国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年6月27日(木)11:47~11:52

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。今日は、山
本委員が欠席でございますが、他は出席でございます。議題事項については、
「国家公安委員会委員長に対する開示請求の決定」、「『留置施設視察委員
会の委員の定数及び任期についての基準を定める規則案』に対する意見の募
集」等について説明があり、原案どおり決定させていただきました。また、
その他警察庁から報告事項について、報告がございました。

      私の方からは、以上であります。

  大臣にお伺いします。ストーカー規制法とDV防止法の改正法が成立しま
したが、それについての大臣の所見をお願いします。

答  (大臣)昨日、通常国会最終日で、この両法案が通りました。一方、参議
院では残念ながら問責が可決されて、電気事業法、これは送電分離。生活保
護法の改正、これは不正受給防止対策の強化。それから、ソマリアなどの海
賊対策の特別措置法、これは日本船舶の安全を担保する法案。この3つは極
めて重要な法案でしたけれども、残念ながら参議院では廃案ということで、
これはねじれの一つの象徴なんでしょう。私が所管をするストーカー規制法
及びDV法について、最終日衆議院で成立したということは、私どもとして
も有り難いと思っております。ストーカー規制法は、平成12年以来、初の
改正でございまして、今、認知件数は2万件ぐらいですけれども、メールが
対象になっているのが、2,000件、10パーセント程度ありますので、
この連続送信の規制とかができるようになったということは一定の進展があ
った、現実の現場のストーカーの実態に則した対応ができるということだと
思います。

   また、もう一方、DV法の改正も、生活の本拠を共にする交際相手からの
暴力行為等が対象になったということでございまして、これも現場の実態に
則した改正ということで評価をさせていただきたいと思います。

   いずれも、過去の事件等々を参考にしながら、議員立法として対応してい
ただいた。政府・与党が一体になって取り組んできた成果の一つだと思いま
す。これからも、現場の状況をしっかり見極めながら適宜適切に必要があれ
ば法律を改正していくということは、私たちにとっても非常に重要な役割の
一つだと思っています。

  長官にお尋ねします。参議院選挙がまもなく公示をされ、7月下旬に投開
票となるわけですが、公選法の改正によって選挙運動にインターネットの利
用が可能になりました。そういう新しい環境の下で、この選挙に警察がどう
対応するのかをお伺いします。

答  (長官)本日の午後に全国の担当者を集めまして全国選挙違反取締主管課
長会議を開催いたします。あわせて本日、警察庁内に第23回参議院議員通
常選挙違反取締対策室を設置いたします。また各都道府県警察においても、
選挙違反取締本部を設置いたしました。この警察庁の取締対策室には、生安
のサイバー課、それから情報通信局からも人を出してもらいまして、専従の
要員をこの対策室に入れております。それから各都道府県警察の違反取締本
部におきましても、サイバー犯罪捜査部門、それから情報通信部門をこの体
制に入れて、こういったところの知見も活用して取締りに当たるという方針
で臨んでいるところでございます。違反取締本部設置2日前、一昨日現在で
ありますが、各都道府県警察が警告した事案は507件であります。このう
ちインターネットを利用した選挙違反は今のところ6件でございます。警察
といたしましては、今回インターネット利用の選挙運動が可能となった改正
法の趣旨にのっとりまして、先ほど申し上げました必要な体制を構築した上
で、不偏不党かつ厳正公平な立場を堅持して取締りに当たっていきたいと考
えております。