国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成24年1月12日(木)11:46~11:50

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。本日は全員の
出席でございました。議題事項は、「人事案件について」と、また「三代目福
博会及び松葉会の指定の確認について」の説明がありました。原案どおり決定
いたしました。報告事項については、お手元の資料のとおりでございます。

  長官にお尋ねします。台湾人留学生の殺害事件についてでありますが、指名
手配をしていた容疑者が名古屋市内で確保されながら逮捕には至らず、しかも
自殺を許すという事態になりました。昨日、警察庁が通達を出したところでは
ありますけれども、この件についての長官のお考えをお聞かせください。

答  (長官)今の御指摘の事案でございますけれども、何故こういうことが起こ
ったのか、いくつか要因があると思いますけれど、被疑者の所持品の確認や検
査について徹底を欠いたということと、それから任意同行というかたちで被疑
者を署まで同行しようとしたわけでありますけれども、その際の被疑者に対す
る動静の監視の徹底を欠いたということが大きな理由かと思っています。

   それともう一つでありますけれども、現場の判断としては、誤認逮捕を防ぐ
ために本人の確認ということについて慎重を期そうと考えた結果、任意同行と
いう手段を取ったというふうに承知をしているわけでありますけれども、ただ、
このような場合に、やはり被疑者を発見したその場で逮捕状を執行するという
判断も十分にあり得たのではないのかと考えております。そういった色んな諸
々の反省点もございますので、昨日、任意同行時における所持品の検査、それ
からまた動静の確認の徹底ということと、逮捕状の適切な執行ということにつ
いて、各都道府県警察に対して指示をしたところでございます。

   今後ともこの趣旨の徹底を図りながら、やはり犯人の逮捕や検挙というのは、
それ以後の犯罪を防ぐ、国民の安全を守るという意味で大変重要な手段であり
ますから、そういったことをよく念頭に置きながら適切に緊張感を持って対応
するようにということについて更に指導徹底してまいりたいと考えております。