国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成25年11月21日(木)11:31~11:36

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について御報告申し上げます。委員
は、全員出席でございます。議題事項につきまして、まず「人事案件」と「国
家公安委員会委員長に対する開示請求の決定」について説明があり、原案どお
り決定させていただきました。また、その他、警察庁から報告事項について、
報告がございました。

      私からは、以上であります。

  大臣にお伺いします。今年上半期の交通事故による死亡者数は、対前年比で
プラス70という数字で、これは上半期ベースでは13年ぶりに前年を上回る
という厳しい数字でした。下半期に入りまして様々な対策の効果でかなり状況
が改善されたと聞いております。施策への大臣の所見と、年末死亡者数が増加
する傾向にありますので、その辺の抑止対策のお考えについてお願いします。

答  (大臣)確かに御指摘のとおり、13年ぶりに前半上回りました。そのため、
薄暮時間帯の死亡事故の抑止対策などを強力に推進してまいりました結果、1
0月末のデータではマイナス60人ということで、減少傾向になりました。こ
の薄暮時の事故抑止対策を引き続き推進したいと思っております。また一方で
は、年末にかけて飲酒運転が多く出ることが例年の傾向でございますので、こ
の飲酒運転による事故防止対策等々取締りを含め徹底していきたいと思ってお
ります。薄暮時間帯の死亡事故の抑止対策は、例えば街頭活動をやったりパト
ロールをやったり啓発をしたりとか、こういった取組が間違いなく成果として
表れているわけであります。

   今、私が座長の下で交通違反の取締り、規制の在り方の見直しの検討会をや
っております。12月の報告書の作成に向けて、大詰めにきております。委員
の皆さんからもいろいろな忌憚のない御意見をいただき、また警察の事務当局
からも率直な御意見をいただいております。その中で、取締りとパトロール等
の啓蒙活動をいかにバランスよくしていくかと。私たちの目指すのは、真に事
故防止に資するシステムをしっかり作り上げていくということでございます。
薄暮時間帯のパトロール、啓発あるいは勤務態勢を工夫をして、対応をしてい
ると、こういうことが明らかに効果として表れているわけで、私は、いい意味
での証左だと思っております。しっかりこれからもこういう取組を続けていく
ように警察庁を督励してまいりたいと思います。

  長官にお尋ねします。偽装質屋についてでありますが、春先は九州の方で質
屋を装った高金利の業態の取締りがかなりされました。その後は、大阪、ある
いは、最近では警視庁が同様の業態を検挙しております。この偽装質屋の現状
と今後の対策についてお尋ねします。

答  (長官)質屋営業を仮装したいわゆる偽装質屋によるヤミ金融事犯に対しま
しては、先ほど御質問にもありましたように、今月13日に警視庁が検挙した
事件を含めまして、昨年2月以降、8事件を検挙しております。また、この事
犯の被害者の多くが公的年金等の受給者であるということを踏まえまして、こ
うした方々に対する広報啓発活動に力を入れてまいりました。さらに、本年1
月には全国銀行協会に対しまして、質屋名義口座を引落し先とする自動引落し
サービスを設定しないこと等を要請するなどしてきたところであります。この
結果、本年上半期における既遂被害に関する消費生活相談は0件でありました。
現在、かなり沈静化しているものと認識しております。

   ヤミ金融事犯は、これからも新たな手口が出現するという懸念があります。
今後とも、ヤミ金融事犯に係る新たな手口の早期把握、それから、取締りの強
化を進め、高齢者等の安全・安心の確保に向け積極的に取り組んでまいりたい
と考えております。