国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成26年1月9日(木)11:15~11:20

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要  本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。古屋委員長
は、海外出張のため欠席です。委員は、全員出席です。警察庁から「平成2
5年中の交通事故死者数」などについて報告がございました。

      以上です。

  長官にお尋ねします。群馬県の食品工場で製造した冷凍食品から農薬が検
出された問題についてでありますが、それで倒れて健康被害にあった人もお
りますし、誰が入れたのかも分かっておらず、結構不安を与えている事案だ
と思います。これについての長官の所見をお伺いします。

答  (長官)お尋ねのように、群馬県内の冷凍食品工場で製造され、消費者が
購入した複数の冷凍食品から農薬の成分が検出された事案が発生いたしまし
た。群馬県警察において、その原因を特定すべく、関係者からの事情聴取、
工場の実況見分など鋭意捜査を推進しているものと承知しております。

   食の安全にかかわる重大な事案でありますので、警察庁といたしましても、
群馬県警の捜査を支援、督励してまいりたいと考えております。

  長官にお尋ねします。年頭ということもあり、今年の警察行政で力を入れ
ていかれる点についてお尋ねします。

答  (長官)昨年中は、刑法犯認知件数の11年連続減少を達成いたしました。
交通事故死者数も13年連続して減少しております。これらは、独り警察の
力によるものではなく、国民の皆様の御支援、御協力のたまものと認識して
おります。

   ただ、その一方で、サイバー空間の脅威への対処、国際テロ対策等の新た
な脅威への対応や事態対処能力の向上、業務の合理化・効率化といった現代
における警察内外の重要課題については、対策は着実に前進しているとは感
じておりますが、いまだ道半ばであります。さらには、北部九州を中心とす
る暴力団情勢の悪化、捜査の困難化、振り込め詐欺等の現代型組織犯罪の深
刻化といった問題も解決するには至っておりません。

   そのような中、2年後の主要国首脳会議、6年後のオリンピック・パラリ
ンピックという、開催地だけでなく全国警察を挙げて取り組まなければなら
ない行事を控え、治安レベルを更に一段向上させなければならないと考えて
おります。本年は、これらの警備諸対策の基盤を作る重要な年になると考え
ております。

   また、これらの治安諸課題に的確に対応して、国民の安全・安心を守り、
特に警察の真価を問われる事態への対処に十分な力を発揮する警察組織であ
るためには、国民各層との一層の連携による諸対策の推進はもとよりであり
ますが、警察庁と都道府県警察の緊密な連携、上級幹部の常に緊張感を持っ
て率先垂範する姿勢、第一線を最も重視する組織運営、そして、高い士気と
規律を有する精強な職員の存在が不可欠であります。

   本年も引き続き、国民の期待と信頼に応える強い警察を確立し、大きく変
化する我が国の治安環境に的確に対応して、国民の安全・安心を一層向上さ
せるべく、諸課題に取り組んでまいりたいと考えております。