国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年6月28日(金)8:53~9:00

2 場所 内閣府本府1階会見室

3 概要  閣議の内容では、特に私から報告することはございませんが、1点、数字
の報告で、今回の国会で法案の成立率が84パーセントという報告がありま
した。ただ、問責決議が出た結果、4法案、特にその中でも電気事業法の改
正であるとか、あるいは、生活保護法の改正、それから、ソマリア海域の日
本船舶の安全を担保するための特別措置、こういった法案が残念ながら廃案
になってしまいました。それは、国益、あるいは、国民生活という点でも、
ちょっと残念だったと思いますし、この法案が成立したらほぼ90パーセン
トということだったなということを、この報告を聞いて私、印象として思い
ました。

      それから、私の方から、まず明後日に福岡市内で北朝鮮に拉致された日本
人を救出する九州連絡協議会の主催によりまして、「北朝鮮人権侵害問題啓
発集会」というのが開会されますので、私も拉致問題担当大臣として、出席
させていただきたいと思っております。このような形で、全国でこういった
集会が行われるということは、極めて拉致問題の解決に向けては好ましいこ
とであります。ちなみに、先週は石川に行ってまいりましたが、全国の都道
府県の拉致議員連盟、都道府県議会、全部で39ありますので、残っている
県についても、できるだけ早くこの組織が立ち上がるよう働きかけていきた
いと思っています。これが1点目です。

      それから、もう2点目が、皆さん御承知のように、拉致の可能性を排除で
きない案件、警察は864人ということで人数を具体的に発表しております
が、今年3月に警察庁の中に「特別指導班」を作って、一件一件点検をする
ように私から指示して、その作業が粛々と進んでいるところでございます。

      拉致の可能性を排除できない事案につきましては、引き続き北朝鮮との関
連性を示す情報を含め、広く国民からの情報提供を求めていく必要があるだ
ろうということでございまして、家族の同意が得られたものにつきましては、
その事案であるとか、あるいは、関係者の写真を都道府県警のウェブサイト
に公表させていただくというふうにいたしました。

      今回掲載される事案を「警察庁重点情報収集事案」、こういう形でウェブ
サイトに掲載させていただきたいと思っておりますし、また、ウェブサイト
以外の各種媒体を利用して、積極的に広報活動に努めるようにしていきたい
と思います。

      時期ですけれども、今日中に大体170人が「警察庁重点情報収集事案」
として掲載させていただきたいと思っております。また、今後、家族の方々
の御承認が得られるというもの等々につきましては、順次、公開を進めてい
きたいと思っております。

      今回のこういった対応をとらせていただいた背景には、やはり拉致の可能
性を排除できない事案に対する警察の強い意気込みというか、こういうもの
を、強い意気込みとか覚悟を内外にはっきり示すとともに、やはり北朝鮮に
対する強いメッセージという意味合いも込められております。

      今後とも、御家族や被害者のお気持ちを十分に受け止め、事態の全容解明
に向けて、こういう形で国民の皆様の更なる協力を得ながら、いろいろな情
報を収集していくということに全力を挙げていきたいと思っております。そ
して、そのような形で警察をしっかり指導してまいりたいと思います。

      私からは以上であります。

  今日にも、北朝鮮へ破壊措置命令が解除されるという報道があるんですけ
れども、この件に関して受け止めをお願いします。

答  これは、ずっと春先からそういう対応をしていたわけですけれども、政府
の判断として、そういう措置を取ったということであります。それに尽きる
と思います。

  今日、解除ということですか。

答  それは、時期的には、私はちょっと承知しておりませんが、そういう方向
であるということは、承知はいたしております。

  そういう方向であると。

答  承知はいたしております。

  今後は、影響というか、拉致に関してはどうでしょうか。

答  拉致に対する影響というよりは、やっぱり我々は政府としてこの拉致問題
を絶対解決するんだという強い意志、こういったものをはっきり示していく
ということに尽きると思いますので、この制裁解除の問題とその直接の関係
があるということではないと思います。

  対話の表れというか、3月頃のような状況とは変わってきているというこ
とですか。

答  実際に、北朝鮮のビヘイビアは春先の頃から比べると挑発的な言動という
のはなくなってきていますよね。これは、客観的に見て、北朝鮮の対応の変
化というふうにみてよろしいんではないでしょうか。

  ホームページへの掲載の件ですけれども、もう少し具体的にどういった、
家族の了承を得られた情報というのは、例えば、名前とか場所とか、どうい
うふうに掲載されるんでしょうか。

答  各都道府県の警察のホームページ上に公開をしていくと。今日、公開でき
るのは約170人ということです。

  順次、了承が得られ次第、どんどん掲載されるということですか。

答  事前に了承をもらっています。これはもちろん。

  今は、170人ですけれども、更にまた了承が得られたらどんどん追加し
ていくということですか。

答  そのことは、あり得ます。