中井国家公安委員会委員長総辞職後記者会見要旨 

1 日時 平成22年6月4日(金)9:39~10:09

2 場所 警察庁第1会議室

3 概要   9時から、官邸で閣議が行われまして総辞職を正式に閣議決定をいたしたところでございます。そして、新しい総理大臣の決定についても、欄を空けて決定するんだということのようでして、そういう書類にサインをそれぞれいたしたところでございます。昔の羽田内閣の時の総辞職を思い出していたんですが、いっこう覚えておりませんが、最後の花押集を書くんですね、そんなことやったかなと思いながら書いていたところでございます。総理大臣から、内閣総辞職に当たっての談話、そして閣議の中における御挨拶がございました。亀井大臣から、「鳩山総理は連立内閣を組んで約束を守り、大変、御協力をいただいて感謝する」というお話があったところでございます。その後、岡田さんや何人かの方から、次の内閣が新任されるまでの間、自分達の閣僚としての職務はどういうふうになるかという発言が相次いだところでございます。これらに関しては、例えば明日から防衛大臣が日米韓の防衛大臣会議があるとか、前原さんは明日は長妻君と公営住宅の視察に行くんだとか、あるいは岡田さんと経産大臣がAPECの会議に行かれるであるとか、そういういろんなことがございましたが、それらは全て、平野さんと新しく決められた総理との間の引き継ぎの中で決めて連絡をするというお話がございました。みんなでそれぞれ握手をして、お別れをいたして、こちらに戻ってきたところでございます。260日足らずですが、皆様方には大変お世話になり、厚く感謝を申し上げます。私も、拉致という問題と国家公安委員長、二つのポスト、そして1月からは防災という担当も背負い、力不足ではありますが精一杯、新しい鳩山内閣、民主党内閣の方向付け、これらができるように働いてきたと考えております。この間の御協力に感謝を申し上げます。特に、警察に関しては、死因究明や可視化を含めた捜査の高度化、技術化ということについて研究会をスタートすることができましたし、また、現場、現場では、既にそういう方向へ向かっていろんな御努力をいただいていると承知をいたしておりまして、これらが数年後に新しい日本の警察の方向付け、また治安維持のレベル向上につながると楽しみにいたしております。拉致につきましても、人数とか予算とか、かなり思い切った措置を取り付けて、そして新しい発想で情報収集、分析、追跡ということをスタートさせました。成果そのものは、目に見えてはまいりませんけれども、こういう路線を追求していけば、かなり拉致問題解決に明るい突破口が見えてくると考えています。北朝鮮をめぐる国際情勢が緊迫している中、そういう中であるだけに余計、新しい方向の可能性が高いと考えておりましただけに、成果を具体的に挙げずに内閣を終わるということは残念だと考えております。防災につきましては、この数ヶ月間、三陸のチリ沖地震の津波、これの被害以外に大きな災害がなかったことを本当にホッといたしております。また、この宮城・岩手の被害につきましても素早く激甚指定をすることができて、新しい計算方法で国家として災害援助ができたことは大変喜んでいます。幾つかの所を見に行き、現場、現場で感じたことを申し上げ、従来と違った発想でお手伝いをするという方向付けだけはさせていただけたと考えております。コンピューター社会をもっと理解をして、防災という面でも素早い対応、情報収集、こういったものができる体制を一日も早く作り上げて、国民の安心安全に寄与してほしいと念願をいたしております。以上が、この数ヶ月間、260日余りのそれぞれの役所の仕事に対する思いでございます。この間、御協力いただきました役所の皆様方に心から感謝を申し上げます。同時に、民主党内閣が続くわけですから、こういう新しい方向に向かって、絶え間なく改革を続けてほしいと考えております。今回の総辞職に関しましては、鳩山さんの政治資金の問題、普天間の問題、この二つの責任を取ってお辞めになったことは致し方がないことではありますが、残念だと考えております。鳩山総理自体は、お人柄でありまして、閣議の中でもあれこれと命令をされる、指示を出されるというタイプではなく、こちらの話を謙虚にお聞きいただいて、そして御理解いただいて御支援をいただく、非常にやりやすいと言うか仕えやすい総理大臣であります。それだけに、普天間の問題も、もっと思い切って人に任せて御自分は見ておられるというやり方もあったかと思いますが、ああいう形で御自分で必死になっておやりになって、結果として責任をお取りになるということは、残念であります。しかし、沖縄の負担軽減ということに関しては、これからもみんなで努力をしていく、民主党の政権として努力をしていくということが必要だと考えています。政治と金の問題につきましては、鳩山さんの問題、幹事長の問題、お二人の対応はそれぞれ別個でありましたが、国民の皆さん、法的に間違いがなくても、そういうお金の集め方、使い方、これらについて釈然としない、説明が十分ではないと感じられた、ここを謙虚に政治家全体が受け止めて、政界全体が不明瞭なお金の使い方というものを、もっともっと減らしていくと、このことが高いレベルで求められる、みんなが感じなければならないことだと考えております。新しい代表が、今日11時から選ばれますが、最初から申し上げているように菅さんということで決まっていくんだろうと思っています。菅さんの場合には、鳩山さんと違って、かなりはっきりと方向付けを言われる総理大臣かと思います。どういう人事をなさるかを含めて、私共も注目をしておりますが、国民の民主党に対する期待がもう一度戻ってくる、そういった内閣、党役員人事、そして選挙に向かっての体制をお作りになること、また、私も党員の一人として精一杯御協力を申し上げたいと感じております。以上です。

