国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成29年10月26日(木)11:46~11:50

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、G7内務大臣会合の開催結果などについて報告がございました。以上です。

問 大臣にお尋ねします。今ほど、大臣も触れられましたけれども、先週、イタリアのイスキア島でテロ対策などについて話し合うG7内務大臣会合が開かれたと思いますが、この会合の成果と、会合で得た教訓を今後の警察の取組にどう生かしていくのかを教えてください。

答 (大臣)G7内務大臣会合は、10月20日にイタリアのナポリ、イスキアという島で行われました。テロ組織に参加する外国人戦闘員に関する情報を広く関係国と共有し、活用する必要性が強調されたほか、テロリストによるインターネットの悪用を阻止するための方策について、活発な意見交換がなされました。
 これらの議論を踏まえ、共同声明が採択されるとともに、テロリストによるインターネットの悪用対策に関しては、共同報道発表も行われました。
 私からは、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会、あるいは2019年ラグビーワールドカップやG20会議が行われることに関し、G7各国に対し、国際テロ対策に関する協力を求めました。
 また、イタリアのミンニーティ内務大臣、フランスのコロン内務大臣、ドイツのデメジエール連邦内務大臣及び欧州委員会のアブラモプロス移民・内務・市民権担当委員と二者間会談を行い、個別に意見交換を行いました。
 今回の海外出張は、我が国のテロ対策を強化する上で大変有意義な機会であったと思います。本会合の成果も踏まえ、G7を含む国際社会との間で治安分野における一層の連携強化を図ってまいりたいと思っております。

問 長官にお尋ねします。先週、吉祥寺で85歳のドライバーの車が歩行者をはね、7人がけがをされる事故があったところです。警察は高齢ドライバーによる事故が相次ぐ中、対策を取り組んでいるところですけれども、今回の事故への受け止め、高齢運転者対策への取組について改めてお願いします。

答 (長官)御指摘の吉祥寺の事故につきましては、7名の方が負傷されたものと承知しておりまして、まず被害に遭われた方々に対して、心より御見舞いを申し上げたいと思います。
 今回の事故につきましては、警視庁において、過失運転致傷の疑いで被疑者を現行犯逮捕しまして、事故原因等について鋭意捜査を進めているものと承知しております。
 一般論として申し上げますと、高齢運転者による死亡事故を見てみますと、その最大の人的要因は、ブレーキとアクセルの踏み間違い等を含む操作不適でありまして、平成28年中の75歳以上高齢運転者による死亡事故件数の28%を占めるなど、75歳未満と比べて高い割合となっております。今後、高齢の運転免許保有者の一層の増加が見込まれる中、このような高齢者の特性等に応じた事故防止対策を講ずることは、重要な課題であると認識しております。
 警察におきましては、高齢者講習等において高齢者の事故実態を踏まえた指導を行うとともに、安全運転サポート車の広報啓発を行っているところでありまして、こうした取組を引き続き推進するなど、高齢運転者による交通事故防止対策の更なる充実に向けまして、総合的な対策を推進してまいりたいと考えております。