国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成30年6月28日(木)11:37~11:45

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令案に対する意見の募集などについて説明があり、原案どおり決定いたしました。その他、警察庁から、登下校時の子供の安全確保に関する関係閣僚会議における決定などについて報告がございました。以上です。

問 大臣にお伺いします。関係閣僚会議で登下校時の子供の安全確保に関する対策がまとまりましたが、これを含め子供の安全確保に関して大臣の御認識と、今後の警察の取組についてお願いします。

答 (大臣)6月22日、先週ですが、登下校時の子供の安全確保に関する関係閣僚会議が開催され、今後の対策として、登下校防犯プランというものが決定されました。
 先日も静岡県藤枝市において、下校中の男子児童が襲われる事件が発生するなど、通学路等における子供の安全確保は、もはや待ったなし、重要な思いで臨まなければならないと思っています。
 このため、学校、自治体、警察はもとより、保護者や地域の方々が結束をして、社会全体で子供を守っていくことが不可欠であると再認識しております。
 警察としては、関係機関と密接に連携をして、本プランに盛り込まれた各施策をはじめ、子供の安全を確保するための対策にしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。

問 長官にお尋ねします。富山市の事件ですが、交番で警察官が襲われ拳銃を奪取されました。その拳銃が使用されて男性が亡くなるという事件です。極めて重大な事件かと思いますが、現場が小学校ですし、更なる被害のおそれもあったという情報があると思うのです。この事件に対する長官の受け止め、それから警察官の貸与拳銃の奪取が後を絶ちません。拳銃奪取をどう防ぐかというお考えについてもお聞かせください。

答 (長官)まず、お亡くなりになられた方の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の方々にお悔やみを申し上げます。
 警察官が襲撃され、奪取された拳銃が使用されて、このような凶悪事件が発生し、地域の方々、そして今回の場合は、児童、保護者、学校関係者の方々に大変な不安を与えたことを遺憾に存じます。
 富山県警察において、拳銃が奪取された状況を含め、事実の解明に向けて捜査をしております。
 国民を守る警察官が襲われ、拳銃を奪われるということは、あってはなりません。これを重く受け止め、こうしたことが二度と起こらないよう、捜査で解明される事実関係を踏まえ、再発防止対策に取り組んでまいります。
 当面、拳銃奪取事案への対処態勢を強化するため、各種の訓練や点検を進めるとともに、有効な装備品の配備を本年度から前倒しにすることとしています。

問 同じく、富山市の事件についてお伺いします。付近の小学校に、被疑者が拳銃を所持している、こういった旨の情報が伝わっていなかったという報道がありますが、この点についての御認識をお伺いしたいと思います。

答 (長官)通報の時点で、どのような状況が把握されたのか、ということによると思っております。この点につきましては、捜査による事実関係の解明を待ちたいと存じます。
 (大臣)この件につきましては、先ほど申し上げた関係閣僚会議、登下校時の児童を守るという関係閣僚会議と、事件発生時がやはり午後2時過ぎということもありまして、ちょうど下校につながる時間でもありますので、ここはやはり不安をなくすためにも、警察がしっかり関係機関と密接に連携を取りながら、あるいは、先ほど申し上げたように学校、自治体、警察はもとより、いろんな方々の協力も頂きながら結束をして当たってまいりたいと、警察も指導しながら私自身も政治家として、あるいは地域の皆さんにもお願いをする思いでやってまいりたいと思っています。

問 長官にお伺いします。危険運転致死傷罪で実刑判決を受けた受刑者が、運転免許を所持したまま出所していたということが取材で分かりました。何かミスがあったのか、他にもあるのではないかという可能性もあったりするのかもしれませんけれども、本件についての受け止めと、対応についてお聞かせください。

答 (長官)今、お尋ねいただいた件につきましては、事実関係を確認しているところです。
 危険な運転をした人に対しては、運転免許の取消し等の処分を厳正に行うことが重要です。
 事実関係を踏まえまして、法務省と連携を図り、適切に対処できるようにしてまいりたいと思います。

問 大臣にお尋ねします。国家公安委員会委員長の執務室に関しての質問なのですが、大臣が喫煙者ではないということは承知しているのですけれども、先日、一部報道で、国家公安委員会委員長の執務室に喫煙の禁止の規程がないというような報道があったのですが、現状はどうなっているのでしょうか。

答 (大臣)恥ずかしい話ですが、私は喫煙者ではないと言われましたけれども、昨年の今頃ではヘビースモーカーだった。ところが、昨年の今頃、なんだか分からないけれども、たばこを吸いたくなくなりまして、もう10か月以上経つのですが、それ以来、喫煙はしていないということなのです。
 警察庁においては、国家公安委員会委員長の執務室において、言われたように、これまで禁煙とする規程は定めていなかったということでありましたが、実際の取扱いとしては禁煙としてきたということであります。
 加えて、受動喫煙防止への取組の重要性、健康増進法改正案の審議が行われていること、そうした問題への世論の動向も踏まえ、国家公安委員会委員長の執務室について明確に禁煙とするよう警察庁に改めて指示をしたということであります。