問  昨日も少しお聞きしましたけれども、就任以来、警察にとって課題であった死因究明ですとかの研究会を立ち上げました。それの途中の段階で、残念ながら辞任をされるということで、このことを今後、どう引き継がれていってほしいのか、また、どういう結果が出てほしいのかとか、その辺の御所見をお願いします。

答  死因究明の必要性は皆さんがお分かりでありますから、間違いなくこの夏、そして今年の暮れには、それぞれ方向付けをしていただける。私も、国会議員として、これらの進展に更に力添えをしていきたいと考えています。昨日も、ある議員がお越しになって、200名余りの可視化の法案、すぐに実行をというサインを持ってくるよという話がございました。だけど、「そんなの持ってこなくていいよ。もうやっているから」と言ってはおきましたが、一方では、党内には直ちに可視化をという議論が今なお広がっているわけであります。こういう問題も、研究会が着実に冷静に、落ち着いた雰囲気の中で方向付けができるように私自身努力したいと思っております。もう少し、時間が経たないと、可視化そのものではなくて、それに伴う捜査の高度化、こういったものがどういった方向になるか見えてまいりませんから、この方向が見えてくるのを楽しみにいたしております。現実に、いろいろな事件の報告等を聞かせていただきますと、やはり今の捜査手法、特に初動、そして科学的な捜査、これらをもっと徹底的にやらないと犯罪の多様性、国際性に対応できないと痛切に感じていますだけに、少しこの点では時間が足りなかったことを残念に思っています。

問  拉致のことで二つお聞きしたいんですが、拉致被害者の御家族の方、あるいは特定失踪者の御家族の方とお会いになり、直接、皆さんの御要望というものをお聞きになったと思いますが、結果がお出しになれなかった点についての思いというものを改めてということと、あと、北朝鮮情勢が非常に緊迫しております。次の大臣がどなたになるのかにもよりますけれども、どう対処するかとか、どのように備えるべきかということなどを。

答  拉致の対策については、自分自身、何年間か活動してきた中から人と人とのつながり等で、いろんな新しい情報収集や分析を始めたばかりですから、これがきちっと道筋が付いてこない間に内閣総辞職になったことを本当に残念に思っていますし、御家族の方や関係者の方に申し訳ないという思いをいたしております。この9日からも、実はアメリカに行っていろんな人に会い、会合をして、拉致問題の協力、北朝鮮への制裁強化ということについて話し合いをしたい、来週早々にも家族会の皆さんにもこういったことを申し上げたいと思っていましただけに、予定をキャンセルせざるを得なくなって残念に思っていますし、アメリカの関係者に御迷惑を掛けたこともこの機会にお詫びを申し上げたいと考えております。ポストを離れましても、また議員としてお手伝いできることがありますし精一杯やっていきますが、作りかけた情報のルートというものをどういうふうに次の人に伝えていくか、非常に難しいことだと思っています。また、ここまでに知り得た情報を御家族の方や特定失踪者の会の皆さんに伝えていいものかどうか、これについては迷いがあるところです。少し考えてみます。そんな心境です。

問  昨日も少し話されましたけれども、8ヶ月前にあれだけの高い支持率と選挙での大勝で始まった政権で、これはもちろん、3年、4年、任期いっぱいのスパンで政策を考えておられたと思いますが、8ヶ月でこうなったと、御自身の取り組まれてきたことを、8ヶ月だったけれども一旦は緒につけたという思いがお強いのか、それとも、やはりあまりに唐突に来たなというどちらの思いの方が強いでしょうか。

