国家公安委員会員長記者会見要旨

1 日時 平成26年4月11日(金)8:34~8:44

2 場所 内閣府本府1階会見室

3 概要   私の方から一つ御報告でございますが、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律の施行状況に関する報告でございますが、今日、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律、その施行状況について国会報告を行う閣議決定をさせていただきました。
 報告には、平成25年中の同法に基づく観察処分の実施状況のほか、オウム真理教に対しまして、依然として麻原彰晃こと松本智津夫が絶対的ともいえる影響力を有していると認められる状況等を記載させていただいています。
 警察は、引き続き、関係機関と緊密に連携して、その実態解明に努めるとともに、組織的な違法行為の厳正な取締り、必要な警戒警備を推進しているところでございます。今後ともこういった対策に遺漏のないよう、国家公安委員会委員長として警察庁をしっかりと督励してまいりたいと思います。
 私からは以上です。

問  日朝協議についてですが、先週末に非公式協議が行われて、その中で北朝鮮が拉致被害者の再調査に乗り出す意向を示し、また日本政府は制裁の一部緩和を検討しているというような一部報道があったんですけれども、大臣の御見解をお願いします。

答  報道は承知しておりますが、昨日、官房長官も明確に記者会見でおっしゃっていますよね。そういった事実はありませんし、私は承知しておりません。まさしく私も全く考え方は共有いたしております。

問  再調査、そういう前提でお聞きするのも少しあれなんですけれども、再調査と制裁の一部緩和との兼ね合いについて改めて。

答  だから、そういう議論はしておりませんので、お答えしようがありません。

問  どういった再調査、中身が伴わないと、という話はかねがねおっしゃっていますけれども。

答  もうまさしく私は何度も言っているように行動対行動ですね。それがあるということが大前提ですから、今そういった状況ではありませんので、私がお答えすることはできません。

問  関連で、家族会の方からは、拉致被害者の帰国のリストを提出するなどしない限り緩和はしないでほしいというような声も上がっていますけれども、その受け止めをお願いします。

答  もう何度も申し上げるように、交渉のための交渉では意味がないんです。具体的な拉致被害者の帰国に向けた動きが出てこなければ、意味がない話であります。これはもう私は何度も申し上げているとおりでございます。その一環として、そういう家族会としての御要望をされているんだと認識しておりまして、まさしく家族会のおっしゃることはそのとおりだと思います。

問  一部報道で、今月末に来日されるオバマ大統領と拉致被害者家族の、横田さんを始めとする拉致被害者家族の面会を政府が検討しているという報道があるんですが、事実関係をお願いします。

答  家族会の皆様がそういう要望があるということは、28日の家族会の中でも、総会でもそういう議論があったということは承知いたしております。実は、キング特使と私、4月3日に会談をしたときにもそういう声がありますよと、むしろアメリカ側からそういう御提案をされたらいかがでしょうかという趣旨のお話は会談の中でしましたけれども、キング特使はいろいろ今考えているから、しっかりそういった声も引き取って、本国の関係者には伝えると、こういうようなことの御返事はありました。今対応されて考えておられると、どうすべきか対応を考えておると思いますけれども、日本としてはアメリカは同盟国でありますから、こういった同盟国としっかり連携をして、拉致問題解決のためにあらゆる手段を尽くしていくということが私たちの責任であると認識しております。

問  その後、面会に向けて調整をしているという段階という理解でよろしいでしょうか。

答  ちょっとその辺の具体的なことは、私から申し上げるのは、これはあくまでも外交チャンネルを通じてやっていることでありますから、家族会も私も担当大臣としてキング特使に今申し上げたようなことをお話しさせていただいたということでございます。

問  5月の連休に猪木議員が訪朝するというお話がありますが、それを承知されているかということと、3、4人のメンバーで行かれるという話もあるんですけれども、これについてどう思われるかお聞かせください。

答  このことについては、平沼議員連盟会長から連絡がありました。平沼会長は維新の幹部でもありますので、猪木議員を始め、複数の議員が訪朝したいという話が平沼会長の方にもあったと、自分からは今現実に政府でいろいろ北朝鮮との関係が動き始めているときに、いかがなもんなんだと、国会議員は自粛をするということになっているから、自粛をすべきではないかということをおっしゃっていただいたそうです。そういった連絡は入りました。おそらく古屋さんのところにも、そういう話があると思うから、私の話をしっかり踏まえて対応していただきたいということで、実は何人かの議員が私に相談に来ましたよ。だから私も同じことを申し上げました。かなり厳しく言いました。今、国会議員は自粛しているんですね。一般の国民は、自粛を守っていますよ。それで一方では、国民の皆さんから選ばれた国会議員ですから、それはそういった自粛のルールを破ってしまうということはいかがなもんなんだという趣旨のことは申し上げました。現実に、では、行くことによって、何かそういった進展があるのかというのは、全くそういう当事者能力がありませんので、控えるべきだということは私からも申し上げました。最終的にはどう判断されるかですね。日本は自由主義国家でありますから、縛り付けておくわけにはいきませんので、どう判断されるかですね。

問  先ほどの家族会の面会の話に戻るんですけれども、対象となるのは横田夫妻を始めとする家族全員ということになるんですか。

答  何がですか。

問  オバマさんと面会するのは。

答  それはちょっと何とも私からお答えする話ではないと思います。今までの例では、訪米をしたときに横田さんとそれから息子さんですね、哲也くん拓也くんが対談をしたと、当時はブッシュ大統領でしたかね、そういうケースもあります。代表で面会したということはあります。

問  実現するかどうかは別として、大統領と家族が会うことの意義というのはあると思われますか。

答  あると思います。被害者家族の代表とお話を聞いて、拉致問題に対するその家族の辛さ、思いというものを大統領として共有していただくということは極めて大きな意義があると思います。