国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和元年5月30日(木)11:07~11:12

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁からは、川崎市における連続殺傷事件等についての報告等がございました。
 被害に遭われた方々、また御遺族の方々の気持ちを思うと、大変痛ましい事件でございまして、改めてお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。
 この事件の発生を受けまして、一昨日総理から、捜査を徹底し、全容解明を行うこと、また、すべての小中学校における登下校時の安全確保について、関係省庁・自治体と連携し、早急に対策を行うこと、総理官邸の方で私と文部科学大臣でありましたけれども、指示がございました。
 また、昨日でありますけれども、総理出席の下で開催されました関係閣僚会議におきましても、総理から、徹底した捜査による全容解明と関係省庁との情報の共有、通学路の安全確保の徹底、不審者情報の共有と迅速な対応の徹底、これらについて指示があったところでございます。
 私といたしましても、総理の指示を踏まえまして、更なる子供の安全対策について、関係機関と密接に連携しつつ、しっかりと取り組んでまいりたいと考えておりますし、何とか時間を取って、現場の状況も確認してまいりたいと思っているところでもございます。以上でございます。

問  大臣にお伺いします。先般、改正ドローン規制法が成立しました。最近では違法飛行の摘発も相次いでいます。ラグビーワールドカップ、来年にはオリパラも迎えるに当たって、警察のドローン対策について、大臣の所見をお願いします。

答 (大臣)この度の法改正は、近年、小型無人機の急速な普及、機能向上が進展する一方で、外国におきまして小型無人機を用いたテロ事案等が発生するなど、その脅威が高まっている、これ私は大変憂慮している事態でありますけれども、そういう現状を踏まえまして、ラグビーワールドカップ2019や、あるいは東京オリンピック・パラリンピック競技大会等の安全を確保するためのものであり、迅速かつ的確に実施していくことが重要であると考えております。
 この度の法改正によりまして、今後、両大会の競技会場等が、その上空における小型無人機等の飛行が禁止される対象施設に指定されるものと承知をいたしております。
 当該指定の状況を踏まえ、情勢に応じたドローン対処体制を構築することで、対象施設の安全確保に万全を期するように、警察を指導してまいりたいと思っております。

問  長官にお尋ねします。今ほど大臣からございましたが、川崎市の事件についてです。小学生や保護者の方が亡くなっている極めて重大な事件であると思いますが、この事件についての警察としての対応、今後の取組についてお願いします。

答 (長官)お尋ねのありました事件、一昨日の朝、スクールバスを待っていた児童と保護者の方々が、川崎市の路上ですが、男に刃物で襲われて、お二人が亡くなられ、17人の方が重傷等を負われたという事件が発生しました。極めて凶悪な事件でありまして、心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 犯人の男は、犯行直後に自殺しましたけれども、神奈川県警察は、事案の全容解明に向け捜査を行うとともに、併せまして被害に遭われた方とその家族の方々の支援に努めています。
 警察におきましては、今回の事件の発生を踏まえ、自治体・学校や保護者等と連携しまして、地域の実情に応じ、登下校時に子供が集まる場所等を改めて点検し、そして、警察官による警戒・パトロール等を先ほどの方々と連携して、重点的に実施してまいりたいと考えておりますし、また、それをしつつあります。
 さらに、山本大臣からもお話がありましたように、昨日の関係閣僚会議もございました。これも踏まえまして、更なる子供の安全確保対策について、関係省庁と共に努めてまいりたいと考えております。