国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成29年11月16日(木)12:10~12:14

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、 国家公安委員会の権限に属する事項の専決区分の整理案などについて説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から報告事項について報告がございました。以上です。

問 大臣にお尋ねします。平成29年1月から9月までの特殊詐欺の状況が公表されました。これに関する受け止めと、今後の警察の取組について教えてください。

答 (大臣)今、言われました今年の1月から9月までの特殊詐欺の情勢ですが、前年同期と比べますと、被害額は昨年に続いて減少はしておりますものの、認知件数については増加しており、高齢者を中心に大きな被害が生じている深刻な情勢にあると認識しています。
 高齢者、私から言わせると弱い立場の人と言いますか、そういう人たちに対する犯罪行為、残念な行為、ひどい行為が増加しているという認識を持っています。
 この特殊詐欺の状況を踏まえて、高齢者の被害防止対策、犯行グループの壊滅、口座・携帯等の犯行ツール対策を更に進めるよう、引き続き警察を指導してまいりたいと思います。
 これから年末を迎えるに当たり、こういうひどい状況が更に増え続ける可能性がありますので、改めて国民の皆様には、家庭の電話、留守番電話の設定等々、これに対する様々な対策を警察にも国民の皆様に呼びかけるように、私たちも更に強く指導してまいりたいと思っております。万全を期したいと思います。

問 長官にお尋ねします。指定暴力団工藤會をめぐる捜査についてですけれども、2010年に北九州市で暴力団追放運動を先頭切って活動していた男性方に銃弾が撃ち込まれた事件で、県警が最高幹部の一人を逮捕したところです。非常に暴力団追放運動の重要性が言われている中で、意義のある検挙かと思いますけれども、今回の検挙、この事件についての受け止めをお願いします。

答 (長官)本件は、暴力団排除活動に立ち上がった市民を標的とした許しがたい事件でありましたが、福岡県警察において、11月9日、指定暴力団五代目工藤會幹部らを検挙したものでありまして、引き続き全容解明に向けた捜査を進めていくものと承知しております。
 この事件等を契機としまして、適格都道府県センターによる暴力団事務所使用差止請求等の関連制度の整備を進めてきたところであります。警察としましては、引き続き、暴力団排除活動に取り組む市民の安全確保に万全を図りつつ、工藤會を始めとする暴力団の弱体化及び壊滅に向けた取組を強力に推進してまいりたいと思っております。