国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成28年12月15日(木)11:13~11:19

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部を改正する命令案」に対する意見の募集などについて説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がございました。以上でございます。

問 大臣にお尋ねします。先ほどもお話にありましたが、訪日外国人の増加等に対応するために、道路標識の一部に英語表記を付け加えるなどの改正をすることになりました。この件について所見をお願いします。

答 (大臣)訪日外国人が増加していること、また、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控えていることから、今後、訪日外国人によるレンタカー等の利用が更に増加することが予想されております。
 今回の改正案は、こうした状況を踏まえまして、我が国の国民と訪日外国人の双方にとって分かりやすい道路標識を整備し、安全運転につなげていただくため、日本語のみが表示されている一時停止標識と、徐行・前方優先道路の標識について、英語を併記した様式を追加することとしたものでございます。
 今後、パブリックコメントで頂く御意見も参考にしながら、速やかに改正案を取りまとめるよう、警察庁を指導してまいりたいと存じます。

問 長官にお尋ねします。先週の話になりますが、相模原市の知的障害者施設での殺傷事件を検証していた厚労省の有識者検討会が最終報告書をまとめま した。自治体と警察との連携も再発防止に向けた対策として盛り込まれましたが、長官の御所見をお願いします。

答 (長官)御案内のように、本件につきましては、何の罪もない多くの方々が犠牲となりました大変痛ましい残忍な事件でありまして、あらためて、亡 くなられた方の御冥福をお祈りし、また、御遺族にはお悔やみを申し上げますとともに、負傷された方々には、御見舞いを申し上げたいと思います。
 本件につきましては、神奈川県警察において、事件の全容解明に向けて、継続して捜査を推進しているものであります。
 また、厚生労働省に設置されました検証等チームに、警察庁も参画いたし まして、神奈川県警察における対応について情報提供した上、警察の対応も含めた事実関係全般についての確認がなされまして、今般、報告書が取りまとめられまして、関係閣僚会議に報告がなされたものと承知しております。
 警察庁におきましては、各都道府県警察に対しまして、報告書の内容を周知するとともに、取りまとめを踏まえまして、措置入院の適切な運用のための、都道府県、精神医療関係者等との協議の場を通じた相互理解の推進、更には社会福祉施設等の防犯に係る安全対策等の取組について指示をいたしま した。
 二度とこういった事件が起こらないように、関係機関等と連携・協力し、再発防止に向け、これらの取組をしっかり進めてまいりたいと考えております。

問 長官にお尋ねします。IR整備法いわゆるカジノ解禁法ですけれども、本日、成立したところです。今後の実施法の策定に向けて動いていくわけです が、警察としてもマネロン対策とか暴排、それから周辺環境対策、いろいろ多面的な対応が必要かなと思いますが、法成立を受けまして、警察としての取組についてお聞きします。

答 (長官)お尋ねの特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律につきましては、本日、国会で成立したものと承知しております。
 今後、特定複合観光施設区域の整備に必要な法制上の措置が講じられる際に、地域の風俗環境の保持、少年の健全育成、暴力団の排除、マネー・ローンダリングの防止等といった観点から、対策が検討される必要がありまして、当庁として、この検討に協力してまいりたいと考えております。
 また、ギャンブル等依存症への対策につきまして、審議の過程等で言及されたことを踏まえまして、当庁としても関係省庁と連携しながら、適切に取り組んでまいりたいと考えております。