答  とにかく野党の活動が長かった僕にしてみれば、政権交代し、そして、その初めての内閣で閣僚のポストを与えていただいたというのは、非常に大きな感慨でございます。同時に、国民の期待の大きさを知っておりましただけに、この御期待に十分応えなければならないと決意して行動を起こしてまいりました。支持率が急速に低下したことに関しては、これは全て私共の側に原因があるわけでありますから、甘んじて総辞職というものを受け止めていかなければならない。しかし、これを転機に、また反転攻勢、国民の期待を再び生み出していくような体制を作り、方向付けをして、この8ヶ月半余りの政権与党の経験を十分に生かして内閣の運用、そして国会の運営、こういったものを進めてほしい。また、自分自身も協力していきたいと考えています。やはり、内閣、与党が一体となって大きな目標、そして、次に何をやるかという行動目標、選挙に向かってどういう体制を取るのか、こういったものをきちっと摺り合わせをしてやっていくことが大事だなと痛感をしています。内閣における一つ一つの目標、これが党にきちっと伝わっているのか、党でお取りになっている選挙に向かっての体制、これがきちっと内閣へ伝わっているのか、こういったところで少し政権運用の妙に欠けているんじゃないかという気がいたします。言い過ぎてはいけませんが、今回のこの辞任に至るいろいろな動きも、幾つか方法はあったと思います。参議院において、全て処理されるべき法案を御処理いただいた後、鳩山さんが辞任をするという方法もあったんだろうということを含めてあると思います。昨日も、菅総理と言うか、菅総理予定者は、記者会見で会期延長の必要性を少しほのめかされたやに聞いておりますが、総理がお辞めになる、法案は何も通らない、そして選挙だというのでは、僕は鳩山さんの辞任というのは何だったんだろうという気がいたします。そういったことを含めて、もう少し国民の目から見て、うまく一体となって機能していく、こういう方向付けをみんなが勉強するべきだというのは少し感じております。ここら辺を、本当に貴重な経験として、これからの政権運用に生かしていきたいという思いです。

問  大臣は就任3ヶ月の会見の時に、私が自己採点をされると何点ですかと聞きましたら、大臣は70点と、足りない点は、自分の思うことを言い過ぎることであると採点されておりましたが、今、8ヶ月を振り返りまして、その辺について改めてどのように思いますでしょうか。

  僕自身は、仕事としては、役所の皆さんに御協力いただいて、かなり方向付けをやらせていただいたと考えておりまして、もう少し点数は上かと、でも思ったことをすぐ言うという悪い欠点は相変わらずでございまして、今回もさっさと菅さんになるんじゃないかということを早々と言いましたし、菅さん支持と言って、さっさと菅さんの電話に答えたりしていましたが、ここら辺は良さでもあり欠点でもあります。同時に、週刊誌騒動等でお騒がせしまして、私は逃げ隠れをしたこともありませんが、やはり御支援の方々に御迷惑を掛けたと、この辺はマイナス点かと反省もいたしております。点数はあなたが付けて下さい。

問  この8ヶ月間の間で余り議論にならなかった点なんですけれども、大臣は就任当初、いわゆる国家公安員会の事務局を警察庁がやっているのはどうかという問題提起をされて、この8ヶ月間、この中で過ごされていて、その点についてのお考えに変化はあるのか、やはり、ある程度見直していく必要があるのか、その辺りどうでしょうか。

答  会務官室は、一生懸命、職務で私を支えてまいりましたし、また、警察の各部署、部署も従来の公安委員会、また公安委員長に対する以上に、きめ細かいフォローアップ等していただきました。また、この間、幾つかの点で激論も交わしましたが、お互いが理解をして新しい方向という点も幾つかあったわけでございます。そういう意味で、私自身は、現在のデリケートな微妙な国家公安委員会、地方の公安委員会、それぞれの警察庁、県警本部、こういう仕組み、日本人だからこそ上手く運用できるんだなという思いはございます。しかし、外部から見た時に、本当に公安委員会は独立しているのか、あるいは警察の内部の監査、あるいは地方警察を含めたいろいろな処分等々、監察の分野で一生懸命おやりはいただいているけれども、余所から見てどうだと、現在の株式会社や政党のチェックの厳しさに比べてどうなんだろうということを考えると、私は大いにする必要があると思っております。そういう意味で、一遍にいくわけではありません。これからも、経験を生かして党内でそういう議論を深めていきたいと思っています。

問  大臣、昨日は菅さんとお話をされたと仰っておりましたが、その後、菅さんとは接触はされたんでしょうか。

答  夕方、ある人が見えて、ある事で菅さんに伝えてほしいということがあったものですからお電話を入れましたが留守電になっておりまして、夜の9時半頃に電話が掛かってきました。しかし、それまでにその問題は夕刻に解決をしておりましたので、お礼だけ言って電話を切りました。23時頃、樽床さんから電話がありましたね。23時半頃、一新会の人から報告がありました。一新会の方向付けで報告がありました。

問  樽床さんは、何と仰っていたんですか。

答  「ああ、おそうなってすんまへん」と、彼の独特の口調で言っておりました。その後、ある国会議員と一日の情報交換をしました。そこにも、樽床君からさっき電話があったばっかりだと言っておりました。