国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成23年2月17日(木)11:51~11:57

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  就任1ヶ月経ちますが、正式に国家公安委員会にフル出席できましたのが今日が初めてでございまして、国会及び閣議等々と重なることが多く失礼をいたしておりました。

本日の国家公安委員会定例会議は、全員出席でございましたが、近く御退任になります葛西委員から退任の御挨拶をいただきました。たまたまその時に、きちんと私自身も出席できたことを良かったなと思っております。

議題事項につきましては、「人事案件について」説明があり、全て原案どおり決定をいたしました。報告事項につきましては、お手許の資料のとおりの報告が警察庁からございました。定例会議の内容は以上であります。

問  長官にお伺いします。京王電鉄がこの度、私鉄として全国で初めて電車内に防犯カメラを設置するということで、痴漢対策に有用だということですけれども、これに関する御所見をお伺いします。もう一点は、関連する部分もありますが、中目黒の夫婦殺傷事件の被疑者検挙でも、今回、防犯カメラが有効だったとされておりますけれども、これについての御所見をお伺いします。

答 (長官)一点目の車両内の防犯カメラの件については、今回、京王電鉄が電車内に防犯カメラを試験的に導入するとのことでありますが、これは一昨年末のJR東日本に続くものでありまして、痴漢対策にも大変有効であり、高く評価したいと思っております。私としては、こうした積極的な痴漢対策の取組みが更に拡大していくことを期待したいと思っております。

二点目の中目黒の事件の関係で防犯カメラについての御質問でありますが、本件は御案内のとおり、警視庁が総力を挙げて被疑者検挙を目指していたところ、防犯ビデオ映像を丹念に解析するなどによって容疑者を浮上させ、そして被疑者検挙に結びつけたものであります。いわゆる犯罪の「トレーサビリティ」の重要性というものを再確認した事案ではないかと思っております。やはり、初動捜査の高度化ということを更に強力に推進していくことが必要でありますし、そのためにはこの「トレーサビリティ」が確保されるようにする、その大きな一つの柱である防犯カメラの整備を更に促進していくことが大事だということを教訓としたいと思っております。いずれにしても、現場の捜査は良くやったと思っております。

問   長官にお伺いします。携帯電話の販売店に対するフィルタリングの実態調査に関してですが、全体の4割が改善を要すると認められ、携帯電話会社各社においても差があるようですが、これについての御所見をお願いいたします。

答 (長官)この調査結果は御案内のとおりでありますが、約4割の店舗が改善を要する状況ということが認められましたし、更にフィルタリングに関する説明、推奨状況について業態別、事業者の系列別でも差異が認められたことに加えて、個々の店舗によっても相当の差が認められたということであります。

そこで、今回の調査結果を踏まえた今後の取組みでありますが、まず第一に、関係省庁とも連携して携帯事業者等に対しまして、フィルタリングの必要性についての確実な説明と対象児童の年齢等に応じた方式のフィルタリングの推奨の徹底等を引き続き要請するということが一点であります。もう一点は、販売現場の今後の状況の変化を見るためにも、この種実態調査を今後も随時実施していく必要があるのではないかと考えております。以上二点を中心に取り組んでまいりたいと思っております。