国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成23年3月4日(金)8:30~8:39

2 場所 院内閣議室前ぶら下がり

3 概要   京都大学の入試問題が試験時間中にインターネット掲示板に書き込まれた問題でありますけれども、本事案認知後、京都府警察及び警視庁が連携して捜査を進めていたところでありますが、3日、京都府警察が19歳の少年を偽計業務妨害の被疑者として逮捕したという報告を受けたところであります。ただ、その他の大学の関連もありますが、それぞれの大学からの要請、その他の御相談等に対応をしながら、明らかになってくる過程の中において、どういう対応をしていくかというキャッチボールした上での積み重ねになっていくと考えております。

もう一つ、相撲の関係がありましたけれども、野球賭博に関係をいたしましては、その捜査内容によってルートが三つありましたけれども、その第一次は終わっておりましたが、第二次につきまして昨日決着を付けたということで、相撲界における野球賭博の関係はこれで一応捜査は終わったということであります。

問   京都大学の入試に関する件なんですが、少年がこうした入学試験の不正行為について逮捕されるに至ったことについて、もう一度改めて御所見をお願いします。

答  全ての少年がそうだと思いますけれども、入学試験は自分の人生を掛けた最大の、言うならば人生最初の試練と言ってもいいのだろうと思いますが、その切迫した気持ちは分かりますけれども、しかし不正を働いてやるということは、これはもう断じて許されませんので、そのことについては、あくまでも警察としては法律の制度に則って、きちっと整理をしてやっていきたいと思っております。

   早稲田や立教等でも同様な疑いがあるということなんですけれども、少年ということもあると思いますが、今後の捜査の展開というのはどのような方針なんでしょうか。

答  これは、大学側が、いわゆる告訴、告発とかいろいろと言葉がありますが、どういうレベルのことを大学側が求めてくるかということにもよりますし、その内容によって適用する法律等も変わってきますので、それは今後の過程を見ないと分かりません。京都大学については、大学側の意思もはっきりしましたので明確に対応してきたということです。

   カンニングという行為自体は、許される行為ではないかもしれませんが、カンニングという行為で未成年の大学生を逮捕するということについての批判もあるのですけれども、それについてはどう思われますか。

答  警察側が、事情によって斟酌をしたりとか何とかということではなくて、やはり、きちっと法律や制度に基づいてやっていく、そして情状酌量的な話は裁判所がやることだと僕は思います。そういう意味では、警察は制度に則って粛々と捜査を進めていると考えております。

   昨日、拉致の関係で官邸に行って総理に会われたということですが、あれはどういったお話でしたか。

答  去年11月に第4回本部会合をやっているのですが、そして、本部長である総理から8項目の活動方針を示していただいています。それに基づいて、我々としてはこの間、活動、調査を含めてやってまいりました。そしてまた、御家族の皆さん、そして、大変それをサポートしてくださっている各団体の皆さんとも会合を重ねてまいりました。また、調査体制も充実されておりますので、しっかりと国内外を含めて調査も進めてまいりました。それらのことを集約し、そして、第5回本部会合に結びつけていきたい。それを、だいたい5月頃に想定をしたいと思っております。

もう一つは、4月には例の経済制裁措置の期限が切れますので、これについても、いろいろとこれから、どうそれを延長していくのか、どうするのかということも含めて相談をしなければいけないことですので、総合的に今後、関係省庁と一緒に御相談をする体制をつくりたいということでお会いしてお話をいたしました。

   何か指示は。

答  申し上げたことについて、しっかりとやってくださいということでありました。