国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成27年12月17日(木)11:37~11:43

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議につきまして申し上げます。議題事項につきましては、「国家公安委員会審査請求手続規則案に対する意見の募集」などがありまして、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について、報告がございました。私からは以上でございます。

問  大臣にお尋ねします。先日、横浜の韓国総領事館に不審物が投げ込まれた事件がありました。来年のサミットが近づいています。重要防護施設の警備の在り方について所見をお願いします。

答  (大臣)韓国の総領事館に物が投げ入れられた件につきましては、今、鋭意捜査中だと思いますが、事件を受けて、全国にあります韓国の総領事館、あるいは大使館などについての警戒警備の徹底、それから施設管理者としっかり連携するというような指示が全国の警察に出されております。
 来年のサミットを踏まえて、警備に関しては準備万端ぬかりなくやらなければならないと思っております。今回は幸い人身につながるものではありませんでしたが、一歩間違えればやはり大きな問題になりかねなかったということだと思います。あんまり平常に慣れてしまわないように、テロが起き得るんだということをしっかり認識して、今まで続けてきた警備についても何が起こり得るのか、それに対してどう対処できるのか、しっかり緊張感を持って警戒警備に当たるように指導してまいりたいと思っております。

問  長官にお尋ねします。最近、レーザー光が航空機や新幹線に照射される事案が相次いでいます。沖縄県では米軍ヘリにレーザー光を照射した被疑者が逮捕されました。非常に危険な行為であり、模倣犯も発生しているものと思われます。警察としてどのような対応をされているのか長官の所感をお聞かせください。

答  (長官)一般にレーザー光を航空機などに照射することは極めて危険な行為であると認識しております。沖縄の事案は、米軍ヘリコプターに対して、レーザー光が照射された事件でありまして、12月7日に沖縄県警察において被疑者を逮捕して、現在鋭意捜査中であります。その他、これまでに8道府県警察において、航空会社、関係機関等から民間航空機、自衛隊機等に対してレーザー光の照射があったという連絡を相当数受けているということも承知しております。また、山口県内においては、11月24日に山陽新幹線の運転席にレーザー光が照射されたとの相談が山口県警にあったとの報告を受けております。いずれにいたしましても、警察としては、犯罪に該当する危険な行為につきましては、引き続き厳正に対処してまいる方針であります。

問  長官にお尋ねします。日本とベトナムの治安当局の次官級協議がこのほど行われたところですけれども、2年前から今回が3回目と承知しています。今回は坂口次長が行かれたわけですれども、この日本とベトナム間協議の意義、今回の協議の内容、成果についてお聞かせください。

答  (長官)12月15日にベトナム社会主義共和国ハノイ市において、日越両国の治安当局の次官級を団長といたしまして、今お話のあったとおり、日本側が坂口次長、ベトナム側は公安省の副大臣ということになりますが、第3回目の協議が開催されました。この会議は日越両国関係が発展する中で、必要となる警察相互の協力について、ハイレベルで協議をするために2年前に立ち上げたものであります。特に、現在、人的交流の急激な増加に伴いまして、来日ベトナム人の犯罪が増加傾向にあるということからも、その対策を進めていく上で重要な意味のあるものと考えております。今回の協議においては、サイバーセキュリティ、あるいは国境を越える犯罪等に対する両国の情勢や施策等について率直に議論し、今後の情報交換あるいは捜査協力の推進について意見の一致をみたということでありまして、これを踏まえて今後も協力関係の一層の強化に努めていきたいと考えております。