新潟公聴会の概要 警察刷新会議

1.日時

平成12年6月17日 14時ころから16時50分ころまで

2.場所

新潟県民会館小ホール(新潟市)

3.出席者

樋口座長代理、大森委員、大宅委員

4.概要

樋口座長代理あいさつ

警察刷新会議では、世論を大幅に取り入れた、国民の皆様の御納得のいただける結論を出さなければならないと決意している。これまでに頂いた600余通の電子メールに全委員が目を通すとともに、先月の大阪に続き、本日は新潟で公聴会を開催し皆様方の御意見を直接伺うこととした。忌憚のない御意見、御提言をお寄せいただきたい。

意見発表(敬称略)

1.淡路けい子(見附市、主婦、49歳)

警察の及び腰や面倒にかかわりたくないという態度の理由の1つは、裁判ざたを恐れるからではなかろうか。訴訟社会に入った日本、警察にも法のプロフェッショナルを配すべきだ。

公僕の「公」の意味を心底問い直し、原点に立ち返っていただきたい。意識改革した上で、人員を増やし交番に置くべきだ。
第三者による御意見番的監視助言組織を立ち上げたらどうか。公安委員会の高給を振り分け、各県ごと人員を多様な分野、年代にわたって増やし、ボランティア意識、市民感覚の組織を作るべきである。

少女監禁事件の女の子は、極限的状況をがんばり抜いた。同じ年頃の娘を持つ母として、信頼を裏切らない警察であって欲しい。

2.大沢理尋(新潟市、弁護士、34歳)

新潟市民オンブズマンは、本部長による管区局長に対するマージャン接待の解明のため、食糧費・旅費関係文書の公開請求、飲食代金・宿泊費・公用車使用代金等の返還を求める住民監査請求等を行った。その経験から、「情報公開」こそ警察改革のキーワードであると実感している。情報公開には、 そこで、 の3点を提案する。

  • 警察活動をガラス張りにすることで警察も住民の眼を意識し不祥事防止、活動の適正化につながる
  • 情報の共有により警察活動に対する住民の理解と信頼が深まるなどの大きな効果がある。
  • すべての都道府県で都道府県警察と都道府県公安委員会を速やかに情報公開の実施機関とする。
  • 非公開理由について、個々の事件の捜査活動に重大な支障を来す場合や犯罪捜査の具体的手法等の情報に限定し、実施機関は住民に非公開の理由を可能な限り具体的に説明する義務を負うものとする。
  • 監査委員に対する監査資料の提供を拒むことはできず、拒んだ場合の罰則や警察に不利益な事実認定を可能とする等の規定を設けることを検討する。

3.岡本松男(新潟市、会社役員、61歳)

昨今の警察の実態を見ると、国鉄が制度疲労と自浄能力の限界を露呈した約17、8年前の国鉄バッシングの時代を思い出す。国鉄は解体民営化され、JRとして再生し、社員もサービス第一で臨んでいる。

何もしないことが中立であり民主警察であるとする誤った考え方と一歩引いた思想が充満し、今日の警察像が出来上がったと思う。
社会構造が大きく変革し、市民生活も大変貌を遂げた今日でも、警察は、およそ市民生活からかけ離れた、依然として閉鎖的で強固な上意下達の古い体質のままであり、デスクワークしか経験の無い一握りのキャリアがトップで指揮棒を振っている。

そこで次の提案をしたい。

  • 公安委員会の権限を大幅に変更し、人選、任期を見直す。
  • 市民代表、地方ジャーナリスト、弁護士等による部外監察制度を設ける。
  • 市民との相互信頼を確立するため「警察相談員」制度を設ける。
  • 地方本部長は生え抜き2期、キャリア1期の割合に登用する。
  • 「現場第一主義」を確立し、県警幹部は常に現場に足を運ぶ。
  • 「社会正義」を意識する人間形成に力点を置く初任教育とする。

4.佐藤治明(長岡市、会社員、43歳)

信頼を獲得するには自己組織の情報開示が最も効果的であり、従来の白書、広報では全く足りない。
今、県警に必要とされているものは、中央の答申を待たず、緊急事態(信頼回復)に臨むスタンスの決意表明である。そのために、 これらにより信頼回復への手立てが見えてくるはずである。

また、キャリア制度については、採用後5年ごとに論文、面接、職場での成果を数値公表するなどして、トップたるものの「人格」を磨き、「志」を高め、「公僕」の何たるかを常に考えて仕事に当たるようにすれば、市民との対話の機会も増え、県民が何を県警に望んでいるかがハッキリ見え、何から実行していけばよいのかが判ると思われる。

  • ホームページ・専用FAX等による抗議・提案・提言の道を開く。
  • 企業等への継続訪問により草の根的な安全運転の動機付けを実行する。
  • 小中学校の校外学習としての警察の見学コースを拡大する。
  • 学校、PTA、公民館等の地域活動に幹部職員も積極的に参加する。

5.廣瀬寛(神戸市、会社員、56歳)

「ありがとうごさいました」と言われるのが警察。住民の安全と治安を守るのが仕事であれば、住民から感謝されるのは当然である。しかし、その当然ということに甘え過ぎていたのではないか。機構や制度の見直しだけでは十分な警察にはなり得ない。本当の意味で「ありがとうございました」と言われる警察を目指すには、警察官自身が感謝の気持ちを分かる必要がある。

