１ 日時 平成２４年１１月２２日（木）１１：４１～１１：４７
２ 場所 警察庁第４会議室
３ 概要 本日の国家公安委員会定例会議は、私は閣議で少し遅れましたが、全員出
席であります。警察庁から報告事項について、報告がございました。
以上であります。
問 大臣にお伺いします。特殊詐欺の認知・検挙状況について御報告があった
と思いますが、御所見をお願いします。
答 （大臣）刑事局長から報告がございました。特殊詐欺につきましては、振
り込め詐欺の認知件数が前年同期と比べ減少はしているものの、被害額は増
加しております。金融商品等取引名下の特殊詐欺は、認知件数、被害額とも
急増するなど依然として厳しい状況にあると報告がございました。
こうした状況を踏まえて、取締りの強化や金融機関との連携した顧客への
声掛けの徹底による被害の水際防止などの被害予防対策も強力に推進してい
くよう、これからも警察庁を指導してまいりたいと思っております。
特殊詐欺につきましては、ひとり警察だけの取組によって撲滅はできませ
ん。したがって、官民一体となった取組が必要でありまして、金融機関や携
帯電話事業者等の関係事業者・団体、また、マスコミの皆さんの更なる御協
力をお願いしたいと思っております。
問 長官にお尋ねします。福岡県の暴力団対策についてでありますが、１９日
に福岡県知事、北九州、福岡の両市長が警察庁や法務省、内閣府にいろいろ
な要望をいたしました。抜本的な法的整備など、細々とした要望でありまし
たけれども、これを警察としてどう受け止めて、どんな対策をとっていかれ
るのか御所見をお願いします。
答 （長官）福岡県の知事と北九州市長、そして福岡市長からは、これまで度
々、暴力団対策の強化について御要請をいただいているところでございます。
先般、今お話があったように、１９日にこれに福岡県公安委員会委員長も加
わってお出でになりまして、御要請を頂戴いたしました。内容は五点ござい
まして、一つは、新しい捜査手法の導入等の法整備、二つには、暴力団への
課税の徹底、更に許認可基準へのいわゆる暴排条項、暴排規定の整備、また、
四つには、警察官の増員、五つには、街頭防犯カメラの設置への支援という
五点でございました。これは、警察はもちろんでありますけれども、政府全
体で取り組んでほしいと、そういった御趣旨が強かったというふうに理解を
いたしております。このうち、法整備でありますけれども、御承知のように、
暴対法が改正されまして、先般３０日から施行されております。特定危険指
定暴力団、特定抗争指定暴力団の指定が早急に行われますように努力をして
まいりたいと考えています。今後、こうした暴力団対策法も含めて、各種法
令を効果的に活用して、また、警戒活動を強化して、関係者の安全を図りな
がら、暴力団に対する取締りを強化してまいりたいと考えています。
通信傍受の拡大を含めた捜査手法の高度化でありますけれども、これも今
御承知のように、法制審議会において、特別部会でありますけれども、審議
が行われているところでございます。昨日も実は行われまして、これに対し
て福岡県知事、そして、福岡県公安委員会と両市長連名で要請書が出ており
ます。警察としましても、こうした暴力団犯罪捜査の壁を打ち破って、犯人
を検挙する上で、是非ともこうした新しい捜査手法の導入は必要でございま
すので、今後とも特別部会において、審議が実を結ぶように最大限努力をし
てまいりたいと考えています。あと、警察官の増員でありますけれども、こ
れも御承知のように、来年度予算において要求中でございますので、これも
また実現が図られるように最大限の努力をしてまいりたいと考えています。
北九州市と福岡市においては、本年８月以降、暴力団員の立入りを禁止す
る標章を掲示した飲食店の経営者等を刃物で切り付ける事件や電話で脅迫す
る事件などが連続して発生しておりまして、情勢は深刻化いたしております。
福岡県警察では、これに対して警戒態勢を強化したほか、警察庁としても
福岡県に派遣している機動隊の人員を増強したところでございます。さらに、
警視庁及び他府県警察からも捜査員を派遣するなどして、これらの事件の捜
査、警戒活動の徹底を図っているところでありますけれども、今後、こうし
た対策を通じて、こうした事件の犯人検挙に向けて、強力に捜査を推進して
まいりたいと考えております。
今回の御要請は、今申し上げましたような情勢・現状を踏まえてなされた
ものと理解しておりまして、警察としても、このことを重く受け止めている
ところでございます。今後とも関係府省庁と連携・協力しながら、御要請の
趣旨の実現に向けて最大限の努力を図ってまいりたいと考えております。