国家公安委員会委員長(代理)記者会見要旨

1 日時 平成28年11月17日(木)11:35~11:39

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。本日、松本国家公安委員会委員長が欠席のため、私が会見を代理いたします。警察庁から「道仁会、五代目浅野組、二代目親和会及び双愛会の指定の確認」について説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がございました。以上です。

問 パリ同時多発テロから1年が経過しました。この間も国内でサミットがあったりとか、テロ対策が進んできたと思います。国内でのテロ対策の状況等について所見をお願いします。

答 (長官)昨年1月及び2月にシリアにおいて邦人殺害テロ事件が発生するなど、我が国に対するテロの脅威が現実のものとなったことを受けまして、警察では、昨年6月に「警察庁国際テロ対策強化要綱」を策定しまして、この要綱に記載された各種取組を推進してまいりました。こうした中、昨年11月にはフランス・パリにおいて同時多発テロが発生し、その後も各地においてテロ事件が発生するなど、現下の国際テロ情勢は一層厳しい情勢となっております。警察におきましては、このフランス・パリにおける同時多発テロ事件を受けまして、警察庁から都道府県警察に対しまして、事態対処能力の強化、ソフトターゲット対策等の取組も含めて、各種テロ対策を一層強力に推進するよう指示をしているところであります。今後もこうした取組を着実に推進し、テロ対策に万全を期することによりまして、テロを防止し、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に貢献してまいりたいと考えております。

問 海外でカメラ等のIoT機器を踏み台にしたサイバー攻撃があったということで、それを踏まえて、警察庁が関係事業者への対策を取るように注意喚起をしているということですけれど、どういった情報発信をされているかも含めまして、この件についてお願いします。

答 (長官)海外におきまして、9月、10月に、不正プログラムに感染したIoT機器を踏み台とした大規模なサイバー攻撃が発生したという報道があったところであります。警察庁のサイバーフォースセンターでは、国内において、9月以降、当該不正プログラムに感染したIoT機器からとみられる不審な通信の増加を確認しております。このため、警察庁では、警察庁のセキュリティポータルサイトであります「@police」のほか、日本サイバー犯罪対策センターを通じて関係事業者らに情報発信を行い、推測されにくいユーザ名とパスワードへの変更、また、ファイアウォールによる適切なアクセス制限等の対策を実施するよう注意喚起を図っているところであります。今後とも、我が国におけるサイバーセキュリティの確保のため、サイバー空間の脅威情報の収集に努めるとともに、国民や関係事業者らに対しまして適切な情報発信を行ってまいりたいと考えております。