国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成24年7月19日(木)12:31~12:36

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。議題事項につ
いては、「人事案件について」、「平成23年度実績評価書(案)等について」
などの説明があり、原案どおり決定いたしました。その他警察庁から報告事項
について、報告がございました。

      以上です。

  長官にお伺いします。国際テロ関連のASEAN各国の情報共有のシステム
が始まりましたけれども、国際テロとインターネットの関係、それからそれに
対する対策について、長官の所見をお願いいたします。

答  (長官)イスラム過激派組織は、インターネットを活用しまして、過激な思
想の発信、個人によるテロ攻撃の煽動、テロリストのリクルート活動、また、
テロ資金の寄付の勧誘等、様々な活動を展開しているところでございます。

   こうした過激な思想に触発されて、それまでテロ組織と何ら関係を有しなか
った若者が短期間のうちに過激化して、実際にテロ行為に及んだというケース
も外国ではいくつか見られると承知いたしております。こうしたことから、イ
ンターネット上のテロ関連情報の収集というのは、非常に重要な課題であると
認識いたしております。

   このため、3年前、平成21年でございますけれども、東南アジア各国警察
が参加しますASEANAPOLの場で、テロ関連ウェブサイト共有データベ
ースの構築を我が国が提案いたしまして、各国の賛同を得て、これまで諸準備
を進めてきたところでございまして、この度、その運用開始に至ったものでご
ざいます。

   このシステムの構築によって、インターネット上でのテロ関連情報の収集・
分析が効率的になるとともに、警察庁と東南アジアの警察機関との協力関係が
促進されるなど、各国が連携したテロ対策が一層強化されるものと期待いたし
ているところでございます。

  松原国家公安委員長にお尋ねいたします。学校でのいじめ、あるいは自殺の
問題でありますが、先頃、平野文科大臣も発言しておられましたが、松原委員
長とお話をされて情報の共有など2つの省庁が連携して、この問題に取り組む
という流れになっているようでありますが、昨日、松原委員長は平野さんとも
お会いになって、色々と話をされてたそうでありますが、どのようなお話をさ
れて、今後、こうした問題にどう取り組まれるのかお聞かせください。

答  (大臣)御指摘の件については、一昨日、7月17日、平野文部科学大臣が、
国家公安委員会委員長室にお越しになり、学校におけるいじめ問題に関する文
部科学省と警察庁との連携強化について御要望があったところであります。

   警察としても、学校におけるいじめ問題に的確に対応していくため、文部科
学省と綿密に連携・協力していくことは重要であると認識いたしております。

   個別事件の情報共有については、捜査に関する事項であることや少年のプラ
イバシーなど少年法の精神を踏まえ、慎重な対応が必要でありますが、同種事
案の再発防止に向け、可能な限り警察と学校で情報交換をすることは重要であ
り、今後、警察庁と文部科学省との間で実務的な意見交換の場を設けるなど、
再発防止・未然防止に向けた取組を進めてまいりたいと思っております。