国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年5月9日(木)11:31~11:36

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  今日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。委員は、全
員出席です。議題事項については、「人事案件」について説明があり、原案
どおり決定いたしました。その他警察庁から報告事項について、報告がござ
いました。国家公安委員会は以上でございます。

      私の方から、今週末、土曜日、5月11日ですが、福島第二原子力発電所
に警察・海上保安庁による原発テロの対処合同訓練の視察をさせていただく
予定でございます。国家公安委員長として、原発テロ対処訓練は、初めて視
察させていただきます。また、海上保安庁と原発テロ対処合同訓練に、いわ
ゆるSATと一緒に参加してやるというのは、今回が初めてでございます。
今までも、警察と海上保安庁は連携して取り組んでおりましたけれども、装
備資機材の充実とか、あるいは、警戒要領の見直し等々を今行っているとこ
ろでございますけれども、この合同訓練は、そういった連携を更に密にして
いくということも視野に入れた訓練でございます。そういうことで、皆さん
にも訓練の時にはマスコミにも公開をして、この合同訓練を実施したいと思
っております。国家公安委員長の私と、国交省からは赤澤大臣政務官が行く
予定になっております。

      私からは以上です。

  大臣にお伺いします。先ほどおっしゃった訓練のことですけれども、原発
事故の後、警備の仕方についてもいろいろ変わっていると思いますが、今回
改めて訓練の意義について、大臣の所見をお聞かせください。

答  (大臣)原子力発電所の警備について更に充実していかなくてはいけない。
これはあの事故から学んだ教訓でもありまして、警察と海上保安庁が、更に
連携をしっかりしていきたいと思っております。こういうものはチームプレ
イですので、チームプレイをやるには、SATも入って、しっかり現場で実
施訓練をしていくのは、極めて重要だと思います。それによって、お互いの
信頼関係も醸成をされていく、結果として警備の充実強化を図っていくこと
ができると思っておりまして、そういう意味では私は非常に意義のある合同
訓練だと思っておりますし、是非、私も現場をしっかり視察をして、関係者
を督励してまいりたいと思っております。

  長官にお尋ねいたします。FIUで先日ロシアと情報交換の枠組みが設定
されました。今後の国際的なマネー・ローンダリング対策について御所見を
お願いいたします。

答  (長官)マネー・ローンダリング対策、あるいは、テロ資金対策におきま
しては、資金は国境を常に越えるわけでありますので、国際的な連携が極め
て大事だろうと思っております。

   平成19年4月に金融庁から警察庁にFIUが移管をされました。その時
点でのこのような情報交換枠組みは、10カ国との間でなされておりました
が、その後、順次増加いたしまして、この度のロシアとの枠組み設定により、
G8の国すべてを含む56の国・地域とこの種の情報交換枠組みを設定する
ことができました。

   近年、犯罪にかかわる収益の流れは、ますますグローバル化しておりまし
て、警察庁としても、日本国の資金情報機関としての情報の収集・分析だけ
ではなく、外国との積極的な情報交換を推進して、不正な資金の流れを解明
し、マネー・ローンダリング等の犯罪の摘発に努めてまいりたいと思ってお
ります。引き続き、更に多くの国のFIUとの情報交換枠組みを設定するな
ど、国際的な連携強化に努めてまいりたいと考えております。