国家公安委員会員長記者会見要旨

1 日時 平成26年4月4日(金)8:49~9:00

2 場所 内閣府本府1階会見室

3 概要   私の方からは、平成26年春の全国交通安全運動の実施について御報告申し上げたいと思います。閣議でも取り上げられましたが、私の方からは、昨年末に交通事故抑止に資する取締り、あるいは速度規制等の在り方の見直しについての有識者懇談会の提言書がとりまとめられていますが、警察はこの提言書に基づきまして、取組を推進することといたしております。こうした中で、初めて迎えるこの全国交通安全運動であるということでございます。各自治体や関係機関・団体と緊密に連携して、子どもと高齢者の交通事故抑止、これを運動の基本として、国民の意識啓発を始めとした交通安全対策を一層強力に推進していきたいと思っております。こういった趣旨の発言をさせていただきました。私からは以上であります。

問  先日、自民党の拉致の本部と拉致議連の会合がありまして、横田滋さんと早紀江さんが、先日モンゴルを訪問した際に北朝鮮側から訪朝を要請されたことを明らかにしました。北朝鮮がめぐみさんの骨として出してきたものについて、ウンギョンさん側が「日本の悪い人たちが偽の骨だと勝手に言っているだけだ」というふうに話したということも明らかにしました。それぞれの受け止めをお願いします。

答  これはモンゴルでお孫さんとおばあちゃん、おじいちゃんがお二人で会ったときのお話でございます。あくまでもこれは会談というか、お二人が会った中でのお話でございますので、そういう話があったということを私たちは冷静に受け止めております。特に、これによって政府が対応するということは一切ございません。

問  関連して、その際訪朝を要請された横田さん側はすぐに訪朝できないと、そういった誘いに関しては断ったと、そういう対応をされたことについては。

答  家族会の決定でも訪朝はしないということは、既に決定いたしておりますので、当然そのことは横田さん御夫妻もよく御承知をされていると思いますし、考え方に全く変わりはないと思います。

問  北朝鮮側が訪朝を誘っているというか、そういう一端がちょっと垣間見えたのかなと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。

答  私は北朝鮮が何を考えているかすべて私が当然把握できるわけではないので、北朝鮮がそういう話をしたということは冷静に受け止めています。それ以上のコメントは差し控えさせていただきます。訪朝するということはないと思います。

問  今日、つい先程、建設分野における外国人材の活用に関する緊急措置に関する閣僚会議というのが行われたと思うんですけれども、それについて御所感というのを教えていただけますか。

答  東京オリンピックとかパラリンピックに向けて、果たして建設の労働力が十分なのかという視点からこの会議が始まりました。今年の春先から始まりましたけれども、今日の中身の報告については、官房長官が代表してやるということでございますので、私の方の所感としては、まずはこういった労働力の不足については経験者の復帰、特に元気なお年寄りで今公共事業が非常にこの何年も減ってきていますので、むしろ宅急便の配達の方とか、あるいはコンビニのアルバイト、要するに体を動かす分野ですけれども、違う職種にいっておられる元気なお年寄りがたくさんいらっしゃいますので、まずこういった方々を復帰させるということ、それから若者、あるいは今「ドボジョ」と言われていますけれども、土木に携わる女性のことを「ドボジョ」と言うそうですけれども、「ドボジョ」の皆さんの有職の促進を図るなどして、国内人材の確保対策をまずこれを徹底的に進める、可能な限り国内人材でまかなうべきだと思います。それでも、なおもって国内人材を活用しても労働者が不足するという場合には、これは私は国家公安委員長としては、不法就労とか不法残留、外国人犯罪の増加等、治安上の対策に問題が生じないように事業者であるとか制度を所管する官庁の厳格な管理の下で必要な数に限り外国人の活用を図るべきだと、そういう意味でのスキームを作っておくということは、ある意味でセーフティーネットという視点からは必要だと思います。ただ、受け入れをもし仮に開始をした後に治安上に問題が生じた場合は、制度の見直しを含めて速やかに対応する必要があると考えています。

問  国連の人権高等弁務官事務所が、国連特別報告者であるダルスマン氏が今度東京を訪問すると発表していました。大臣との会談も、面会をする予定だというふうな報道なんですけれども、実際会われるのでしょうか。

答  そういう報道は、お見えになるということは承知しておりますので、向こうの御要請があれば私も日程調整はさせていただいきたいと思います。

問  こういう話をするとか、そこまではまだ決まっていませんか。

答  まだ中身は決まっていません。

問  先ほど、閣議の後に新藤総務大臣と会っておられたようなんですけれども、どういうふうなお話をされたんでしょうか。

答  これは別にお話ししても全くいいことなんで、実は昨年の道路交通法改正でラウンドアバウト交差点ができるようになりました。ラウンドアバウト交差点というのは、もう皆さん御承知のように、イギリス等々に行きますと信号がなくて、ぐるっと環状交差点と言うんですかね、これは実は交通事故抑止の視点からも景観からも、あるいはCO2の削減等々から非常に効果がありますね。諸外国の例が実証しています。それから、もう一つは軽井沢と飯田で既に実証実験しまして、非常に良い成果が出ています。だからこそ、道路交通法改正をさせていただいたのですが、今後はできるだけ多くの地域でこのラウンドアバウト交差点、環状交差点とも言うんですかね日本語では、ラウンドアバウトでもいいと思いますけれども、これを普及していっていただきたいということで、一番新藤総務大臣は都道府県知事、あるいは首長とお目にかかる機会が多いので、是非そういった協力、推進をしていくようにということでお口添えをいただきたいということでお目にかからせていただきました。なお、その前にも国土交通大臣にも同種のお願いをさせていただいております。私は、これは本当に景観上も非常に良いことだと思いますね。現実に新たに信号を作ってくれとか、そういった要請が結構来ていますけれども、それは信号ではなくて、こういうラウンドアバウト交差点、もちろん土地とかの状況が許せばの話ですけれども、そういった取組をすることでもいいですし、信号機を新設する場合は500万円ぐらいかかりますので、同じような費用でこのラウンドアバウト交差点をやることができるところについては、是非積極的に取り組んでいただきたい。本当に景観が違いますよ。海外で御勤務された方は分かると思うんですけれども。きれいですよね。そういう意味で是非推進をしていきたいと思っておりまして、お願いをさせていただいています。そんなことです。

問  話が戻るんですが、横田夫妻の件で先ほど「訪朝することはないと思います」と大臣おっしゃいましたけれども、それは横田夫妻側の情報ですか。

答  家族会で正式決定していることですよね。ですから、ウンギョンさんとの面会も第三国、ウランバートルというところだったので、御本人も行かれたと思います。また、家族会もそういう趣旨で発言しています。