国家公安委員会委員長記者会見要旨(警察関連部分のみ)

1 日時 平成23年4月19日(火)9:23~9:38

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  今日の閣議は事務手続が簡単に終わりました。閣僚懇の中で財務大臣が先般
訪米をし、G7やG20の報告があり、それぞれの参加国から日本に対する応
援のメッセージをいただき、また日本の状況について詳しく説明をさせていた
だき、しっかりと国民と結束して頑張っていると、必ず日本は再生復帰すると
いうことを強調し、御理解をいただいたという報告がありました。もう一つは、
玄葉大臣のほうから最近報道もされているところですが、福島からの子供が県
外へ転校して学校へ行った際に、「福島からお前来たのか、近寄るな」と言わ
れるという目にあったと、これは何とも痛ましいということで何とかこういう
ことが起こらないようにお互いに気を付けて努力しようという話がありました。
その後、文科大臣と立ち話をしながら、私からも一つ学校現場でそれを言った
子供も別に悪気があってということではなくて、周囲の誰かからそういうふう
に吹き込まれたのであろうということで、その吹き込んだ人達が誰だか分かり
ませんからそこを注意することはできませんが、少なくとも放射能が人を通じ
て他の人にまた移るとか影響を与えるとかということはあり得ないということ
は、学校教育の中でもやってもらってはどうだろうかということなどを話しま
した。

今日御報告することがございます。取調べの可視化等に関する法務大臣との
協議についてであります。先週金曜日4月15日に取調べの可視化や捜査手法
の高度化等に関し、法務大臣と協議を行いました。大臣間の協議は、昨年7月
に、当時の中井国家公安委員長と千葉大臣との間で行われた1回目に続き、今
回で2回目となります。協議においては、私から、私の研究会での検討状況や
今月上旬に取りまとめました中間報告について御説明を申し上げました。法務
大臣からは、検察の在り方検討会議の提言やそれを受けての取組みについて御
説明をいただきました。このほか私からは、「新たな刑事司法制度の構築に向
けた法制審議会での検討は、警察捜査の在り方にも直接関わることになります
ので、私の研究会での議論も十分に踏まえて御検討いただきたい」ということ
を申し上げたのに対し、法務大臣からは「捜査の主要部分は警察が担っている
ことから、今後とも密接に意見交換を行っていきたい」との御発言があり、私
の申し入れもご了解をいただいたところであります。本件は我が国の捜査の在
り方に関する重要な検討であり、今後、お互いの検討を尊重し、これまで以上
に連携しながら進めていくこととなったところでございます。私からは以上で
あります。

問  昨日、栃木の鹿沼市でクレーン車が子供の列に突っ込んで6人が亡くなると
いう事故があったんですけど、居眠りをしていたとの話もありますけれども、
大臣にどのような報告が上がっているのか、また事故に対する御所見をお聞か
せ下さい。

答  報告は今の段階では、報道されていることと同じ内容です。目下、現場警察
で取調べをしっかりやっております。報道によりますと居眠りだったというこ
とでありますが、そうであるとすれば、これを雇っている会社の監督責任の話
も当然出てくるでありましょうし、これは私の個人的心情として申し上げてお
りますが、そのようなことを当然、捜査をすると思います。本人は休み明けの
ようですし、そういう意味では果たして日頃の過労の積み重ねがあったのかど
うか、前日の本人の生活がどうだったのか等々もあると思いますし、どうも飲
酒運転ではないそうでありますから、それらの背景も含めてしっかりと取調べ
をし、そしてそのことを糧にして労働環境も含めた再発防止ということに当然
繋いでいかなければいけないと思います。

また、6名のお子さん達の御冥福を心からお祈りをいたします。同時に御家
族の皆さんの御心痛はいかばかりかと、いたいけな子供達、未来のある子供達
をこんな形で奪われたということについては、誠に怒りに耐えませんし、そし
て大変残念に思っております。