国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成27年10月15日(木)11:45~11:52

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議につきましては、川本委員が欠席でございます。警察庁から「平成27年上半期の出会い系サイト及びコミュニティサイトに起因する事犯の現状と対策」等について、御報告がございました。私からは以上でございます。

問  大臣にお伺いします。平成27年上半期の出会い系サイトなどに関する事犯の現状と対策について、警察庁から発表がありましたが、大臣の御所感をお願いします。

答  (大臣)いくつかあるのですが、一つは被害にあった子供さんの中で、フィルタリングを使っている割合というのが極端に低いんです。そうでない全体で見ると、フィルタリングを6割ぐらい使っているという話でしたが、フィルタリングをしっかりやっていただくというのは非常に大事なのだろうと思っております。今、覆面調査というのをやっていまして、実際にフィルタリングの説明をしてくれるかどうかというようなことを確認しているわけですけれども、二十何万人警察官はいますから、お巡りさんがお子さんの携帯を買いに行くときには、自分も覆面調査官になったつもりで、フィルタリングの説明をちゃんとしているかどうかの確認をして、説明がなかったら「ちゃんと説明してください」というお願いをしてもらわなければいけないのかなと思いますので、これは是非マスコミの皆さんもお子さんと一緒に何とかショップに行くときには、フィルタリングの説明をしているかどうかというのを確認していただきたいと思います。それから、今までのような出会い系サイトについては、しっかりと同じようなことを続けてまいりたいと思いますが、そうでない一般的な部分が増えてきております。コミュニティサイトなんかが増えてきていますので、そこは事業者にしっかりゾーニングその他の対応をやっていただかなければいけないなと思っております。ただ、報告書を見ると、圧倒的にスマホが増えてきているんです。そうすると、例えば、ワイファイをどうするのかとか、あるいはアプリもいろいろあるようですが、アプリについてはそこはきちんと対応していただく必要があるかなと思います。段々スマホになってくると難しいと思いますが、もう一つは事業者ですとか、あるいはショップの対応という前に、保護者が意識を持ってもらうというのが本来一番大事なはずで、少なくともお子さんの使われるスマホについては、フィルタリングをちゃんとするということを確認しなくてはいけませんし、お子さんがどういうことに使っていらっしゃるかというのは、しっかり確認してもらう必要があると思います。我が家もガラケーですけど、親子で同じような問題がありまして、子供は「好きに使わせろ」と、親は「そうはいかん」と言って喧嘩をしておりますが、ここは少し親に頑張っていただいて、「みんなが使っているから」、「みんなが使っていてもうちは使わせないのが方針だ」ぐらいのことは、是非親御さんには言っていただきたいと思います。

問  大臣にお伺いいたします。国内でも技術開発が進んでいます自動車の完全自動走行をめぐって今日報告があったかと思いますけれども、こちらについて今後の警察としての対応について御所感をお願いします。

答  (大臣)私も知りませんでしたけれども、今の国際条約というのは、ドライバーがいることを前提にしているんだそうでございまして、ドライバーがいない完全な自動走行でもいいような条約の改正という方向に、おそらく動きつつあるのだろうと思います。国連の欧州経済委員会の下の作業部会に日本もフルメンバーで入れていただけるということに、作業部会では合意ができたと伺っております。あとは、国連欧州経済委員会がゴーサインを出してくれれば、日本もその場において、しっかり議論をしていくことになると思いますが、完全自動ですと、もし自動運転していて事故が起きたときの責任はどうするのかとか、技術だけでなく法律面、規則面も考えていかなければいけないことはいろいろ出てくると思いますので、技術より先にそういう想定されることをしっかり検討していかなければならないと思いますので、そういう方向で手落ちのないようしっかり頑張っていきたいと思います。

問  長官にお尋ねします。厚生労働省の室長補佐の職員が、警視庁に収賄容疑で逮捕されました。システム開発業者から現金を受け取って、契約等の便宜を図ったということですけれども、この対象事業、マイナンバー制度をにらんだというか見越した事業と見受けられますし、今回の汚職事件、非常に社会的にも関心を呼んでいるところですが、この事件についての所感をお願いします。

答  (長官)お尋ねの事案につきましては、10月13日に警視庁において、厚生労働省発注の社会保険分野における情報連携基盤整備事業をめぐり、同省職員を収賄で逮捕したものであります。
 事案の詳細については、コメントを控えますけれども、現在、警視庁において背景、動機等も含めて全容解明に向けて、鋭意捜査を進めているものと承知しております。