国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成29年7月20日(木)11:25~11:30

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、平成28年度実績評価書などについて説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がございました。以上です。

問 大臣にお伺いします。今年上半期の刑法犯の認知件数及び検挙状況が公表されました。上半期の刑法犯の認知件数は45万件と、戦後初めて100万件を切った昨年を下回るペースで減少しております。この減少について大臣の御意見と、今後の警察の取組について御所見をお願いします。

答 (大臣)今、お話にありましたように、平成29年上半期における刑法犯認知件数は45万887件で、戦後初めて年間で100万件を下回った昨年の上半期から更に7.7%減少しております。
 刑法犯認知件数の減少は、防犯ボランティアの方々を始めといたしまして、地域社会や関係機関、警察が一体となって犯罪抑止対策を推進してきたことによるものと認識しております。
 他方、詐欺などの被害が増加している犯罪もあり、犯罪情勢は引き続き予断を許さない状況にあるものと認識しております。
 また、検挙に関しましては、重要犯罪の検挙率が昨年の上半期より上昇し、80%を超えるなどの前進がみられましたが、引き続き向上を図る必要があると承知しております。
 今後とも、世界一安全な日本を創り上げるため、官民一体となった的確な犯罪対策を推進するよう警察を指導してまいる所存でございます。

問 長官にお尋ねします。犯罪被害給付制度に関する有識者会議の提言がまとまって、警察庁に提出されました。これに関する受け止めと、今後の警察の取組について教えてください。

答 (長官)まず、本検討会で構成員を務められた有識者の方々には、犯罪被害給付制度の在り方について、充実した御議論を行っていただいたことに、厚く謝意を表する次第であります。
 今回の提言には、犯罪によって苦しむ方々への支援を充実させるために必要な具体的な内容が盛り込まれたものと承知しております。
 今後は、この提言を踏まえまして、その内容を具体化するための取組を速やかに行ってまいりたいと考えております。

問 長官にお尋ねします。神戸市で3人の方が殺害されて、2人の方がけがを負うという事件が起きたところです。亡くなられた御夫婦の孫に当たる男が逮捕されたということで、地域や社会に非常に衝撃を与えた事件です。この事件についての取組、受け止めについてお願いします。

答 (長官)お尋ねの事件につきましては、今月16日、神戸市北区において3名の方が刃物で刺されるなどして亡くなったほか、2名の方が負傷したものであり、同日、被疑者を銃刀法違反で現行犯逮捕した後、翌17日に、同被疑者を男性1名に対する殺人罪で通常逮捕したものであります。
 本事件は、地域住民に不安を与える極めて凶悪な事件であり、現在、兵庫県警察において、事案の全容解明に向けた捜査を進めているものと承知しております。