国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 平成30年10月4日(木)11:26~11:32

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   国家公安委員会後の記者会見ということで、これからまた皆さん方にお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 今日は、警察庁から、平成30年上半期における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況などについて報告がございました。以上でございます。

問 大臣にお尋ねします。先ほど、大臣も報告があったということですけれども、今年上半期の児童虐待について警察から発表がありました。児童虐待に関する通告件数がかなりの上昇傾向にある状況なのですが、先日の就任会見でも児童虐待について大臣から御発言がありましたけれども、今回の発表についての受け止めと今後の取組についてお聞かせください。

答 (大臣)児童虐待につきましては、平成30年上半期に警察の取り扱った児童虐待の検挙件数が過去最多ということになりました。大変憂慮すべき状況にあると考えております。これまでにも大変痛ましい事件が起きておりまして、私としても大変心を痛めているところであります。
 児童虐待は、児童の心身に重大な悪影響を及ぼす事案であるものと認識をいたしておりまして、本年7月に関係閣僚会議で取りまとめられた緊急総合対策を踏まえ、児童相談所と連携、ここは非常に大事なところだと思いますけれども、児童相談所と連携を図りつつ、児童の安全を最優先とした取組をしっかりと推進するよう警察を指導してまいりたいと思っております。

問 長官にお尋ねします。併せて子供の性被害の状況もまとまりましたが、児童ポルノ事件の検挙が増加し、SNSに起因する被害も依然深刻ですが、長官の御所見をお願いします。

答 (長官)お尋ねのありました個別の類型、いろいろございますが、子供の性被害全体として考えてみますと、憂慮すべき状況が続いていると言わざるを得ないと認識しております。
 警察は、児童が被害者となるような犯罪の取締り、これが仕事でありますけれども、社会全体で児童を性被害から守るという取組を進めていただくことが大切ではないかと存じます。
 学校、保護者、SNS事業者、そして携帯電話事業者等の方々が様々な取組を進められています。これに活かしていただけるように、警察としては被害の実態でありますとか、危険な実態でありますとか、こういった情報を発信・提供するように努めてまいりたいと存じます。

問 長官にお尋ねします。大阪府警の富田林警察署から男が逃げていた事件ですけれども、このほど山口県内で発見、逮捕になりました。逃走が長期間に渡ってしまったわけですけれども、途中、高知県警の警察官が職務質問していたとみられるという話があるようです。直後に、警察庁は全国に留置施設の点検など指示したところですけれども、今回の事件全体についての長官のお考えをお願いします。

答 (長官)御指摘のように逮捕まで期間を要し、そして地域の方々をはじめ広く不安を与えたことも加えまして、改めて、あってはならない事案だったと認識しております。
 今回の事件発生直後から、都道府県警察において、留置施設の点検等の所要の措置を講じてきておりますけれども、この捜査の結果を踏まえまして、留置施設をはじめとする警察施設のセキュリティ等、再発防止に活かしてまいりたいと存じます。