国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成27年5月14日(木)11:41~11:47

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。委員は全員出席です。議題事項については、「『内閣総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車を定める件の一部を改正する告示案』に対する意見の募集」について説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について、報告がございましたが、このうち、「小型無人機に関する当面の取組方針について」に関して申し上げます。本件は、本年4月22日に首相官邸屋上において小型無人機、いわゆるドローンが発見された事案を踏まえ、直ちに政府内で検討が行われ、5月12日に政府としての当面の取組方針が取りまとめられたものであります。今後、政府の方針に従って、小型無人機に関する対策に万全を期すよう、警察を指導してまいります。以上です。

問  大臣にお尋ねします。全国交通安全運動が今始まっています。今年の年初からの交通死亡事故の数が昨年と大体同じ水準で推移しているところです。交通死亡事故対策がかなり厳しい状況が続いています。大臣の見解をお願いします。

答  (大臣)御指摘のとおり、本年の交通事故死者数は、昨年と比較してほぼ横ばいで推移しておりまして、また、高齢者の割合も高い水準にあるなど、依然として交通事故情勢は厳しい状況にございます。
 現在実施中の「春の全国交通安全運動」を契機として、国民の交通安全意識の一層の高揚が図られるとともに、関係機関・団体の連携が強化されることが重要だと認識しております。運動の重点の一つであります「自転車の安全利用の推進」に関しては、6月1日から自転車運転者講習制度が開始されますことから、新制度の周知と併せて、自転車運転者に対するルールの周知等に取り組んでいるところでございます。今後、一層の交通事故死者の減少等に向け、高齢者の交通事故防止対策を始めとして、綿密な事故分析に基づいた諸対策を強力に推進してまいる所存でございます。例えば、高齢者の交通事故防止対策の一つとして、薄暮時間帯や夜間における歩行中の交通事故から身を守っていただくために、反射材を身に着けていただくのが有効であることから、その普及促進に向けて、御協力をお願いしたいと考えているところであります。各県警で反射材をそれぞれ工夫して、いろいろ作っております。皆様も御承知だと思いますけれども、いろいろ普及促進に向けて頑張ってまいりたいと思います。以上です。

問  長官にお尋ねします。先ほど大臣からもお話がありましたが、小型無人機、いわゆるドローンの問題ですけれども、政府としては、警察庁を含む関係者といろいろ対策を進めていると承知しています。警察は、官邸事件以降、警備を強化している一方で対処方針について検討しているところだと思いますが、ドローンに対する取組の現状、方針についてお尋ねします。

答  (長官)警察では、先般の事案発生以降、首相官邸等の周辺上空の監視を強化し、あるいはその周辺エリアにおける、これは地上ですけれども、警戒・検索を徹底するとともに、周辺の公園あるいは施設等に対する管理者対策の強化等の取組を進めているところであります。
 今後、関係省庁・関係機関等と連携し、こうした取組を徹底するとともに、侵入する小型無人機の探知機能の強化、あるいは対処能力の向上、これは資機材の導入を含めての話でありますけれども、海外の事例も調査するなどして鋭意検討してまいりたいと考えております。また、小型無人機に関するルール作りにおきまして、国土交通省や経済産業省等の関係省庁と緊密に連携して対応してまいりたいと考えております。