国家公安委員会委員長就任記者会見要旨

1 日時 平成29年8月3日(木)21:12~21:17

2 場所 官邸1階

3 概要   この度、国家公安委員会委員長、国土強靭化担当大臣及び内閣府特命担当大臣、防災担当大臣を拝命しました小此木八郎でございます。
 総理からは、それぞれの担当分野について、5点の指示を受けました。 政府の治安対策の責任者である国家公安委員会委員長という重責を担うことになり、身の引き締まる思いであります。
 我が国の治安情勢は、刑法犯認知件数や交通事故死者数が減少傾向にあるなど、一定の改善が見られる一方、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を見据えたテロ対策の強化やサイバー空間の脅威への対処、新時代の刑事司法制度に対応した警察捜査の構築、人身安全関連事案等への的確な対処、暴力団対策、交通事故抑止対策、警察の災害対応能力の向上等、引き続き、対策を講ずべき課題が山積していると認識しております。
 良好な治安は、国民生活の基盤です。日本を「世界一安全な国」にするため、これらの治安上の諸課題への対処に全力を尽くしてまいります。
 国土強靱化についてですが、東日本大震災や昨年4月の熊本地震、今年7月の九州北部豪雨をはじめとする多くの災害が発生し、首都直下地震や南海トラフ地震の発生が懸念される中、強靱な国づくりは喫緊の課題であります。
 このため、国土強靱化基本計画等の着実な推進を図るとともに、同計画の 見直しに向けた取組を本格化させます。また、地域計画の策定支援や民間の取組の促進を行い、オールジャパンで、強力に国土強靱化を進めてまいります。
 防災についてですが、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であると 認識しており、政府一体となって災害対策に全力を尽くしてまいります。
 昨年4月の熊本地震を始め、この1年間にも地震や台風、豪雨等による災害が多数発生しております。7月の九州北部を中心とする豪雨災害や7月下旬の秋田県を中心とする豪雨災害でも、甚大な被害が発生いたしました。これらの災害により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。現在、九州北部豪雨を含む梅雨期の一連の災害については、すでに激甚災害の指定見込みとお知らせしており、全国的な梅雨明けを迎えたことから近日中に閣議に諮る予定であります。
 政府としては、発災直後から関係省庁一体となって総力をあげて、応急対策活動を実施してまいりました。今後も、被災された方々が一日も早く日常の生活に戻られるよう、被災地の復旧・復興に向けた取組に全力を挙げてまいります。
 また、今後発生が危惧される南海トラフ地震や首都直下地震といった大規 模災害については、甚大な被害を軽減するため、関係者と連携した対策を推進しつつ、地震・津波防災の国民運動への展開を図っているところであり、その備えに万全を期してまいる所存であります。
 災害の発生しやすい我が国において、災害対策を担当する大臣として、いつ起こるか分からない災害に備え、常に緊張感をもって職務に臨む決意であります。
 死因究明等の推進ですが、死因究明等推進計画に基づき、死因究明等の推進に関する施策について、関係府省庁と連携して、引き続きその実施を推進してまいります。
 安倍内閣の一員として、精一杯努めさせていただく所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

問 災害対応についてお伺いします。お話にありましたように、九州豪雨や秋田豪雨など災害が頻発しております。そうした災害があるたびに激甚災害指定について早く結論を出してほしいとの要望が出されます。激甚災害指定の適用までのスピードアップの必要性についてはいかがお考えでしょうか。

答 そういう意味で、今被災されておられる方々は不安を感じておられます。今おっしゃったことは当然のことであります。私といたしましては、前任の松本大臣からしっかりと状況報告を引き継がせていただき、私自身も現場に事情が許せば、早速にでもこの身で感じて、目で見て、そういった方々に対しての思いを共有して、激甚指定をしてまいりたい、このように思っております。