国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年8月2日(金)9:35~9:50

2 場所 内閣府本府1階会見室

3 概要  閣議におきましては、私の方から平成25年の警察白書を説明させていた
だきました。同時に配布もさせていただきました。この白書では、2つの特
集、1つ目はサイバー空間の脅威への対処、2つ目は、子供・女性・高齢者
と警察活動という項目で、児童虐待、ストーカー事案、振り込め詐欺等にさ
らされている子供あるいは高齢者、女性に対する警察の取組について説明さ
せていただいております。

      次に8月7日でございますが、交通安全子供自転車全国大会、これを開会
いたします。東京ビッグサイトにおいて開会をされます。この大会では、警
察庁と全日本交通安全協会の共催で、昭和41年から行われております。も
う48回目ということですね。全国の代表47校188人の小学生の子供達
が、自転車に関する知識・技能・安全、こういったものを競い合うというこ
とでございますので、是非、私もそこの開会式並びに競技を見て、子供達の
安全に対する取組等々を楽しみにしております。

      8月7日から8日、「子ども霞が関見学デー」というのがございます。や
はり小さい子供達に、しっかり私が担当しております防災、警察並びに拉致
の問題について、しっかり勉強していただこうと。私も実際子供達と会話の
輪に入って、子供達の疑問にも答えていきたいと思っております。7日が防
災と警察でございます。8日が拉致でございます。細かいプログラムについ
ては、事務方に御確認いただければと思います。

      それから、ベトナム社会主義共和国の訪問についての報告書を閣僚懇で提
案をさせていただきました。8月1日、昨日、総理もズン首相と電話会談を
したと承知いたしております。

      それから、昨日、警察庁におきまして、御承知のように、交通違反の取締
りについての検討のプロジェクトチームの第1回目を立ち上げました。15
時30分から17時30分まで、2時間にわたって10名の有識者並びに学
識経験者、あるいは、モータージャーナリスト、プロのレーシングドライバ
ー、あるいは、PTA関係者、被害者の関係者の皆さん、こういった方々に
広範にお出でいただいて、議論を始めさせていただきました。私も、この最
初の議論で相当いい御提案等々もございまして、今後の運営の参考にさせて
いただきたいと思っております。この交通違反の取締りの見直し、あるいは、
速度規制の見直し、この2つのプロジェクトを作っているわけでございます
が、もう3ヶ月ほど前から警察庁内部でも議論はしておりました。交通の取
締りの在り方も既にできあがっているシステムというふうになっておりまし
たが、やはり不断の見直しをしていくということが大切でございます。私も
6月3日の全国県警本部長の会議で、取締りのための取締りがあってはなり
ません。真に事故防止に資する取締りをしていくこと、そして、取り締まら
れた側も納得できる取締りをすること、そして、そのためには時間とか場所
とか方法等々も不断の見直しをしていくということが大切です、とこういう
ことを申し上げまして、そういった考え方に基づいて、昨日は第1回の会議
をさせていただきました。いろいろ意見はございましたけれども、やはり皆
さん専門家でございますので、やはり海外の事例をよく承知しています。例
えば、ヨーロッパ等々では、ゾーン30といわれるような生活道路とそれ以
外は非常にしっかり分けている。例えば、そういったゾーン30のところで
は、相当厳しい取締りをすると、一方では、郊外の道は必ずしも、多少それ
よりは厳しくはないというような、非常にメリハリのある取締りをしている
とかという話もありましたし、それから、今度、我々、道交法の一部改正を
しましたけれども、イギリス等々を中心にラウンドアバウト交差点がござい
ますけれども、こういった活用もいいのではないかというような非常に前向
きな提案もございました。是非、地方公共団体におかれましては、ラウンド
アバウト、実際に実証実験、飯田、あるいは軽井沢でやって、一定の成果が
でてきております。ラウンドアバウト交差点というのは、信号を作らないで、
ロータリーにして、必ずこのロータリーを回らないと左折も右折も直進もで
きないと、こういうことでございます。多分、皆さんも御存知だと思います
が、そういった取組も今度の道路交通法の改正によってできるようになりま
したので、そんな取組をしていきたいと思っております。警察も、幹部が6
月にヨーロッパ各国を視察させていただいて、その交通違反の取締りの現場
の実態等々について、つぶさに検討してまいりましたので、そういった検討
結果もしっかり反映していきたいと思っております。また、どういう取締り
をすれば事故防止になるか、科学的に立証をしっかりしていく必要がある。
どれくらいの頻度でやると効果があるのかということも含めて、そういうP
DCAサイクルも活用した検証というのも必要ではないか、これは大学の教
授、学識経験者からの御提案でございましたけれども、こういったことを始
め、非常に傾聴に値する御意見をたくさんいただきました。今後は、こうい
った御意見を基に2つのプロジェクトチームで議論を進めていきたいと思っ
ております。場合によっては、この2つのプロジェクトで、両方に関係する
こともございますので、そういった場合には合同でやるとか、弾力的な運営
をしていきたいと思っております。これは、警察庁だけの問題ではなくて、
道路管理者である国土交通省の皆様方の御協力もいただかなくてはならない
ことでございますので、このプロジェクトチームには国土交通省からも関係
者が出席させていただいております。

  昨夜も問い合わせましたが、麻生副総理の発言撤回の件で一件落着という
話は伺いましたけれども、国際的な影響、若しくは影響があるとした場合、
政府としてどう対応をしていくべきかというのをよろしくお願いいたします。

答  これはもう昨日官房長官、一昨日連日で会見をしております。それに尽き
るというふうに思います。私もすべて原稿とか見ましたけれども、非常に憲
法改正については、慎重にやるべきだという趣旨のことをおっしゃったとい
うふうに認識をいたしておりますが、誤解を与えるような表現があったとい
うことで、御本人自身が撤回を正式に申し出ております。官房長官がああい
う会見、そこに尽きると思っています。