国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成27年10月22日(木)11:55~12:02

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議につきましては、委員は全員出席です。警察庁から「『道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案』に対する意見の募集」等について説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がございました。私からは以上でございます。

問  大臣にお伺いします。昨日、伊勢志摩サミットの開催予定地を視察されたということですが、その際の感想と今後の警備に向けた方針について教えてください。

答  (大臣)昨日、中部国際空港から、まずヘリコプターで現地に向かいました。近くなると本当にきれいな島、それから真珠のいかだなどが見えて、非常に美しい景色、日本的な美しい景色がこう目に飛び込んできて、その後、各国首脳に参拝していただく予定になっております伊勢神宮へ行きました。その後、賢島の中の三箇所、総理がお泊まりになる宝生苑、それから会議、あるいは首脳が泊まられるホテル二つを見てまいりましたが、非常に伊勢志摩の美しい自然にマッチしたいいサミットになるのではないかなと思いました。ただ、その反面、賢島の中にお住まいの方、あるいは近くの島にお住まいの方には、警備の都合上、御迷惑をかけることがあると思いますので、そこは丁寧になるべく早い段階から御説明して、二日間、ちょっと御不自由をおかけすることになると思いますが、是非、御理解を賜りたいと思っております。伊勢神宮を始め、かなり外国からの旅行の方も増えているようでございますが、どちらかというとアジアを中心として、今、旅行客が増えているということですので、このサミットを通じて欧米にも伊勢志摩の良さというのが伝わると、その後のいろいろな展開につなげられるのではないのかなと思っております。帰りは、ヘリコプターが万が一、天候が悪くて飛ばなかったときに、空港から現地に車で入っていただくことになると思いますので、賢島から空港まで一度車で戻ってみましたが、正直遠い。3時間、別に運転していたわけではなくて、後ろに乗っていただけですけれども、それでも、結構くたびれたというのが実感で、アウトリーチで来られる各国首脳は名古屋から車で入られることになると思いますので、ちょっとそこはどうかなと正直思いました。高速道路だけではなくて、実際には普通の道をしばらく走っていただかなければいけなかったり、住宅がかなり道路に接近している場所があったりということで、かなり警備的にも大変だと思いますし、少し沿線の皆様には御迷惑をかけることになると思いますし、昨日はちょっと一部土砂崩れがありましたから、若干遠回りはして3時間ですが、ちょっとそこのところは相当これから考えていかなければいけないのかなと思った次第でございます。

問  長官にお尋ねします。プロ野球巨人の選手による賭博が、新たに二人、昨日、読売巨人軍が正式に発表しました。既に警視庁に相談に行っているようですが、この問題についての長官の所見をお願いします。

答  (長官)御指摘の件につきましては、これまでのところ警視庁に読売巨人軍から相談があったということは報告を受けております。今後、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、適切に対処するものと承知しております。

問  長官にお尋ねします。都内のレンタル携帯電話の業者が、警視庁に不正利用防止法違反で逮捕されたところです。レンタル携帯というのは特殊詐欺等、犯罪に使われているわけですけれども、今回の事件、捜査は供給元まで検挙したというのは、これまでにない形で、特徴があるのかなと思います。珍しい形の摘発だと思っていますが、この事件についての所感をお願いします。

答  (長官)お尋ねの事件は、本年10月14日、警視庁が本人確認をしないでSIMカードを顧客に交付したとして、レンタル携帯電話事業者グループ5社及びその代理店それぞれの実質経営者ら7名を逮捕したものであります。
 本人確認されることなくレンタルされた携帯電話は、ヤミ金融や特殊詐欺に多用されておりまして、主要な犯行ツールとなっております。この種の携帯電話の犯行グループへの供給遮断ということが、こういった犯罪の抑止のために非常に重要な課題となっているところであります。
 全国の警察で、違法なレンタル携帯電話を供給する者に対して、取締りを強化しておりますが、本件は使用者に直接レンタルする代理店の摘発にとどまらず、そこに大量の携帯電話を貸与していた大元の事業者を共犯として検挙したものであります。
 なお、このグループが代理店15社を通じて貸し出していた約2,100回線のうち、約1,800回線については全国の警察からヤミ金融又は特殊詐欺に使われていたとして、グループ各社に照会がなされていたものと承知しております。
 警察としては、引き続き、検挙と供給遮断の両面から、犯罪インフラとなっている違法レンタル携帯電話の一掃を図るよう努めてまいりたいと考えております。