思い切って、警察をサービス業と考えるべき。会社(警察)はサービス(治安維持・犯罪捜査・逮捕)を提供し、報酬としてお客(住民)から対価(税金)を頂く。サービスが悪ければお客としては不満が募る。不満を解消しないとお客は会社から離れ倒産する。この理論を警察の中でも生かすべきだ。 そこで、 の3点を提案したい。

  • 民間での業務研修(特にサービス業で)を実施すること。
  • 各都道府県警・警察署単位での相互評価だけでなく、地域住民の評価も加えること。
  • 公安委員会に評価の管理機関を置くこと。

6.畔原弘美(消費生活アドバイザー、45歳)

まず、警察組織全体の意識改革が必要である。
一連の不祥事を自分の問題としてとらえ、心から謝罪しているのか疑問。公務員は、努力しなくても会社が潰れることはないため、組織全体がぬるま湯に漬かっているのではないか。幹部だけでなく、交番のお巡りさんや伝票を処理するスタッフも、意識改革を自分の問題として考えて欲しい。
警察もサービス業の一つと捉えたとき、警察にとってのお客様は市民である。それぞれのセクションでTQM(トータル・クオリティー・マネージメント)の考え方を導入し、顧客満足度を上げることで、市民から信頼される警察になるのではないか。

次に、警察と市民のインターフェースの強化が必要である。
市民は、被害を受けてから助けてもらうよりも、被害を受けないように未然に防止して欲しいと思っている。民事と刑事は紙一重で難しい問題であるが、相談窓口を充実し、踏み込んで改善して欲しい。

また、警察と市民を結ぶパイプ役としての相談員の認定制度を作り、交番に常駐したり、電話で相談に乗ってもらえたりするシステムがあってもよい。

7.佐藤準二(新潟日報社論説委員、53歳)

三条市の女性監禁事件では真っ先に本部長の事件感覚を疑った。本部長に事件への思い入れやこだわりがなさ過ぎるのは、キャリアは修羅場の経験がほとんどなく、警察官としての意識が乏しいためである。キャリアにも5年程度は交番勤務など第一線での実務経験を義務付けるべき。また、キャリアといえども不適格者にはグリーン券を与えず、ノンキャリアでも信望があればトップに起用する人事のめりはり、弾力性が必要。

女性監禁事件では、虚偽の発表が問題となった。警察は極めて内向きな組織であり外から見えにくい組織である。このことが俗に言われる隠蔽体質につながり、虚偽の発表をする土壌となっている。外部の目を意識させるためには情報公開をしっかりやるべき。

名誉職的な公安委員会からいかにお目付役として実践的な公安委員会に転換するために、警察と公安委員会の緊張関係が必要である。このためには、委員の質と力量が問われる。

これからの警察は「民事不介入」を盾にして、動かないということは許されなくなる。本当に手が回らないのであれば、人口550人に1人という警察の配置でいいのか、別の機関に任せられる警察の仕事はないのか見直していく必要がある。市民が助けを求めたときには、気概を持って動く「護民警察官」のよさをもう一度取り戻してほしい。

8.高橋傳一郎(新潟商工会議所副会頭、70歳)

一連の不祥事について、単に警察の刷新という側面からだけでは問題の解決とはならない。犯罪を少なくする社会の仕組みをいかに作るか議論すべき。警察の不祥事、医療ミス、家庭内暴力、学校でのいじめ等は、人間相互の理解と信頼の欠如、自己を中心とした緊張感の稀薄な社会に変貌したことが根底にあり、長い社会の歪みの蓄積で近年吹き出したものである。このような社会の改革には長期的な視点に立った政治の力が必要。

警察自体の問題としては、警察組織が社会の変化についていっていないことがある。警察官の勤務時間を短くしたことに見合う形での組織や制度の見直しが必要。その際のポイントとして、 が挙げられよう。

また、キャリアはトップとして人の痛みを知ることが肝要であるが、今の偏差値教育で身につけることは不可能である。

  • 警察官の権限と責任の所在が明確に規定されたマニュアルの整備。
  • 警察署内での、市民の苦情や相談などあらゆる情報の共有。

会場からの意見(敬称略)

今井亮一(東京)

組織のゆがみを最初に受けるのは現場である。識者や国民の声を聞く前に、一線の警察官の声を聞くべき。
骨絡みの構造といわれる裏金の問題に触れなくては、刷新といっても意味がない。
交通違反の行政処分については、第三者のチェックがないことが問題。

武田貞彦(新潟)

不正経理の問題は、情報公開を徹底すればいいという問題ではない。第三者の立場で、警察刷新会議にこの問題をやってもらいたい。

市橋亮一(新潟)

新潟県警は、全部ではないが、公僕としての精神に欠けている。
警察は命令調である。例えば交通標識の「止まれ」は「止まる」に変えるなどしてもらいたい。最高速度は実状にあっていない。一般の交通事故は民間に委託すべき。

遠藤喜八郎(新潟)

新潟の警察と東京の警察とで違う対応を受けた。なぜ新潟の警察は東京の警察と違うのか。

大山憲司(東京)

私は、24時間警察に監視され、5年間会ったこともない妻と協議離婚したように戸籍も改竄された。

速報版のため、事後修正の可能性があります。

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