国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成30年3月22日(木)12:00~12:06

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、国家公安委員会・警察庁外部通報処理要綱の一部改正などについて説明があり、原案どおり決定いたしました。その他警察庁から、平成30年春の全国交通安全運動などについて報告がございました。以上です。

問 大臣にお尋ねします。春の全国交通安全運動についての発表がありましたが、これは毎年続けられている活動かと思いますけれども、改めまして大臣から、この活動についての意義などについて、お考えをお願いします。

答 (大臣)春の全国交通安全運動は、毎年、新入学や進級の時期に行われています。
 これまでの事故を分析すると、特に、小学1年生が歩行中に、中学1年生、高校1年生が自転車利用中に事故に遭いやすく、いずれも登下校時の事故が多くなっています。
 警察としては、今回の運動を契機に、関係機関や民間の方々と連携して、通学路における取締りや危険箇所の改善、交通安全教育や広報啓発などを更に進めてまいりたいと存じます。
 保護者や学校関係者の皆さんには、子供にきちんと交通ルールを教える、通学路の危険箇所を点検する、自転車の利用時には、ヘルメットを着用し、保険に加入する、こういったことをお願いしたいと思います。
 私が子供のころ、小学校に上がる前というのは第一次交通戦争と言われた昭和45年ころですけれども、一概には言えないかもしれませんが、街の大人がいろんなことについてうるさかったですね、怖いぐらい。車に気をつけろ、横断歩道は手をあげて渡りなさいとか。こういったことが今、実際私が調査しているわけではありませんけれども、なかなか少なくなってきたのかなと思います。交通安全について厳しく教育された思いがございます。その頃と比べると子供の死者数も大きく減少はいたしましたけれども、昔も今も変わらず大事なことは、大人がまず交通ルールを守るということ、それをしっかりと子供たちにも手本として教える立場にあるという自覚を持っていただきたい、このような思いを持ちました。

問 長官にお尋ねします。平成29年におけるサイバー空間の脅威の情勢について発表がありました。本件に関する受け止めと、今後の警察の取組について教えてください。

答 (長官)昨年、警察が把握したインターネット上の不審なアクセスとか、標的型メール攻撃というのは引き続き増加しております。また、サイバー犯罪の相談件数も高い水準となっています。サイバー空間における脅威は引き続き深刻化していると思います。
 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会もございます。こういったものを見据えて、サイバー空間の安全の確保に向け、情報の収集・分析を強化します。また、官民連携、国際連携を一層推進してまいりたいと存じます。

問 長官にお伺いします。埼玉県警で、署長からのパワハラが原因で自殺したとされる警部について、公務災害が認定されました。この件についての受け止めと、警察組織におけるパワハラ問題についてどのようにお考えかお伺いします。

答 (長官)こうしたハラスメント事案は遺憾であって、その防止は職場において不可欠で確実に取り組まなければならないとの認識を更に共有していかなければならないと思っています。
 各都道府県警察において、まず幹部を始めとする職員の意識が一層高まって、そして、相談窓口の充実等の職場環境の整備が進み、職員が活き活きと働ける職場づくりが進められるよう、今後とも努めてまいりたいと思います。

問 長官にお尋ねします。警視庁新宿署の女性巡査が、交際中の暴力団員に捜査情報を漏えいしたとして、任意送致されました。この件について長官の受け止めをお願いします。

答 (長官)御指摘の事案は、警視庁において、捜査を尽くした結果を踏まえ、厳正に処分したものと承知しています。
 あってはならない事案であり、新たに組織犯罪対策に携わることとなる職員等について、必要な研修や業務管理が適切に行われるよう努めてまいりたいと思います。