国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成18年2月24日(金) 8:53~ 9:09

2 場所 参議院議員食堂

3 概要    閣議の状況を御説明いたします。法律案についてですが、「少年法等の一部を改正する法律案」、「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部を改正する法律案」と「犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律案」、それから「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案」、いずれも法務省の提案ですが、警察としても関係が深いので後ほど御説明いたします。

まず「少年法等の一部を改正する法律案」ですが、これは、いわゆる触法少年及びぐ犯少年に係る事件の調査手続を整備していこうというものでございます。また、14歳未満の少年についても少年院へ送致できるようにしようというもので、これは、今まで14歳以上でなければ少年院へ送致できなかったものを、14歳未満の少年でも必要と認める場合には、少年院へ送致できるというものです。さらに、保護観察に付された者に対する指導を一層効果的にするための措置等の整備をし、遵守事項を遵守しない保護観察中の者に対し、保護観察所の長が警告を行う手続を設け、遵守事項を遵守せず、保護観察では改善更生を図ることができない保護観察中の者について、家庭裁判所が少年院送致等の保護処分決定をすることができるように厳しくすることになります。それから、国選付添人制度を導入します。

もう一つは、「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部を改正する法律案」及び「犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律案」で、例えば、暴力団による(財産的な)被害を回復することは容易でありませんから、国として(、犯罪行為が、団体の活動として、当該行為を実行するための組織として行われたものであるときは、当該犯罪行為に係る犯罪被害財産を没収等して)取り上げて、被害を受けた人に対する(被害回復)給付金の支給に充てることができるように変えるというのがこの法律案の趣旨です。暴力団が勢力を強めてきており、特に寡占化してきております。被害を受けた人は泣き寝入りすることになりますので、対策を講じるものです。

それから「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案」ですが、これは、罰金刑等の罰則を強化するというもので、刑法及び刑事訴訟法の強化を図り罰則を重くしていこうというものでございます。窃盗罪や公務執行妨害罪というのは罰金刑がありませんでしたので、窃盗罪については50万円以下、公務執行妨害等についても罰金刑を新設して、50万円以下等の罰則を強化していくものであります。

なお、安崎さんが国家公安委員会委員になってから5年経ちましたので退かれ、新しく葛西さんが今度国家公安委員会委員になりました。皆さんご存じだと思いますが、東海旅客鉄道株式会社の社長をされ、(今は)会長をされておられる葛西敬之さんに、新しく国家公安委員会委員になっていただきました。一昨日、総理から辞令を交付していただき、木曜日は国家公安委員会がございまして、昨日から出ていただいております。大変識見のある方であり、国家公安委員会に新しい光を注いでくださるものと期待しております。

問 昨日、北朝鮮の拉致事件で工作員2名に逮捕状が出ましたが、大臣の御所見を聞かせてください。

答 昨日、福井県警察本部と警視庁共同捜査本部及び新潟県警察本部と警視庁共同捜査本部は、それぞれ、地村保志さん・富貴惠さん夫妻及び蓮池薫さん・祐木子さん夫妻の拉致の実行犯である北朝鮮工作員の逮捕状を請求し、その発付を得たものです。このたびの拉致実行犯に係る逮捕状の発付を踏まえ、警察庁は、直ちにICPOを通じ、国際手配を行うとともに、外務省を通じ、北朝鮮に対して同人らの引渡しを要求するものと承知しております。なお、警察は、北朝鮮による日本人拉致容疑事案の重大性にかんがみ、引き続き、その全容解明のため、必要な捜査を最大限の努力をもって進めていくものと承知しております。所要の捜査の結果、これまで北朝鮮による拉致容疑事案として認定されている11件16名のうち5件について、実行行為及び実行犯の一部を明らかにするなど、拉致容疑事案の捜査に一定の前進を見たと考えております。警察は、拉致実行犯グループの特定をはじめ、その全容解明に向け、引き続き全力を挙げて取り組んでいきたいと思っております。原敕晁さん拉致の実行犯である北朝鮮工作員辛光洙、有本恵子さん拉致の実行犯である「よど号」犯人魚本公博、宇出津事件の主犯格である北朝鮮工作員金世鎬の逮捕状の発付を得て、それぞれ国際手配してきたところ、昨日、新たに地村さん及び蓮池さん夫妻の拉致実行犯として、それぞれ辛光洙及び通称チェ・スンチョルを特定(し、逮捕状を請求)するに至ったものと報告を受けております。