国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成25年10月3日(木)11:31~11:36

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。古屋委員長、
高木委員を除き出席です。警察庁から「平成25年度全国通信指令・無線通
話技能競技会の開催」、「六代目山口組傘下組織幹部らによる大量拳銃所持
事件の検挙」、「平成25年秋の全国交通安全運動の実施結果」などについ
て、報告がございました。

      以上です。

  長官にお尋ねします。改正ストーカー規制法が今日施行されました。加害
者、被害者の住所地、ストーカー行為の発生地の管轄にかかわらず警察署が
警告などを発せられるようになり、指摘されていた不備が一定程度改善され
ました。今後の警察の取組についてお伺いします。

答  (長官)御質問のように、本日、先の通常国会で成立いたしました、スト
ーカー規制法の改正法が全面施行となりました。警告、禁止命令等を行う警
察本部長等、あるいは公安委員会が拡大され、また、被害者が禁止命令等の
申出をすることができること、公安委員会等が警告や禁止命令等を行い、又
は行わなかったときに申出人に通知をすることといった内容が施行されたわ
けであります。さらには、既に7月23日に施行されておりますが、今般の
改正によって電子メールの連続送信行為がつきまとい行為として規制される
ことになりました。この改正は、ストーカー行為等の実情にかんがみて行わ
れたものでありまして、これまで対応が困難であった事態に対しまして、制
度的に手当がなされたものと認識しております。

   警察が認知したストーカー事案は、昨年過去最高を記録しているところで
あります。警察としても過去の事案における教訓等も踏まえ、事態が急展開
して重大事件に発展するおそれがあるという認識の下、迅速かつ組織的な事
態対処を図っているところであります。

   今回の法改正を機に、一層の迅速・的確な対処を推進し、被害者の安全確
保に努めてまいりたいと考えております。

  長官にお尋ねします。大阪府警が9月に山口組の傘下組織、武器庫を摘発
して、拳銃7丁、ダイナマイト21本という赫々たる成果を納めましたが、
この手の大量押収というのは久しぶりだと思います。全般に暴力団からの銃
押収は低調気味でありますけれども、今回の大阪府警のこの摘発と今後の銃
器取締りについてお伺いします。

答  (長官)お尋ねの事件、大阪府警察が拳銃等の所持情報を入手して、関係
場所の捜索を行い、拳銃7丁、実包多数、そして、ダイナマイトを押収し、
山口組傘下組織の幹部ら4名を逮捕したものであります。

   我が国の銃器情勢、近年、暴力団からの拳銃押収が低調である一方、いま
だ発砲事件が多数認知されているなど厳しい状況にあります。こうした中、
警察としては、暴力団が組織的に隠匿・保管する銃器の摘発の強化に努めて
きたところであります。本年9月末現在における暴力団からの押収丁数51
丁のうち、大阪府警察が12丁を占めておりまして、これは全国最多であり
ます。また、暴力団からの1事件当たりの押収丁数につきましても、今回の
大阪府警の事案は本年では最多であります。

   本件は、端緒情報を深く掘り下げ、綿密な内偵捜査により、拳銃等の大量
押収、複数の関係者の逮捕に繋げたものであります。大阪府警察においては、
法と証拠に基づき厳正・適正な捜査を推進し、幅広く事案の全容解明を図っ
てもらいたいと考えております。

   また、警察庁としても、今後とも暴力団による銃器事犯の取締りの徹底を
指示してまいりたいと思っております。