国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨
1 日時 平成22年8月19日(木)11:36~11:48
2 場所 警察庁第4会議室
3 概要 本日の国家公安委員会定例会議の状況について御報告申し上げます。委員長及び委員は全員出席でありますが、委員長は所用のため途中退席をされました。本日の議題案件につきましては、「高齢運転者標識のデザインに関する検討結果及び今後の対応方針について」説明があり、その内容を了承いたしました。報告事項につきましては、お手許の資料のとおり報告が警察庁からございました。定例会議の内容は以上であります。
問 今日の公安委員会で、非出会い系サイトの摘発件数が増加しているというものがありましたが、これについての現状の御認識と今後の対策について、長官にお伺いしたいと思います。
答 (長官)出会い系サイト以外のサイトでの児童の被害が増加しているということでありますが、この現状についての認識でありますけれども、出会い系サイト以外の事業者について、事業者によって児童の被害防止に向けた取組みにバラツキがあるのではないかと認識しております。つまり、一部大手の事業が提供しているサイトでは被害に遭う児童数が急増しておりますけれども、他方、同じ大手でも、ユーザー数に見合った監視体制をとっている事業者のサイトでは、被害児童数が確実に減少しているという状況が見られるということであります。したがいまして、いずれの事業者にあっても、ユーザー数の規模に応じた十分な監視体制をとっていただきたいと思います。今後の対策につきましては、フィルタリングの一層の普及とゾーニングによる利用制限の導入拡大が重要であると考えておりまして、こうした対策を推進してまいりたいと思っています。
問 今年の上半期の暴力団情勢の中で、弘道会の幹部の摘発が非常に大幅に増加したという数字が出ましたが、これについての御所見と今後の取締りの方針についてお聞かせ下さい。
答 (長官)昨年の秋に、弘道会に対する集中取締りを指示したわけでありますが、それ以来、各都道府県警察において山口組弘道会に対する集中した取締りを徹底してまいった結果が着実に上半期に表れているということではないかと思います。これは、全国警察一体で対策に取り組んだことの表れでありますので、今後も山口組、とりわけ弘道会とその傘下組織の動向を視野に入れながら、組織に打撃を与える取締りを進めていくと同時に、各種の暴力排除活動を更に活性化させまして、社会全体で暴力団を排除する取組みを一層強めていきたいと考えています。引き続き、全国警察一体でやることに力を発揮するものがあるわけですので、全国警察一体で推進していき、更なる取組強化をしてまいりたいと考えています。
問 長官にお伺いします。いわゆるピンクパンサーの事件ですが、今回、スペインからスムーズに移送されるということで、極めて異例と言ってもいいと思いますが、これに関する長官の所見と、今後、同様の事案等への取組み等のお考えがありましたら、お伺いさせて下さい。
答 (長官)このピンクパンサーの事案というのは、正にグローバル犯罪の典型ではないかと思います。今回の逮捕によって更に捜査を進めて、いわゆるグローバル犯罪組織というもののインフラやネットワークの奥深さというものを解明できればと思っています。まだまだ、全体を我々は解っていないんではないかなと、それくらい奥深いところがあるんではないかという点で、日本の警察に大きな警鐘を与え得るという事案としても非常に重要だと捉えています。今回の引渡しにつきましては、引渡条約のないスペイン政府と関係当局によって逃亡被疑者の引渡しが円滑に行われたと、これは国際連携が非常にスムーズにいった好事例だと思います。関係国当局に対して、大変、我々としても感謝しております。これからも、こうした事案は起きるわけでありますので、今回のような国際協力のオペレーションが必要となってきますが、それに対して我々がどう対処していくかということだと思います。今回は警視庁が中心でありましたが、これからは他の道府県警察においても、このような国際連携が必要となる事案が出てくるものと十分予想されるわけであります。そうしますと、我々が進めようとしている、例えば国際犯罪捜査指定捜査員制度というのを積極的に活用するなどして、グローバル化した犯罪への体制を十分に整備していくということが求められるのではないかと思います。各都道府県警察が、いずれの県であろうと国際捜査に関して対応ができるようにしておくということが、犯罪のグローバル化への対応に当たって求められることだと思います。非常に例外的なケースとして対処するというよりは、グローバル化という問題は、日本の治安にとって正面の脅威になる恐れがある。だから、我々も日本の治安にとってルーティーンなものとして対処できるような能力を高めていくということだと思います。ピンクパンサーの事件というのは、非常にシンボリックな事件でありますから、将来の日本警察の対応能力を高めるのに大きなテコになるのではないかと考えております。
問 長官にお尋ねします。高齢者の行方不明問題で、100歳以上の方が所在不明になっている事案が相次いでいますが、一部、警察に問題発覚後に届出もしていたような案件もあるようですが、この現状と今後の対策等についてお聞かせ下さい。
答 (長官)これは、住民基本台帳の記録と実態との乖離の問題でありますから、一義的には自治体等の行政機関が対応すべきものと考えておりますけれども、警察としても高齢者の生命・身体の安全の確保の観点から必要な協力をしていくべきものだと考えております。現在、どういうことを警察がやっているかというのは御案内だと思いますけれども、親族や市町村等から、行方不明になっている高齢者に関し相談を受けて対応するということになりますが、その場合、事件性の有無等について必要な捜査を行うとともに、行方不明者届の提出を受けて行方不明者発見活動を行っているという活動をしているわけであります。したがって、今後とも、高齢者に係る保護と捜査の観点から警察としての役割を果たしていくと同時に、関係機関と更なる連携を強めてまいるということが大事であります。いずれにしても、政府の中で今後の在り方について検討されるようでありますが、警察はその任務を踏まえて協力してまいりたいと思います。
問 長官にお聞きします。高齢運転者標識マークの新たなデザインが決まったことについて、コメントを頂けますでしょうか。
答 (長官)先ほど葛西委員からも御説明がありましたけれども、本日の国家公安委員会におきまして、新しいデザインに変更するとの対応方針が決定されたわけでありますが、今後は、この方針に従って、道交法施行規則の改正作業を速やかに進めてまいりたいと思います。このデザインは、非常に多くの国民の皆様から寄せられましたアイデアや意見を踏まえて検討を行った結果、今般、決定に至ったものでありまして、改正規則の施行後には、新しいデザインのマークをできるだけ多くの高齢運転者の方々に付けていただくとともに、このマークを付けている自動車に対して運転者の方々が思いやりをもった運転をしていただけるよう期待しています。