国家公安委員会委員長記者会見要旨
1 日時 平成22年2月25日(木)11:43~12:02
2 場所 警察庁第4会議室
3 概要 国家公安委員会の報告をいたします。今日は人事案件の後、内閣から閣議決定で通知がまいりました「予算監視・効率化チーム」、これを構成するということで公安委員会に提案がございまして、了解をされたところでございます。チームリーダーは私が務めまして、事務局長は官房長、その下に外部有識者3、4名、この方々を加えて「予算監視・効率化チーム」を作ります。また、警察庁の中に推進グループというのを作りまして、会計課長がリーダーになって現実に運用している方々で構成をして、予算の監視・効率化等を共々進めていこうということになりました。報告に入りまして、今日は2月の終わりでございますので、昨年の「生活経済事犯の検挙状況」、「薬物・銃器情勢」、「来日外国人犯罪の検挙状況」、「交通事故の発生状況」について、それぞれ統計が発表され、各局から御説明があったところでございます。また、警備局の方から「第4次出入国管理基本計画」というものの案が出されまして、これについて幾つもの議論がそれぞれの委員さんからなされて、警備局長から法務省の方へ、また申し送りをする、こういうことを含めて会議を終わりました。一つ、刑事局の方から、美容外科医師団体等との話し合いが終わって、あの市橋事件を契機に指名手配の写真が美容整形や美容外科のお医者さんの所へ行っていないと、指名手配書が行くルートがない。こういうことでございまして、今、2団体ほどあるようでありまして、全美容整形医師さんということではなさそうでありますが、大半の美容整形医師の所にはポスターやらメールやらを通じまして、指名手配犯、これらの情報が知らされるということになったという報告がございました。
私の方は、この間の院内の記者会見で申し上げましたが、先週末に茨城そして埼玉とお訪ねをいたしまして、茨城では県警本部長と公安委員長さん、それから埼玉では知事、県警本部長、そして公安委員全員の皆さん、それぞれ懇談をさせていただいたところでございます。国会の予算の方は、今日から分科会に入りまして、午後から一つ質問が入っている予定で、明日もまた質問が入ります。しかし、順調に予算の審議が行われておりまして、期日内成立に向けて、終盤、緊張してやっていきたいと考えております。私の方からは以上です。
問 大臣にお聞きしたいんですけれども、警察庁の予算監視・効率化チームでございますが、これは横並びで各省庁にできるものだと思いますけれども、警察庁の場合、警察の中立ということで大臣がチームリーダーということですけれども、いくらか気を遣われる面があろうかと思いますが、どういう点で警察の中立を保ちつつ、チームリーダーとしてお力を発揮される予定でしょうか。
答 (大臣)昨年、赴任しました直後、内閣の方針に従って御協力をお願いしましたところ、未発注のもの等をかなり厳しく執行していただくことによって、200億以上の税金を浮かしていただいたという実績もございます。また、残っておりました中でも、全国の警察官の無線マイクを新しく作り替えるのに、かなり数百億の予算が付いていたと記憶しておりますが、これらも1社に任せるというのを競争入札にしてもらう、いろんな問題はあったと思いますが、していただくことによって百数十億という税金を浮かすことができたと報告をもらっております。したがいまして、警察庁、あるいは各地の警察全体が予算に厳しく、税金の無駄遣いを無くすんだという思いで一斉に取り組む体制ができれば、かなりチェックができる。金額そのものは、そう大きい金額ではありませんが、地方も含めますとかなり大きい金額でございます。同時に、地方財源等厳しい中ですから、耐震の工事等が随分遅れているところもある。それから、新増設の警察署がなかなかできにくい。こういう所もありますから、お互い税金を節約することによって、こういったことを少しでも進めていきたいという思いであります。それで、4月から政務官が、法案が通れば就任してもらうことになっておりますので、この省庁の副大臣会議が作られるわけでございますが、そこへの出席等は政務官に警察の場合はお願いしていこうと考えております。同時に、内部でのやり方、副大臣が各省は会議に出るという中でございますので、なかなかチームリーダー、トップを誰にするかというのを警察内部も苦労してくれておりまして、私がなって公安委員会には報告をする。そして、政府のそういう連絡の、お互いの監視チームの会合には政務官が出るという図柄になったようでございます。
問 長官にお聞きします。薬物情勢に関してなんですけれども、昨年、芸能界からの薬物の撲滅等、かなり取組みが拡がったと思うんですけれども、先ほどの公安委員会の報告等によりますと、大麻の検挙人員あるいは検挙件数が過去最多というようなところもあるようです。今後の撲滅に向けて、新たな取組み等、お考え等あればお聞かせ下さい。
答 (長官)今後の対策ということですが、まず芸能界の薬物問題というのは、再発防止に向けての取組みが今続いておりまして、昨年の秋以降、今年に入ってからでもありますが、各芸能プロダクション等が警視庁から講師を招きまして、薬物乱用防止研修会を実施しているほか、地方におきましても同様の研修会を開催するなど、そうした取組みが進められているということで、今後もそういう方向に行くと思います。他方で、プロ野球球団、プロサッカーチーム、あるいは日本相撲協会とかサーフィン連盟等、こうしたスポーツ界においても同じような研修会が開催されておりまして、これも着々と進んでいると思います。御案内のとおり芸能人やスポーツ選手の薬物事件というのは青少年に与える影響が大きいことから、こうした取組みを更に警察としても支援してまいりたいと思います。併せまして、この機会に社会全体で薬物乱用防止の機運を高めることが大事でありますので、現在、従来の取組みと併せ新しい取組みも検討を進めているところであります。
