国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成24年9月20日(木)11:29~11:34

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。松原委員長は、
海外出張中のため欠席であります。委員は、全員出席です。議題事項につきま
しては、「国家公安委員会委員長に対する保有個人情報開示請求に関する決定」、
「警備業の要件に関する規則等の一部を改正する規則案について」この2点が
ありまして、原案どおり決定いたしました。その他警察庁から報告事項につい
て、報告がございました。

      以上でございます。

  長官にお尋ねします。沖縄県の尖閣諸島を巡る問題についてでありますが、
国有化ということをきっかけにいろいろなものが発生しておりますけれども、
日本においては、政府機関などのサイバー攻撃、これが20件前後起きている。
それから、神戸の中華学校への放火未遂などの事案も散見されるわけですが、
この尖閣諸島問題が日本の治安に与える影響並びにそれへの対策についてお聞
かせください。

答  (長官)尖閣問題に起因して、いろいろな事象が生じているわけであります
けれども、まず、中国側からの動きについて申し上げますと、一つ目は、今お
話があった中国からと見られるサイバー攻撃でございます。我が国のいくつか
のサイトに対しまして、中国からと見られるサイバー攻撃、一つはDDoS攻
撃でありまして、また、更にはサイトのページの書き換えといった事案でござ
いますが、こうした事案が発生しているところでございます。これらの攻撃に
ついては、業務妨害であるとか、不正アクセス禁止法違反での立件も視野に入
れながら、被害の確認に努めているところでございます。また、中国の掲示板
であるとか、チャットサイト等によって攻撃対象を名指しするということも発
生しておりますので、名指しされている我が国の行政機関であるとか企業等に
対しましては、関係省庁とも連携をしながら注意喚起を行っているところでご
ざいます。二つ目は、尖閣諸島周辺海域での中国船舶への対応についてでござ
います。中国の海洋監視船等が、連日この周辺海域に出没し、また、中国漁船
がこの周辺海域で操業を行うとの一部報道もあるところでございます。これに
つきましても、これまでと同様、関係機関と連携しながら適切に対応してまい
りたいと考えております。

   次に日本側からの動きでございますけれども、その一は、中国関連施設に対
する攻撃事案でございます。今お話がありましたように、数は少ないながらも、
在福岡の中国総領事館等中国関連施設への嫌がらせのような事案が発生してお
ります。こうした違法行為については、看過することなく、捜査を徹底し、厳
正に対処してまいりたいと考えております。また、今後右翼等が抗議行動を活
発化させ、その過程で違法行為が発生することも懸念されますので、各都道府
県警察に対し、在京の中国大使館や各地の領事館等中国関連施設に対する警戒
を徹底するように指示をしたところでございます。二つ目は、尖閣諸島への日
本人の上陸事案でございます。尖閣諸島へは、許可なく上陸することは認めら
れておりませんので、上陸を企図する者については、上陸を思いとどまるよう
説得するとともに、違法行為があれば、厳正に対処してまいりたいと考えてお
ります。

   いずれにしましても、尖閣諸島問題に関連して、治安上も様々な事案が発生
する可能性もございますので、それぞれ適切に対処してまいりたいと考えてお
ります。