国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成24年12月28日(金)10:05~10:12

2 場所 内閣府本府1階会見室

3 概要  今日、閣議後の閣僚懇談会において、まず文部科学大臣から朝鮮高校につ
いて、現時点で拉致問題に進展がない、あるいは朝鮮総連と密接な関係にあ
り、教育内容、人事、財政にその影響が及んでいることを考えると、現時点
での指定には国民の理解が得られない。こういうことで朝鮮高校を不指定と
する方向で、今後手続を進めるという趣旨の発言がございました。

      拉致問題担当大臣の私としては、これに対して今回の判断は、自分が以前
から拉致議連等と動いて述べてきた考え方と一致するものであり、今回の文
部科学大臣の考えに賛同する旨の発言をさせていただきました。

      それから、今日12時10分から官邸におきまして、安倍総理とともに北
朝鮮による拉致被害者御家族の皆様と懇談を行うということに決定いたしま
した。御家族の皆様のお話をお伺いし、忌憚のない意見交換をさせてもらう
とこういうふうに思っております。拉致問題は、我が国に対する主権侵害か
つ重大な人権侵害であり、国の責任において解決すべき問題ということであ
りまして、安倍政権においては、政府一丸となってこの最重要課題に取り組
むべく、まずは真摯な気持ちで被害者家族の皆様との意見交換、意思疎通を
緊密に図っていきたいと考えております。場所は、官邸2階の小ホールで開
催いたします。

      以上であります。

  今日、閣僚懇で文科大臣から朝鮮高校の無償化に指定しないということだ
ったんですが、総理からはどういったお話がありましたか。

答  総理もその考え方には賛同すると、こういうことでございまして、その方
向に向かって、ルールに基づいて手続を進めてほしいと、こういう趣旨でご
ざいました。

  今のお話ですが、今後、具体的なスケジュール感はどうでしょうか。

答  それは、まずパブリックコメントに付さないといけない、これは1ヶ月く
らい多分かかると思います。その後、パブリックコメントを経て、これは省
令の改正になります。これは文部科学省の管轄でございます。詳しくは、恐
らく今日、文部科学大臣が記者会見でお話しされていると思いますので、そ
こに委ねたいと思いますが、予算的にも今後ルールに基づいて対応ができる
ことになれば、減額の手続をとると、ちなみに文部科学大臣によれば、大体
2億円程度とこういうふうに承っております。

  各社の世論調査が出たと、内閣発足後の世論調査が今日の新聞に出ていた
と思うんですけれども、FNNの世論調査ですと、第2次安倍内閣の支持率
が55パーセント、第1次安倍内閣よりは、ちょっと低い数字となっている
んですが、このことについてどう思われますか。

答  私どもは、危機突破内閣ということで、この内閣によって日本を取り戻す
ということが一番の重要課題であると認識しておりまして、各社の世論調査
の上下に一喜一憂することなく、この所期の目的に向かって、いかに政府、
内閣一丸となって取り組んでいくかということが一番重要なことだと思って
おります。そういうふうにすれば、おのずから支持率というものは、賢明な
国民の皆様が御判断をいただけると思っております。

  先日、大津市のいじめ問題に関して、警察が対象の少年らを書類送検する
などしましたけれども、この事件についての国家公安委員長としての御所見
と、また今後、警察としていじめ問題といったものにどう取り組んでいくべ
きかということをお聞かせください。

答  大津市で加害生徒を書類送検したということについては、承知いたしてお
ります。しっかり、その後の推移を見守りたいと思います。それと同時に、
今、いじめという問題について、学校のいじめの問題がありました。これは、
私、冒頭の記者会見でも申し上げましたとおり、いじめとやっぱり犯罪とい
うものは、しっかり峻別をする必要があると認識いたしております。いじめ
は、文部科学省、あるいは学校関係者が、まず主体的にこのいじめ問題に取
り組むと同時に、やはり警察も情報という意味では協力をする必要があると
思います。その上で、いじめとは事件を超えている、いわゆる犯罪というこ
とになれば、しっかり警察もそれに関与していく必要があると思っておりま
す。いずれにしても、学校と連携というのは非常に大切です。そういうこと
によって、こういったいじめ問題を少しでも減らしていくということが大き
な目的だと思っております。