国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年6月21日(金)9:05~9:15

2 場所 内閣府本府1階会見室

3 概要  明日、石川に出張いたします。拉致問題の集会に出席させていただきまし
て、また、寺越事案の現場視察をして、明後日には、久米裕さんの拉致現場
も視察をさせていただく予定です。昨日、北朝鮮問題石川県議員連盟、拉致
問題についての議連が発足をしたと聞いておりまして、私としても非常に有
り難いことであると思っております。ちなみに、今、全国に働きかけをして
おりまして、38県ですかね、既に県議会の中にこの拉致関係の議員協議会
等々、名称はいろいろとございますが、できております。ただ、1県、岩手
県が昨年に解散しておりますが、それ以外はずっと活動していただいており
ます。

  明日、石川県の方を現場視察されるということで、大臣としてのこの視察
の狙いという点について伺えますでしょうか。

答  私も就任以来、九州とか、鳥取とか、現場をできるだけ行くというスタン
スを基本に活動しております。それから、寺越さんの御家族も5月に私の大
臣室を訪ねて来られまして、是非、一度来てほしいという要請もございまし
たので、ちょうど明日、明後日と日程が確保できましたので、お伺いさせて
いただくということでございます。

  今回、宇出津事件の現場も見られるということですが、どういった理由か
らでしょうか。

答  もう現場を見る。例えば、私もずっと、今申し上げましたが、現場を見て
おりますので、そういうところは必ず見る。そうすると、何というか、どう
いう当時状況だったのかという想像ができるんです。やっぱりこれは担当大
臣として、極めてそういう絵づらを描くというか、こういう意味では非常に
重要なことだと思っておりますので、あえて私は各地区できるだけ現場を見
るというスタンスをこれからも徹していきたいと思います。

  間もなく政権発足から半年となりますが、改めてこの半年の間で、拉致関
係で、例えば、全閣僚が入るようにした体制にしたりだとか、超党派で体制
を整えたり、いろいろ工夫してこられた点があると思うんですが、これまで
の政権との大きな違い、あと狙いを教えていただけないでしょうか。

答  今、御指摘のあったとおり、政府を挙げてオールジャパンで拉致問題に取
り組む、これが我々の基本的なスタンス。そして、拉致被害者全員を1日で
も早く取り戻す、そのために引き続きあらゆる手段を講じていきたい、この
考え方に寸分の変わりもありません。

  すべてという人の定義がよくいろいろな場面でお話に出ますが、例えば、
拉致対策事務局のホームページですと三十数名と数字を出しているかと思い
ます。2006年当時の麻生外務大臣は、34名という数字を出しておられ
ます。そういう数字の違いというのは。

答  これは、私が就任したときに、政府認定の有無にかかわらず、すべての拉
致被害者なんです。だから、北朝鮮が拉致した人間すべてなんです。それに
尽きます。

  それと、改めて半年が経ってなんですが、現在、考えていらっしゃる課題
というのはどんなものがありますでしょうか。

答  課題というか、これは当初申し上げましたように、全員の拉致被害者を取
り戻して、総理が言っているように、自分の任務は、被害者の方々と家族が
抱き合う日が来るまで、自分の任務は終わらない、こうはっきり内閣総理大
臣が言明しておりますので、そこに尽きます。そのために私も担当大臣とし
て、徹底的に取り組んでいくと、これに尽きると思います。以上です。

  今週火曜日の国土交通委員会で海上保安庁の北村長官が、北海道の圭運丸
について引き揚げも検討というような、海上拉致の絡みですけど、発言があ
ったかと思いますけれども、受け止めをお願いします。

答  これはもう5月に、海難事故として処理されたものについても、海上保安
庁と警察が密接な連携をして取り組んでいくということを、私言明いたしま
した。それは、しっかり海上保安庁とも連携を取っているからこういう発言
をするのであって、したがって、そういった引き揚げとか、技術的に可能な
ものがもしあるならば、それは海上保安庁にも徹底的にお願いするというこ
とに尽きると思います。そのことを北村長官が、国会の中で指摘をされたと
考えております。

  ということは警察庁の方から、こういう事案があるとかいうことを提案し
て引き揚げを協議するような場面というのは。

答  具体的な内容はちょっと言うことは控えさせていただきますが、警察と海
上保安庁は、今、この拉致事案に対して、連携をして情報の交換、共有をし
ています。

  今の引き揚げに関してなんですけれども、この前の委員会では、特にその
拉致の可能性に関しては、長官はおっしゃってはいなかったんですけれども、
今後、拉致の可能性が極めて高いというか、可能性に関して十分精査して、
その上で引き揚げの決定となるんでしょうか、流れとしては。

答  これは、拉致という視点では、海難事故がもしかしたら拉致かも知れない
という疑いが濃ければ、当然そういう作業になると思います。それは各事案
をしっかり海上保安庁、警察が情報交換をして、摺り合わせをした上で決定
をしていくということになります。

  毎年の定例の、拉致の1年間の取組についての報告を国会の方に出すと思
うんですけれども、今回のまとめての受け止めと今後の意気込みについて何
か。

答  これは毎年、国会に出しておりますので、字数の制限もありますのであま
り詳細には書けませんけれども、基本的なことを記述させていただきました。
やはり今後は、内閣基本方針が3つであります。拉致被害者全員を取り戻す。
原因究明。そして、実行犯の引き渡し。この3点が実現されるために引き続
き、内閣を挙げて取り組んでいくということになります。