に向けた姿勢が重要である。
  • D 何を「原則として」公表するかという判断については、健全な当局の判断にゆだねざるを得ない。例外事由をガイドラインにすべて書こうとすると、警察の任務とぶつかるのみならず、詳細を極めなければならなくなる。本当に書けるのか。
  • F 情報の開示・不開示について基準を定めるときは、開示できない例外を1、2挙げることにとどめるべきである。
  • A 情報公開法のガイドラインについては、行政情報と捜査情報の接点が問題になる。接点とは、犯罪の予防であり、無制限に犯罪の予防という概念が広がっていくというおそれがある。
  • C 警察庁に対して、情報公開法以上の公開をガイドラインとして要求するのは行き過ぎではないか。
     また、地方分権の時代に、都道府県警察の情報公開のガイドラインをこの会議で作れるかという問題がある。
  • A 基本的な情報公開の在り方という点で、情報公開条例の実施機関に都道府県警察が入ってもかまわないと警察庁長官の名で言ってもらえれば、国民は安心できる。
  • D 警察は、他の一般行政官庁とは違うような役割があるということを考えながら、公開というものをやっていかなければ、かえって仕事ができなくなるおそれがある。逆の効果が生まれる。
  • D 警察官が加害者になった懲戒処分の公表の際には、被害者の人権だけは十分に考えてもらわないと困る。一般の刑事事件の公表の場合も同じ。
  • A 警察官の懲戒事案等の公表については、公表をいつするかという時期が大切である。
  • A 食糧費の開示請求の際、個人情報の名の下に、領収書の金額以外の飲食店名や相手方が全部消されているのは問題ではないか。

(3)警察の苦情処理について

警察に対する苦情申出制度の創設、困りごと相談の体制強化、困りごと相談員(仮称)制度の創設、警察署評議会(仮称)の設置について議論。

苦情申出を制度化するに当たっての基本的考え方や困りごと相談との関係等について更に整理、検討することとされたが、困りごと相談員制度の創設と警察署評 議会の設置については、積極的に推進する方向で意見が一致。

意見

  • C 法律的には電気通信事業法などに苦情申出制度があり、警察も制度自体を作ることは問題ない。
  • C 申出制度の対象とする苦情を警察署内部の非違行為とすれば、警察署における処理ではうやむやにされてしまうおそれがある。本部長が苦情申出を直接受理することを制度化して、本部長には誠実に調査し、回答させる法律上の義務を課すこととすべき。
  • A 「受理」という概念はくせ者。告訴でも告発でも、警察はなかなか受理しないという実態がある。すべて受け付けるべき苦情申立てについて「受理」というような表現は問題。
  • A 苦情処理と困りごと相談と、現実問題として、窓口を一括してやればいいのではないか。全国的な統一制度として検討する必要がある。
  • C 困りごと相談の方は、法制度化することは難しい。相談に来たうち、苦情としてその制度にのせるのが相当だというものについては苦情申出制度にのせる手続を設ければよい。
  • A 困りごとや苦情は、「毛細管」である窓口で幅広く受け付け、それを選り分けて、「静脈」を通って「心臓」へ流れていくというルールを作らなければならない。
  • D 困りごとについては警察でかまわないが、警察の職務執行に対する苦情は、警察を管理する公安委員会に言うべきである。公安委員会が受け付け、公安委員会が執行機関に調査、処理をさせるのが筋である。
  • A 苦情申出については、一次的には本部長が対処すべきである。警察の組織の内部で起きたものは、その長たる本部長が処理すべきであるし、そうしなければ、警察の士気に関わる。
  • B 事務局さえあれば、苦情処理は公安委員会がやるべきである。
  • E 公安委員会制度についてはまだ議論していないが、公安委員会の拡充を前提として、公安委員会に苦情をあげる方がすっきりしている。もっとも、事務局が警察組織で働く人と別の形でできるというのは、ほとんど行政的には不可能と思われる。
  • C (苦情申出の相手方を公安委員会とするか本部長とするかについては、)公安委員会に苦情申出があっても現実の問題としては調査は都道府県警察本部長に指示してやらせる以外にあり得ないので、誰の責任で回答するかということに帰する。両方ともあり得る。相互のメリット・デメリットをよく検討する必要がある。
  • B 「困りごと」というと暗い。警察よろず相談員制度としてはどうか。
  • F 「よろず」というと、何でもかんでも警察に持ち込むべしということになってしまい、問題である。

5.次回以降の会議予定

次回は4月26日16時から。
6月中旬(第9回会議)までの日程を調整。

速報版のため、事後修正の可能性があります。

前のページに戻る