国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨
1 日時 平成22年1月21日(木)11:03~11:14
2 場所 警察庁第4会議室
3 概要 本日の国家公安委員会の定例会議の状況について申し上げます。委員長は欠席、委員は5名出席であります。本日の議題案件はございませんでした。報告事項につきましては、お手元に配付した案件一覧表のとおりであります。「首都圏における痴漢事犯取締強化期間の実施結果について」、「犯罪死の見逃し防止に資する死因究明制度の在り方に関する研究会について」、「平成21年中の振り込め詐欺の認知・検挙状況及び全国振り込め詐欺対策会議の開催について」、「第15回アジア・太平洋薬物取締会議について」等7件の報告が警察庁からございました。定例会議の内容は以上であります。
問 長官にお聞きします。振り込め詐欺の関係で、平成21年中の総括がまとまったようですが、昨年に比べて三分の一に減ったようですけども、現状に対する分析と今年の取組みについてお聞かせいただけたらと思います。
答 (長官)今ご指摘のように、昨年の振り込め詐欺の認知件数は、前年に比べて約三分の一まで減少したということと併せて検挙率が77%に達したということで、大きな成果を挙げたというふうに言えると思います。しかしながら、額にすると未だ100億円に迫る被害が発生しており、とりわけ、首都圏や東海圏でオレオレ詐欺が多発して高齢女性を中心に被害が相次いでいるほか、警察官等をかたる訪問型のオレオレ詐欺事案も各地で発生して、日本人のみならず中国人等の検挙も相次いでいる、あるいはこれまでの4類型に当てはまらないような事案も出てきているということで、予断を許さない情勢にあると認識しております。そこでどういう対策をするかということでありますが、2月にオレオレ詐欺が多発しております首都圏4都県と静岡県及び愛知県において、これまでと違って地域を限定した強化推進期間を設けることとしています。そして、詐欺グループの実態を詳細に分析をするということも大事であります。それからもう一つ、防犯対策では、各金融機関によって声かけ等の取組みにばらつきがある実態を踏まえまして、個々の金融機関に対しまして、より効果的な水際阻止に向けた取組みを確実に実施してもらうように、こちらから働きかけるというようなアプローチをしたいと思います。このように地域の被害実態に即した、メリハリの効いた取組みを進めて更に振り込め詐欺の撲滅に近付きたいと思っております。
問 葛西委員に質問ですが、今日の報告案件の中にもありました、死因究明制度の在り方に関しまして、委員の方から御意見、要望等はございましたでしょうか。
答 (委員)この点につきましては、今日は特に御要望、御意見はありませんでした。
問 島根県下における女子学生に対する事件につきまして、現場を視察された当日にも会見があったんですが、その時に今後の若い女性への被害対策という、事件に遭わない対策についても少しお話になっておりましたが、改めまして事件の印象と対策についてお聞かせ下さい。
答 (長官)まず、事件の印象ということでありますけども、これは昨日も申し上げましたように、この事件というのは一地域のみの治安に関わるものではなくて、この事件により多くの国民が計り知れない不安を感じるという、正に我が国の治安全体に関わる事件であると認識しております。したがいまして、われわれ警察としては、被害者、その御遺族の無念を晴らすためにも、あるいはこの事件を解決して二度とこのような事件を起こさせないというためにも、日本警察が総力を挙げて早く解決しなければならないという決意を新たにしたわけであります。今後の女性の安全対策ということでありますが、これはこれまでも一般的な防犯活動ということでいろんなことをやっているわけですが、さらにこの際、女性に焦点を合わせた対策が必要ではないかということで昨日も申し上げたわけです。一つは女性、特に若い女性の防犯意識を高めるような広報啓発活動やその他の活動をしていくということが大事ではないかということ。二つ目は、昨年から各都道府県警察本部に発足しております先制的な対策を行う「子ども女性安全対策班」を積極的に活用していくということ。最後は、女性の住居における安全確保のために、この際、学生寮管理者や不動産業者等の協力を得て、例えば、個々の住居の防犯性能や周辺環境に応じた防犯指導の推進、あるいはセキュリティ性能に優れた住居の紹介等の防犯対策を積極的に推進してまいりたい。近く関係業界にそうした働きかけを行いたいと考えております。
問 同じ女性関係なんですが、痴漢の取締りでだいぶ効果があって、摘発者が40人近くになっているんですが、今後もこういった集中した強化期間のようなものを続けられるのでしょうか。
答 (長官)今回新学期の開始に合わせまして、電車内における痴漢事犯の取締強化を実施しました。今後も節目節目でこうした強化推進期間を設けてやってまいりたいと思います。今回の強化期間中、39名を検挙いたしました。私共は、今官民を挙げて痴漢撲滅の取組みを強力に推進しているわけでありますが、それにもかかわらず、依然として事件が発生しているということは誠に遺憾だと思っております。特に検挙されたものを見ますと、会社員が半数以上を占めておるということであります。家庭や職場において良識ある社会人として振る舞っている一方で、こうした卑劣な犯罪を行っている実態を見過ごすことはできないと考えております。したがって、引き続き痴漢防止のための施策とともに、徹底検挙に向けた対策をやってまいりたいと、そういう決意です。
問 長官にお尋ねします。先程の若い女性が被害に遭わない対策なんですけども、例えば、島根の事件の場合、連れ去られたと思われる所の周辺、被害者が住んでいた所の、いわゆる防犯カメラが皆無に等しい。これは防犯上の観点もありますし、今後の捜査の観点もありましょうが、防犯カメラの設置を増やすというのか、「警察が」というよりは地元の方々、商店街の方々と協力して、というようなお考えはありますでしょうか。
答 (長官)それも一つのアプローチだと思います。警察だけじゃなく地域社会でそういう動きが強まっていけばいいと思います。現に昨日視察しました浜田市においても、警察と地域社会が協力して、例えば今回の事案が起きたような所に防犯灯を付けたりする動きがありますし、また防犯カメラについても検討をしているということをちょっと聞きましたが、そういう防犯カメラも含めて、地域社会から女性の被害を防ぐためのいろんな動きが出てくればいいなと思いますし、警察もリードしていくことが必要じゃないかなと思います。