国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成26年4月15日(火)8:54~9:00

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要    私の方からは、4月17日にニューヨークで国連安全保障理事会のアリア・フォーミュラ会合が開会されますけれども、これはCOIの報告書が先月出ましたけれども、これについての意見交換が行われる予定でございます。国連人権理事会後に先般ジュネーブで行われましたけれども、これは初めて北朝鮮の人権状況について、多国間で議論あるいは意見交換を行う初めての機会でございますので、日本政府の発言枠においては、国連の代表部の大使の発言の後に、家族会を代表して増元照明事務局長に向こうに行っていただいて発言していただく機会を設けさせていただきました。こういった機会、またあらゆる機会を通じて拉致問題に対する国際社会への関心喚起と理解の促進、こういったものに努めていきたいと思います。このことが拉致問題解決にもつながっていくと考えております。私の方からは以上です。

問  一部報道で日朝の課長級協議が12、13日に中国の大連で行われて、拉致の再調査の見返りに日本独自の制裁の一部を緩和する方向で最終調整が行われたと、早ければ月内に局長級協議を開いて再調査実施に合意する見通しだと、事実関係はどうでしょうか。

答  報道があったことは承知していますが、おそらく外務大臣も今日会見をしていると思いますけれども、そういった事実は全くございませんし、実際に我々がその新聞記事にあるような制裁の緩和を検討し始めたという事実はありません。ただ、我々は北朝鮮の対応については、政府部内において、あるいは拉致問題対策本部内において、お互いに連携し合いながらいろいろ検討を行っていることは事実ですけれども、まだ何ら決まっているわけではありません。

問  関連して、今おっしゃったように、今まで行動対行動だということをおっしゃってきたと思うんですけれども、そういう前向きな具体的な行動がなければ制裁解除はないという姿勢に変わりはないということですか。

答  そういうことですね。これは2008年にもそういうふうに言っていますし、かつて我々の政権のときからそのスタンスは変わっていません。

問  最初冒頭でおっしゃった国連の安保理事会の非公式会合の関係なんですけれども。

答  アリア・フォーミュラ。これは意見交換会ですからね。

問  意見交換会ですが、増元さんが発言されるんですけれども、具体的に国連の側でどういうふうな反応を期待しますか。

答  これは昨年から、もう一昨年になりますかね。実際には昨年、相当我々政府も拉致問題対策本部もあるいは外交チャンネルを通じても、国連の関係者に相当働きかけをさせていただきました。世界各国の拉致問題に対する認識というのは、以前と比べてもう圧倒的に理解が進んでいるというのは事実ですね。それから理解だけではなくて、怒りですよね、こういったものがあると思います。だからこそ、COIの報告書もあれだけ厳しい中身になったということにもつながっていると思います。したがって、私たちのそういう地道な取組が、国連の中でも大きく反映されているという認識でおります。これは間違ってないと思います。したがって、今回もそういった考え方に則って、増元さんに私どもの方から、政府からも増元さんに是非行っていただけますかと、飯塚さんは先月行ったばかりでございまして、そう毎月行っていただくというのも体力的に問題がありますので、増元さんに行っていただくということで我々は決定させていただいたということです。

問  拉致問題についてなんですけれども、制裁緩和についてはまだ検討していないということなんですけれども、ただ北に前向きな態度が見られれば段階的に解除することは当然にあり得ると、大臣かねがねおっしゃっていますけれども、もしそうなった場合、緩和するメニューとしては08年当時に合意して、実践はされませんでしたけれども、決定されたチャーター機の乗り入れ禁止と人的往来の禁止、ここから解除していくのが妥当だとお考えですか。

答  そういう発言をすると、またすぐ誤解を招いて新聞記事に踊りますので、我々はちょっとそういうことは申し上げるのは控えさせていただきたいと思います。

問  昨日なんですけれども、万景峰号の入港再開を北が打診してきていると、そういう報道があったんですけれども、それについてはどうでしょうか。

答  いろいろな報道は、全部私つぶさにみんな見ていますので、万景峰号だとか人の往来だとか、いろいろそういう報道は御社も頻繁に報道されておられますし、そういうことはよく承知していますよ。ただ、政府が具体的に今検討を始めているということは一切ないということです。