国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成22年5月27日(木)11:48~12:07

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日、御承知のように9時半に総理官邸におきまして、総理大臣の手から山本剛嗣さんに対しまして、国家公安委員会委員を任ずるという辞令が手渡されました。私も立ち会い、その後、官房長官も含めてしばらく懇談をいたし、こちらに戻りましてから、山本さんを入れての初の国家公安委員会を開催いたしたところでございます。私から御紹介申し上げ、山本さんから一言御挨拶をいただいて、会合を始めました。議題としては、風営法のいわゆる見直し、これは偽装ラブホと言うんですか、これの適正化、そして、出会い系喫茶に対する規制ということのようでございます。本日、決定しまして、パブコメにかけて来年から実施をしていきたいと考えております。それから、過日、総務省等含めて議論がございました国家公務員の新規採用抑制のことについて御報告がございました。既に御承知のとおりのような人数になったということを公安委員会に対して御報告があったところでございます。それから、国の行政機関の法令等遵守に関する調査についても報告がございました。それから、民暴対策30周年全国大会が6月早々に香川で開かれますが、これについての報告、それから、大相撲観戦の名古屋場所における暴力団が特別な席、入場券と言いますか切符を手に入れて、大勢で引き続き観戦をしていたということに対しての報告と相撲協会の対策について報告があったところであります。それから、交通安全協会に対して行われた事業仕分けについても報告がございました。以上のような議題や報告の後、幾つか議論があったところでございまして、みなしラブホテルの問題については、今、違法にやっているラブホを、全部ではありませんが幾つか法改正の中で既得権のように残していくことについての御質疑がございました。また、会計経理の適正化については、私から各県警の監査ということに関して、「管区警察の会計課という所が行うということについて、少し違和感がある」ということを申し上げて、今後、外部から見て、会計課という所が監査をするということの在り方について、どう判断をしていくか御議論をいただくということになりました。それから、今日の午後からアグネス・チャンさんを始め関係者の方が来られて、私に対して児童ポルノの問題で陳情がありますが、この児童ポルノのブロッキングの問題について、髙木委員からも御発言があり、私もお答を申し上げたところでございます。その他、韓国の哨戒艦の沈没事案に対する分析等についても質疑があったころでございます。また、田尾先生から、福岡県警本部の方から送られてきた「わかりづらい警察用語言い換え集」というのが提案されまして私共のところに届いているわけでございますが、こういう言葉はやはり一般の国民から見て分かりづらいんじゃないかと、こういったものを少し改めていったらどうだろうという、なかなかユニークな提言でございまして、警察用語だけでなしに法令等の中で司法に関するいろんな用語等についても付言がなされています。私も、もう一度読んで見たいとは思いますが、広報等、これらを十分読んで、皆さんにPRする時、あるいは国民に報告をする時、用語ということについて十分考えていくべきだと申し上げておいたところでございます。以上が定例会議の御報告でございます。

問  安藤長官にお尋ねします。児童ポルノ対策についてなんですが、ブロッキングの導入が実現の見通しになりまして、捜査や削除要請と並行した実施も可能になるといったような方向性も出てきておりますが、これについての現時点での長官の評価と、今後の課題についてお聞かせ下さい。

答  (長官)まず、この度、事業者団体の検討や関係省庁の協議によって、ブロッキング導入の方向性が見えてきたということは、大きな前進であり歓迎したいと思います。今後の課題ということでありますけれども、これはまた後程、大臣からも御説明があるかと思いますが、これから、ブロッキングの方式やアドレスリスト作成管理団体の運営の在り方等について、制度設計の作業が進められていくことになりますが、この場面でも真に有効なブロッキングが実施されることとなるよう警察庁としても関係省庁や事業者と協力して、その検討に積極的に参画することが重要であろうと思っています。

答  (大臣)公安委員の方からも、この点についてお話があって生活安全局長からお答がございました。私も、原口大臣と生活安全局長のいろいろな報告を聞きながら交渉をいたしているところであります。長官からお話がありましたように、ブロッキングをやるということで全体的に合意したということは、大変大きな進歩だと評価をいたしております。業界団体が自主的におやりになっていることも、私も結構だと考えております。ただ、今、言われておりますのは、サーバ全体に対するブロッキングをおやりになるという方向のようですが、これでは焦点がぼける。私共は、ファイルそのものを、少年・少女のポルノをやっているファイルそのものをブロッキングだと、そして、他のフォルダに入っているものやらファイルに入っているものがブロッキングによって迷惑をしない、こういうことは技術的にも手法的にも十分できるはずだと、ここら辺をおやりいただきたいという折衝を今、始めようといたしているところであります。ここを是非、御理解をいただけますようお願いをいたします。

問  関連ですが、大臣が今仰ったことは、ブロッキングの方式について具体的に例えばハイブリッド方式とかDNSポイズニング方式だとか、そうした方式が取りざたされておりますが、具体的にこういう方式をということを。

