国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成24年9月27日(木)11:26~11:31

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。委員は、全員
出席であります。議題事項については、「人事案件について」の説明があり、
原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がご
ざいました。

      以上であります。

  大臣にお伺いします。先日の国会でも死因究明関連法案が2個成立いたしま
して、先日は死因究明等推進会議事務局も立ち上がりました。国家公安委員長
として、改めて死因究明の推進に関して警察の現状・課題と今後の取組につい
ての御所見をお聞かせ願いたいのと、死因究明担当大臣として、警察に限らず
国全体として死因究明推進について、どう取り組んでいけばいいのか、併せて
お聞かせください。

答  (大臣)死因究明等の推進は、生命の尊重と個人の尊厳の保持につながるも
のであり、犯罪死の見逃し防止の観点からも極めて重要な問題だと認識いたし
ております。

   警察としては、犯罪死の見逃しを防止するため、警察における検視体制の強
化、教養の充実等に努めるとともに、来年度から施行される「警察等が取り扱
う死体の死因又は身元の調査等に関する法律」を適切に運用する必要があると
認識いたしております。

   また、我が国においては、死因究明及び身元確認の実施に係る体制の充実強
化は喫緊の課題となっております。

   死因究明担当大臣としては、今後、同会議において、死因究明等の推進に関
する施策についてその在り方を横断的かつ包括的に検討し、その実施を推進し
てまいる所存であります。

   具体的には、死因究明等の推進に関する法律第6条第1項各号に列記された
施策を中心に、死因究明等に係る人材の育成、施設等の設備及び制度の整備に
ついて、検討してまいりたいと考えております。

  長官にお伺いいたします。オウム真理教の最後まで逃亡していた3人が今年
に入って全員逮捕されまして、先日、最後の高橋克也容疑者が起訴されまして、
一連のオウム事件に関する捜査が終結いたしました。この間、オウム真理教を
めぐって日本を随分揺るがす事件も多々起きましたし、その後、いろいろな影
響もありました。この事件が終結したことについて、長官の御所見をお聞かせ
ください。

答  (長官)オウム真理教事件は、犯罪史上例を見ない大変凶悪な事件であった
わけでありますけれども、17年かかりましたが、ここで区切りがついたとい
うことでございます。この間、国民の皆様には、大変多大な御協力を頂戴しま
した。このことに関して、この場を借りて感謝を申し上げたいと思います。

   一応、これで一区切りということになったわけではありますけれども、警察
としては、いくつかの反省・教訓事項を残したと考えております。特に、これ
は前にも申し上げましたけれども、こうした重大犯罪を未然に防ぐことができ
なかった、これほど多くの事件を途中で止めることができなかったということ
は、警察にとって最も大きな反省・教訓事項であろうと思っております。こう
した事件を今後は絶対に起こさせてはならないと考えております。それから、
いろいろあるんですけれども、平田、菊地、高橋、この特別手配被疑者の逃亡
を17年間も許してしまったということ、これも追跡捜査の在り方ということ
について、大きな教訓を残したと考えております。

   いずれにしましても、オウム真理教関連の事件、これで一区切りではありま
すけれども、今、オウム真理教は2つの派に分かれておりますけれども、この
両派ともその本質においては変わりがないと我々は考えておりますので、今後
とも関係機関と連携しながら、その実態解明に努めてまいりたいと考えており
ます。