国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成27年12月10日(木)11:43~11:48

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。河野委員長は、国会対応でしたので欠席です。議題事項については、「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」などについて説明がありまして、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がございました。以上でございます。

問  長官にお尋ねします。国際テロ情報収集ユニットが発足しました。警察として今後どのように対応していくか長官の所見をお願いします。

答  (長官)御指摘の国際テロ情報収集ユニットにつきましては、邦人殺害テロ事件等を受けた、本年5月29日の国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部決定に基づきまして、政府一丸となって国際テロ対策に関する取組を強化するために、12月8日付けで発足したものであります。
 警察では、各種テロ対策を積極的に推進しているところでありますが、今般の取組の実効が上がるよう、情報提供や警察職員の派遣などを通じまして、積極的に貢献するとともに、当該組織と緊密に連携しながら、情報収集・分析の強化に努めてまいりたいと考えております。

問  長官にお尋ねします。元陸上自衛隊東部方面総監らが外部に持ち出すことのできない内部文書を在日ロシア大使館の元武官に渡したとして、自衛隊法違反で警視庁に書類送検された事件がありました。ロシアの元武官は既に帰国し、出頭要請に応じておりませんが、この事件についての御所見をお願いいたします。

答  (長官)御指摘の件は、平成25年5月に、当時、在日ロシア大使館員であった者から要求を受けた元陸上自衛隊幹部が、部内資料である教範を現職の自衛官らから入手した上で、当該元ロシア大使館員に交付した事案であります。これに関しまして、12月4日に警視庁が当該元ロシア大使館員及び元陸上自衛隊幹部ら計7名を自衛隊法違反で東京地検に書類送致しております。
 警察としては、今後とも、我が国の国益が損なわれることのないよう、平素から対日有害活動に関する情報収集・分析に努めるとともに、違法行為に対しては引き続き厳正に対処してまいりたいと考えております。

問  長官にお伺いします。靖国神社で爆発音がした事件で、昨日、韓国人の男が逮捕されましたけれども、御所感をお願いいたします。

答  (長官)昨日、警視庁が韓国人の男性1名を11月22日午前11時頃から23日午前10時頃までの間に、正当な理由がないのに靖国神社に侵入した建造物侵入の容疑で逮捕したとの報告を受けております。
 今後、警視庁において、11月23日に発生した爆発容疑事件との関連も含めまして、事案の全容解明に向け、捜査を尽くしていくものと承知しております。

問  長官にお尋ねします。未検挙の殺人などを対象にした情報提供を求めるための捜査特別報奨金制度がありますけれども、例えば、東京都世田谷区で一家4人が亡くなった事件、今年で丸15年が迎えますが、この事件については期間の延長がされることになっています。この事件を始め未解決、いわゆるコールドケースについて、報奨金制度以外の取組も含めて、どのように取り組んでいかれるのか、御所感をお願いします。

答  (長官)この度、世田谷一家殺害事件など5件の事件について、捜査特別報奨金の対象期間を延長したわけでありますが、警察は、これらを始めとする未解決重要事件を1件でも多く、一日でも早く解決して、被害者遺族、国民の期待に応えたいと考えております。そのため捜査特別報奨金制度を活用するなどによりまして、国民の皆様から少しでも多くの関連情報をいただいて、有力情報を掘り下げまして、またそれとともに、最先端の科学技術を活用した証拠資料の再鑑定を実施するなど、引き続き、その捜査に全力を挙げたいと考えております。