答  (大臣)そうそうそうそう、だから今、業界団体がこれで行こうと言われていることだと、サーバだけのブロッキングになる。それは一つの方策であることは間違いありませんが、サーバ全体の情報をブロックしてしまうことになりますから、そうすると、そこに提供なさっている方々が、やはり通信の自由だとか、なぜ自分達のがブロックされるんだということになりますから、技術的に難しさや経費が掛かると言われていますが、ファイルをきちっとピンポイントでブロッキングする、この方式をお取りいただきたいと思っています。もちろん、警察が捜査をして摘発するのが、聞きましたら150日位掛かっていると、こういうものは徹底的に期間を縮める努力もいたしますが、是非このブロッキングで成果を挙げていきたいと思います。よろしくお願いしたいということを今、原口さんには申し上げているところでございます。

問  大臣と長官にお伺いしたいんですが、先程もお話がありましたけど、去年の大相撲名古屋場所で、暴力団が観戦していて、現役の親方がチケットの手配をしていたんではないかということですが、それについて警察として今後どういうふうな取組みをしていくのかを含めてお願いします。

答  (大臣)相撲協会全体でどういう対策を取られたか、これに対応して警察もそれぞれの場所の中で警戒等を強めているという報告も受けています。しかし、去年の8月のことが今頃僕らに報告されるというのは、愛知県警のことだとはいえ弘道会ですから、どうなんだろうと、報道に出たから報告があったのか、僕らに報告があったから報道に出たのか、よく分かりませんが、この間、相撲協会がどういうことをなさっていたのか、この親方に対する調べがきちっとできているのかということは、まだ詳細に聞いていませんので、後から報告を受けたいと考えております。相撲協会全体が、観客が減少する中でいろんな御努力をなさっていることが、かえって安易に暴力団に切符が渡るという形になっていることは気の毒だとは思いますが、しかし、国技と言われる相撲が毅然として暴力団を排除してもらうということは当然のことだと考えています。

答  (長官)(日本相撲協会関係者が入手した)維持員席券が暴力団関係者に渡っていたということが判明したわけですが、これは社会的に許容されることではなく、極めて遺憾だと思っております。日本相撲協会におきましては、昨秋以来、警察からの要請に基づいて幾つかの改革、取組みがされてきたわけでありまして、御案内のとおり、暴力団との関係遮断の方針を明確にして、維持員資格から暴力団関係者を排除する規定を整備することや入場券に暴力団排除の文言を明記するなどの取組みを進めてきております。警察としては、相撲協会が暴力団一掃に向け、厳しい姿勢で取り組むことを期待するとともに、その取組みが徹底されるのが重要でありますので、私共警察としては全面的に支援してまいりますし、徹底が大事だと思っております。

問  長官にお聞きします。事業仕分けですけども、先日、交通安全協会が出している教本について取り上げられました。このことについて警察庁として対策等があればお聞かせ下さい。

答  (長官)事業仕分けで一番の問題になりましたのは、更新時講習の際の教本ということだと思いますが、仕分けの評価を踏まえまして、更新時講習に使用されている教本や資料につきまして、効果的な利用が図られるよう、今後、内容やその在り方についての見直しを進めてまいりたいと思っております。同時に全安協に対しまして、契約方法の見直し等による教本の作成費用の一層の削減を働きかけるとともに、都道府県警察に対しましても、更新時講習の業務委託に際しての一般競争入札等の導入を指導してまいりたいというふうに考えております。いずれにしましても、運転免許の更新時講習というのは多くの国民に関わることでありますので、しっかりと対応してまいりたいと思っています。

問  長官にお尋ねをいたします。韓国の哨戒艦が沈没した事件についてであります。韓国当局等の調査結果が先頃発表されて、北朝鮮による犯行だという結果でありました。日本国内においても治安上いろいろ心配される点があろうかと思いますけども、この辺りについて長官のお考えをお聞かせ下さい。

答  (長官)緊迫している朝鮮半島情勢を踏まえて、韓国側の調査報告書の発表がありました5月20日、全国の警察に対して、情報収集活動の強化と重要施設等の警戒警備の徹底を指示し、また24日に開催されました安全保障会議も踏まえまして、更にこれを徹底するように指示を出したところであり、警戒警備の万全を期しております。加えて、政府による対北朝鮮措置を実効有らしめるために、第三国を経由した迂回輸出入等違法行為の取締りを徹底していきたいと、各都道府県警察に指示しております。いずれにしましても、半島情勢は緊迫の度を増しておりまして、危機管理官庁の中核たる警察としては、緊張感をもって対処していきたいと考えております。

答  (大臣)九州の宮崎の口蹄疫の問題で、管区全体で大変な動員をしていますし、来週からAPECの閣僚会議も始まりますし、その中での北朝鮮の暴挙でありますから、警察の警備関係は大変負担が掛かってまいりますが、国民の不安というものが一掃されるように徹底して警備等をお願いしたいと要請したところであります。