国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成22年4月8日(木)11:07~11:20

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  今日は、それほど議題が多かったわけではございません。それぞれ処理をいたしましたが、1件、名張毒ぶどう酒事件の今回の最高裁の御決定の報告並びに経緯等が報告されたところでございます。それから、既に報じられていますが、首都圏の埼京線の列車の1両目に監視カメラを付けて痴漢対策ということについて鉄道業者含めて取り組んでいくという御報告がなされたところであります。この痴漢防止の監視カメラについても、幅広い公安委員の皆さん方からの御意見がございました。名張毒ぶどう酒事件につきましては、私から、「私の郷里だ」ということを念のために御報告申し上げたところでございます。

ファン・ジャンヨプ氏は、無事、公的な日程を終えまして、昨日、今日と私的な行動の中でお帰りになると聞いています。夕刻、私もお見送りができたらと考えております。中身的には、今、まとめをいたしておりますが、拉致問題について直接、新しい情報とかということがあったわけではございません。しかし、豊かな経験と、また2万人近い脱北者のカリスマ的な存在として、対北ということについて大所高所からお話、また北の現状等についての分析等をお聞かせ頂いた。同時に、お招きをしたくてもなかなかお招きできなかった韓国の脱北者のカリスマを呼べたということは、今後も非常に大きなつながりになると考えています。また、中国餃子、長官からお話もあろうかと思いますが、こちらは「捜査員を派遣したい」という打電に対して、中国側から、「日本に行きたい」という返信があって、これに対して日本側が今、打電をしたという状況でございまして、それ以上進んでいるわけではありません。以上、大体の御報告でございます。

 長官にお尋ねをいたします。福岡で発生している発砲事件についてであります。先日、西部ガスの役員宅並びに同社の関連施設が銃撃されるという事案が起きました。そのちょっと前には、北九州市で暴追運動を進めている宅の銃撃もありました。直近の西部ガスについては、西部ガスが発注する施設建設工事を受注するかもしれないと言われている大手ゼネコン、これも過去に銃撃されたという経緯があります。まだ、犯人像は見えてきませんけれども、大手ゼネコンはかねてより暴力団参入に否定的な企業姿勢を見せておりまして、この現状について長官、どう捉えておられるのか、あるいは、さっき申し上げた銃撃事件いずれも犯人検挙に至っておりませんが、今後、どういう取締りを進めるのかということについてお聞かせ下さい。

答 (長官)ここのところ、そういう事件が続いておりますが、一般人にけん銃を発砲するような行為は断じて許すことはできないと思いますし、今御指摘のような背景があるとすれば、企業が反社会的勢力との関係を断絶しようということに対して刃向かうという行為ですから、断じて止めなければいけませんし、また、そういう企業も守っていかなければいけないと思います。いずれにしても、必ず検挙をしなければならない事案であります。福岡県警察に対しては、取締りを一層強化するとともに、関係者に対する保護対策の万全を期すように指示をしておりますし、また御案内のとおり来週、北九州の現地にまいりまして、督励をしてまいりたいと思います。こういう反社会的勢力というものを、社会全体で追い詰めていくということが非常に大事だと思っています。

問  長官にお伺いしたいんですが、今日の案件にもありましたように常習飲酒運転者に対する対策等が出ていましたけれども、今、春の交通安全運動期間中でありますけれども、飲酒運転の根絶に向けて今後どのような取組みをされるかというお考えをお願いします。

答 (長官)ここ数年、飲酒運転の厳罰化、あるいは取締りの強化等によって、飲酒運転事故を減少させることができておりますけれども、課題もあるわけでありまして、正に常習飲酒運転者対策というのが一番重要な課題であるわけであります。今回の調査研究もその一つのアプローチでありまして、今後、モデル事業として数府県で実施して、その結果を検証して、更に検討を加えて、新しい講習カリキュラムを策定するということにしております。これはあくまでも一つのアプローチでありまして、問題は、確信的な常習運転者に対する実効的な取締りを如何に確保するかということではないかと思います。そこで、昨年の秋以来、各県の方で、取締りの時間、場所を工夫するとか、あるいは警察の厳しい姿勢を事前に広報して、常習飲酒運転者をして自分も捕まるかもしれないと感じさせるような取組みを幾つか行ってきております。その結果、効果も出てきているということでありますので、そうした工夫を更に加えながら対策を進めてまいりたいと思います。いずれにしましても、もっと知恵を絞って、より掘り下げた対策を講じて、飲酒運転の根絶に向けて、本年は大きく前進をさせなければいけないのではないか、とりわけ常習飲酒運転者対策に集中すべきであろうと思っており、我々がいかに知恵を出すかが大事だと思います。

答 (大臣)長官からお話がありましたとおり、いろんな試行錯誤をしておりますが、そういう御報告に対して公安委員の皆さんから、「飲酒運転やって、何回も繰り返しているのが、また免許証を取るというのに、それが楽なようになるというような印象を与えてはだめだ。それよりも取締りをきちっとやるべき」という今のお話のような御意見が出ました。当然だと思います。

  長官にお聞きします。埼京線の痴漢対策の件が公安委員会にも今日出たそうですけれども、15日からまた新たな痴漢対策が始まりますが、この対策の狙いと、埼京線のような監視カメラの対策等について、どのようにお考えかお聞かせ下さい。

答 (長官)今回の強化期間を設定した狙いは、新年度を迎えて、新入学生や新入社員等、新たに電車を利用して通学・通勤する女性が増えることから、今回、痴漢被害の防止を呼びかけることにしたわけであります。痴漢という卑劣な犯罪を、社会全体で起こさない環境づくりが最も重要であると思いますので、今回の強化期間でも、抑止のための活動に重点を置いているわけであります。それから、防犯カメラの関係でありますが、これは、JR東日本におきまして、昨年12月から埼京線で試行をした結果、被害が減少するとともに、大方の利用者の支持が得られたとしまして、埼京線の全編成に防犯カメラを設置することに決められたと聞いておりまして、これは、犯罪抑止につながるものと評価をしたいと思います。その上で、今後、他の鉄道事業者においても導入について検討されることを期待したいと思っております。

答 (大臣)今の話も議論に出まして、テープも何日か、一週間位残していただけるようですから、被害に遭われて届けられずに悩まれている方も、是非、勇気を持って届けを出していただきたい。警察はそれを受けて、テープ等を使って徹底的に調査し犯人を検挙していく、こういうことで、被害をめざましく減らしていきたいと思っています。

  大臣、先ほど餃子の件でちょっと仰って、中国の方からは日本に来たいという話があったと、それに対してまた返信されたということなんですけれども、どういったふうにお返事をされたんでしょうか。

答 (大臣)あまり申し上げられない、やはりどちらが先かという面子争いもあるのかと思いますが、やはり交渉ですから、日本としては向こうの犯人の供述や中国当局がお調べになったのが日本で持っている証拠ときちっと合致するか、こういったところを早く確かめたい、この気持ちが強くあります。