国家公安委員会委員長記者会見要旨
1 日時 平成22年5月20日(木)11:59~12:11
2 場所 警察庁第4会議室
3 概要 12時20分から官邸で、北朝鮮の対策閣僚会議が開かれますので、お許し下さい。今日は公安委員会が開かれまして、議題、報告等が処理をされました。長官からは、これから引き続き行われる幾つかの会議の中身について御報告がございました。また、本日をもちまして吉田公安委員が最終(の出席)ということになりまして、(任期終了が)23日でございます。後任は、明日くらいの本会議にかかると聞いておりますが、決定をいたしまして交代ということになります。私は委員会に呼ばれましたので、途中30分ほど抜けて、委員会で答弁をして戻ってまいりまして、吉田さんに御挨拶をいただき、私から感謝の言葉を申し上げて役割を終えていただいたところでございます。吉田さんは、皆さん御承知のように皆さん方の先輩でございまして、ジャーナリストを終えられた後、5年間、公安委員として専従で毎日、御出勤をいただいたわけでございます。その点に、心から感謝を申し上げたところでございます。
北朝鮮の問題は、これから対応をするということで、私共予想どおり、韓国の天安艇沈没の原因が、北朝鮮の魚雷によるものだという発表が国際的な調査団の下で行われたわけでございます。対処方針は、来週にでも、李明博大統領がお話なさるということであります。日本政府も当然、これを待って同一歩調を取るということになろうかと思いますが、昨日夕方、大統領と首相との電話会談が行われましたので、これらの中身を聞いて、私も警察担当として国内の治安維持、こういったことで各警察にお願いをしていきたいと考えています。以上です。
問 長官にお尋ねします。犯罪被害者の講演や手記を取り入れた広報啓発活動が全国的に拡がりを見せておりまして、この度、中高生を対象とした「命の大切さを学ぶ教室」の参加者が10万人を超えたという結果が出ましたけれども、これについての評価と今後の取組みについてお考えをお聞かせ下さい。
答 (長官)今御指摘のように、昨年は全国で約10万5,000人の中高生に参加していただき、全県でこの教室を実施したわけでありますが、参加した中高生から、「被害者の家族がどれだけ悲しんだり、大変な思いをしているかがよく分かり、命の大切さがよく分かりました」とか、多くの反響を得ております。将来を担う青少年が被害者等からその生の体験等を聞くことによりまして、被害者あるいは被害者支援に対する共感や理解が生まれつつあるのではないかと思っておりますし、同時に、そういう話を聞いて、加害者になってはいけないという規範意識も醸成されつつあると聞いております。本事業は、規範意識の高揚という点で、長期的な治安の回復という点においても大きな意義があると考えておりますので、更に引き続いて推進してまいりたいと思っております。
問 児童ポルノのブロッキングについて、長官にお伺いしたいと思います。昨日、総務省の研究会で、副大臣から、年度内にも開始をするという方針が出ましたけれども、一方で研究会の座長総括の方で、捜査や削除等、他の方法で対応できない場合というのが、一定の条件について言及もありましたけれども、これについて警察庁としてのお考えをお聞かせ下さい。
答 (長官)まず、インターネット上の児童ポルノの流通を防止するためには、ブロッキングが不可欠であると思っておりまして、この度、総務省の研究会がブロッキング導入の方針を示したということは、大きな前進であり歓迎すべきものと考えております。そこで、警察が検挙の努力をし、インターネット・ホットラインセンターがサイト管理者に削除要請するというのは当然の行為でありますが、実際に画像が削除されるまでには相当に日数が掛かるのが実態でありまして、その間も、画像の流通・拡散が続いているという現状を考えますと、被害児童の人権を保護するためには、実効性のあるブロッキングを行って、できるだけ早期に、画像の流通・拡散を防止する必要があると考えています。したがいまして、ブロッキングは、画像発見後、準備が整い次第、速やかに実施されるべきと考えております。もちろん、通信の秘密や表現の自由を不当に侵害しないよう配慮することは当然のことでありますけれども、その上で対策として真に有効なものでなければならないと私共は考えております。
答 (大臣)今の点につきましては、昨日、会議の前後で原口さんをつかまえて、今お話のあった、「条件付はだめだ。日にちが掛かり過ぎる、ブロッキングが一番早い。したがって、私共はおたくで作られたまとめについて是正を求める」と申し上げました。原口さんは、立ち話ですが、「犯罪ですから」と言われてまして、その御認識をいただくならば、ブロッキングが一番早く止める手立てだ。もちろん捜査ということについて、半年も掛かっているという状況は、できる限り早めていただくという努力も現場にはしてもらわなければなりません。しかし、削除要請等も半分くらいは1週間以上掛かるということで、この間に与える悪影響は大変なものですから、長官が仰ったように、通信の秘密とか表現の自由とかいろいろあるんでしょうが、犯罪を防ぐということが大事なことですから、私共はそういう意味で、もう少し他のブロッキングの筋立て、理論というものをお願いしていきたいと考えています。それでは僕だけ先に失礼します。
問 長官に二点お尋ねをいたしますが、中国の餃子事件についてでありますが、先頃、千葉県警が抱える事件について、餃子の袋の穴が、当初の捜査では見付からなかったものが、その後の科警研の調査で見付かりました。まずはこの点についての長官のお考え、それと今後の事案解明のための取組みについてが一点目であります。二点目は、取調べ適正化規則の施行状況のこの一年間のまとめが出まして、監督対象行為が29件あったというようなことが今日の公安委員会に報告されておりますが、この結果についての長官のお考えを聞かせ下さい。
答 (長官)まず最初の餃子の関係でありますけども、御案内のとおりこれまで千葉県警察における鑑定の結果、千葉の事件の袋に穴がないとしてきたところでありますけども、今回このような結果が明らかになったということは、当時の鑑定が不十分であったと言わざるを得ないと考えておりまして、警察としては真摯に受止めております。今後しっかりとした捜査を徹底するように、各都道府県警察を指導してまいりたいと思います。今回の鑑定結果については既に中国側に伝達しておりますが、いずれにしても、本事件の全容解明を図るということが一番大事であり、そのためには、今後も日中間の緊密な連携や協力が必要と考えておりますので、近く捜査員を中国に派遣するということを今進めております。
二つ目の御質問でありますけども、この一年間の取調べ適正化規則の施行状況ということでありますが、昨年発足当初の4月から6月までの3か月では、毎月5件の監督対象行為が発生したということでありますが、その後、職員に対しまして指導教養を徹底すると同時に、監督部門による視認を強化した結果、発生件数は徐々に減少してまいりまして、昨年度中の監督対象行為は29件であったわけであります。加えて取調べ官もそういうことを実施するにつれ、緊張感を持って取調べに当たるようになるなどしてきており、この制度が定着をし、円滑に運用されてきていると認識しております。もちろん、今後とも、この制度の更なる定着を図るために、更にこれを推進していくということが大事だと思います。