国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年7月4日(木)11:32~11:37

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  今日の国家公安委員会定例会議は、委員は全員出席ということでございま
して、議題事項については、「警備業の要件に関する規則等の一部を改正す
る規則案」がございまして説明があり、原案どおり決定いたしました。その
他警察庁から報告事項について、報告がございました。

      私からは、以上でございます。

  大臣にお伺いします。今年度の総合セキュリティ対策会議において、サイ
バー空間の脅威に対処するために日本版NCFTA、こういったものの創設
ということも検討すると聞いております。大臣の御所見をお願いします。

答  (大臣)今年1月に「サイバー犯罪対処能力の強化等に向けた緊急プログ
ラム」を決めさせていただきまして、中身が、いかにして民間の知見を効果
的に活用していくか、ということでございまして、これをしっかり進めてい
く。その一環で、米国のNCFTAの例も参考にしながら、産学官連携によ
って一層その推進強化をするため、今般のセキュリティ対策会議にて、日本
版NCFTAの創設に向け、有識者に御議論いただくということにさせてい
ただきました。

   官房長官を議長とする、いわゆる情報セキュリティ政策会議。これは官邸
でいつも行われています。この会合においても私も何度かこの問題について
発言をさせていただきまして、6月に「サイバーセキュリティ戦略」が決定
いたしましたけれども、その中にも「日本版NCFTAの創設に向けて検討
を進める」ということが盛り込まれました。今度のこの対策会議における議
論は、その具体化に向けた取組の一環でございまして、実りのある活発な検
討を期待いたしております。

   こういった取組を通じて、産学官が情報を共有する枠組みの構築、そして、
何よりも海外の関係機関との連携、そして、人材を育成する。これは国を挙
げて取り組んでいくということでございまして、その目的は、サイバー空間
の脅威に対して、効果的な対処をするための態勢強化に尽きる、こういうこ
とでございます。

  長官にお尋ねします。6月の終わりに、東京練馬区の区立小学校前で児童
3人が切り付けられるという殺人未遂事件がありましたが、これについて長
官のお考え、それから、子供を守るという観点で警察に何ができるのか、そ
ういった辺りについてお願いします。

答  (長官)お尋ねの事件につきましては、これは幸い被害に遭われた子供た
ちの負傷程度は重篤なものではなかったものの、無辜の小学生が下校途中に
突然被害に遭った非常に痛ましい事件であると認識しております。

   事件発生から約30分後、埼玉県警察が埼玉県内で被疑者を発見、職務質
問し、警視庁において銃刀法違反で現行犯逮捕されております。

   被疑者を早期に検挙できましたのは、警視庁と埼玉県警の連携による広域
緊急配備が迅速的確に行われたということもありますが、何よりも被疑者車
両を目撃・追跡、情報提供していただいた方の協力が大きく寄与したものと
認識しております。さらには、学校前で交通安全指導に当たられていた男性
が、被疑者に対し、身を持って抵抗し、児童を守っていただいたことが被害
拡大防止に大きく貢献したものと認識しておりまして、これら市民の方々に
は、改めて心から感謝申し上げたいと思います。

   警察庁といたしましては、この事件を受けまして、都道府県警察に対しま
して、学校周辺、通学路等における通学時間帯等を中心とした街頭活動の強
化、学校、学習塾、保護者を始め、関係機関・団体との連携強化、「子ども
110番の家」との連携、そして、声かけ、つきまとい事案等に対する先制・
予防的活動の推進等を指示いたしまして、子供の犯罪被害を防止するための
諸対策を強化しているところであります。今後とも、子供の安全確保のため、
これらの対策を適切に推進してまいりたいと考えております。