国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成27年11月5日(木)11:10~11:16

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の議題は、「国家公安委員会個人情報管理規則の一部改正」等でございます。原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項等について報告がございました。私の方からは以上でございます。

問  大臣にお尋ねします。先日、自動走行自動車に試乗なされました。乗られた率直な感想をお願いします。

答  (大臣)昨日、豊洲から葛西までの首都高湾岸線8キロをホンダのレジェンド、ハイブリッドベースの自動走行車と言うのでしょうか、自動運転車と言うのでしょうか、乗せていただきました。思ったより相当すごいなというのが実感でございます。合流なんかは難しいのかなと思ったのですが、非常にスムーズでしたし、私よりよっぽど上手いなというのが実感でございます。ただ、あそこは規制速度が80キロで、自動走行車は丁寧に規制速度を守りますので、ビュンビュン追い抜かれますし、前との車の車間が開きますので、そこへしょっちゅう割り込まれる、その度にブレーキがかかるという感じで、やはり規制速度と実勢速度との違いというのは、こういうところで出てくるのだなということもちょっと感じました。今日の官民対話の議題にも自動走行というのがあがると聞いておりますが、諸外国に遅れをとらないように、公道での実験がしっかりできるように、ベストな状況を提供できるように頑張ってまいりたいと思っておりますし、名古屋で事故があったそうでございますが、安全性をきちんと確保するというのが大前提で、オリンピックに向けてロボットタクシーという構想もあるようでございますから、少なくとも東京オリンピックで実用化できるように、なるべく早く実証実験がいろいろなところでできるように努力してまいりたいと思っております。予想以上のスムーズさというのでしょうか、正直驚きました。

問  長官にお尋ねします。埼玉県熊谷市で6人の方が殺された事件ですけれども、先週、県警が対応についてまとめた報告書を公表したところです。それを踏まえて警察庁は通達を出して指示、本部長会議を含めて長官からの指示もあったところですが、報告内容を見ますと、今回の連続発生のおそれのある事件、連続発生のおそれをきちんと判断しなかったりとか、あるいは犯人の特定を迅速にするような活動の徹底であるとか、一方で住民への情報提供ですとか、そういったことが教訓として出ているようですけれども、今回の県警の報告された、それを踏まえた対応についての所感をお願いします。

答  (長官)本件は、6名の方々が故なく命を奪われた、誠に痛ましく、かつ、残忍で凶悪な事件でありまして、このような結果について、警察として重く受け止めているところであります。
 このような、犯人が凶器を持って近隣に潜伏逃走している可能性があるような連続犯のおそれのある凶悪事件については、発生直後から徹底した防犯措置によって続発を防ぎつつ、更なる犯行が起こる前に検挙の力でこれを止めなければならないと考えております。
 今回、埼玉県警察において、今回の事件に関し、警察署での外国人への対応、更なる被害防止のための住民への情報伝達と警戒、容疑者の捜索・検索等の各段階における教訓事項を取りまとめたところであります。それを受けて、警察庁として全国警察に対しまして、連続発生の可能性の迅速かつ的確な判断のための初動捜査の徹底と情報の集約化、あるいは連続発生を防ぐための警戒活動の徹底と多様な手段を用いた地域住民への情報提供、更に犯人の迅速な検挙のための捜査・検索活動等について、それぞれ強化を図るように指示したところであります。
 これらの教訓事項は、いずれも今回の痛ましい事件の中から導き出された非常に重い意味を持つものであります。警察としては、これらを十分に生かして、全国で凶悪事件の連続発生を防ぐ力を強化し、市民が故なく連続して命を奪われるという事態の防止に努めてまいりたいと考えております。