答 (大臣)補足しますと、やはり各地区の学校へ出て行く、学校からもお招きいただいて、警察の方で薬物ということの恐ろしさを若い方に知っていただくということも、僕は場合によっては必要かなと、諸外国ではやっているんだと思いますが、日本もそろそろ、そういう危険水域に入って来ているんじゃないかと心配しています。一度、長官と相談して、場合によっては文科省へ申し入れをしてみるということもあるかと考えています。
答 (長官)中高生に対する広報啓発もやっておりますので、更にそれを強めていきたいと思います。
問 長官にお尋ねします。銃器犯罪の情勢についてでありますけれども、けん銃の押収丁数が昨年も、またその前年を下回って、長いこと低落傾向に歯止めが掛からない状況が続いているようです。これは、暴力団からの丁数についてもしかりでありますけれども、日々いろんな所で取材しておりますと、結構持っている奴は持っているし、いざという時には調達できるという環境が日本の暴力団のみならず外国人の中にもそういうのが散見されているわけです。その低落の原因について、これまで警察側は、相手の隠し方が巧妙になっただとか、情報の入手が難しくなったというような説明が毎年あるわけですけれども、これを打破するための方策等について長官のお考えをお聞かせ下さい。
答 (長官)減少の理由として御指摘の点、これは事実でありますけれども、それをどうやって打開するかということが課題であるわけであります。今後の取組みとしては、やはり組織犯罪対策全体を一段と強化すると、そういう中で、銃器捜査部門だけではなくて暴力とか薬物とか、その他の捜査部門においても潜在するけん銃に関する情報収集を強化しまして、広汎かつ徹底した捜索によって発見・押収に努めると、こういう包括的な取組みを進めていく中で全体の攻勢を強めていくということが大事だと思います。また、税関等の関係機関とか海外の捜査機関との連携を更に一層強化していくということ、それと通信傍受等の高度な捜査手法を積極的に活用すると、こういうようなことによって密輸・密売事犯に対する取締りを強化していきたいと思っています。いずれにしても、この現状を打開するための新しい知恵を出していく姿勢が大事になってくると思いますので、頑張りたいと思います。
問 長官と大臣に御意見等いただきたいんですけれども、覚せい剤の密輸の検挙件数が増えていると思うんですけれども、その中でも飛行機を利用した際に荷物に入れるようなパターンが増えているのではないかと思うんですが、何かお考え等がありましたらお願いします。
答 (長官)航空機利用の携帯密輸事案が増えています。中には、アジアで、外国の国際犯罪勢力が、日本人あるいはその他の外国人を使って日本に持ち運びをするという事例もありますが、税関等関係機関と緊密に連携して、より発見に努めるということを考えていきたいと思います。
答 (大臣)随分、安易に外国で頼まれて、金目当てに安易に荷物に入れて成田や羽田で検挙される事件が増えてきているというのは承知をいたしております。麻薬は大したことないんだという風潮が、せっかくの努力にも関わらず、社会の一部に拡がっていることを大変残念だし恥ずかしくも思っています。この間、警察犬の訓練場を見に行きましたが、ああいう空港へ麻薬犬を常駐させるというのはできないのかと尋ねましたところ、数が到底足りないし、犬もストレスを感じて、ああいう犬は少し早死にするんだと聞いてびっくりいたしております。同時に、東京のような大都会では犬の鳴き声だとか臭いだとかで、騒音や近所からの苦情が多くて、訓練場の確保がなかなか大変だということも聞かせていただきました。こうした警察犬の増加等も含めて、麻薬の密輸増加の対策を強めるべきだと考えておりますので、また警視庁等と十分相談をしていきたいと考えています。今日、ちょうどこれから東京都の公安委員との懇談会がありますので、そこでも一遍言ってみます。
問 大臣と長官にお聞きしたいんですけれども、美容外科の医師団体に指名手配被疑者の情報提供をすることになりましたけれども、このことによって今後、今までと違ってどういう面が効果として考えられるのかお聞かせ下さい。
答 (大臣)美容医師の団体が二つあって、加入されていない方も数百人おられるようでありますが、この二つの団体で大体3分の2以上の美容整形のお医者さんを網羅できると聞いております。円満に話し合いで、指名手配写真等が定期的に配られるということによって犯人が整形手術を受けて人相を変えて逃亡し続けることが困難になる。そういう試みにしても、やはり専門家ですから、見たらすぐ分かって、そして連絡をいただけるということで、指名手配の人達を捕まえる意味で大いに効果があるだろうと考えております。うまくこれらが活用されることを願っておりますし、さっそくもう、十数名の指名手配の写真を手配している、お願いをしているという報告も聞いておりますので、膠着状況にあるオウム真理教の犯人とか、こういったことについても何か進展があるように願っています。
答 (長官)特に、本制度の定着によって、整形という逃走手段そのものを抑止する効果も今後期待できると思います。