国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和元年6月6日(木)11:25~11:31

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、五代目工藤會及び旭琉會の指定の確認等につきまして説明等がございました。以上でございます。

問  大臣にお伺いします。今年に入り、特殊詐欺の被害が前年に比べ減少しております。最近では、TVCM等で警察庁の動画を見かけますが、被害のさらなる減少に向け、特に広報啓発について、大臣の所見をお伺いします。

答 (大臣)御指摘のとおり、本年4月末現在、特殊詐欺の認知件数は4,600件、被害額は86億7千万円で、前年同期と比べまして、いずれも減少しているところでございますけれども、まだまだ依然として高水準で推移しており、深刻な情勢にあるものと認識をいたしております。
 警察におきましては、取締りや、金融機関等の事業者と連携した被害防止対策等を行っているところでございますけれども、何よりも重要なことは、高齢者のみならず、その子や孫世代も含めまして、日常的に家族間で連絡を取り合うことで被害に遭わないようにしていただくことが重要であると認識をいたしております。
 そのために、杉良太郎特別防犯対策監をはじめとする幅広い世代に対して強い発信力のある著名な方々により結成されましたオレオレ詐欺予防プロジェクトチームにおきまして、オレオレ詐欺の被害防止のための家族の絆の重要性、それから犯人からの電話を直接受けないようにするための自動通話録音機や留守番電話機能の活用について今現在呼びかけているところでもございます。
 また、そうしたことを分かりやすくお伝えする動画も制作いたしまして、関係省庁、自治体、事業者等の幅広い協力も得ながら、テレビCMや街頭ビジョンをはじめ、あらゆる広告媒体において放映されるように取り組んでいるところでございます。
 高齢者にいろいろ聞いてみますと、自分自身はオレオレ詐欺に遭うことはないと確信を持った方々が被害によくよく遭われているということもございますので、こういった形で、動画等とか分かりやすく高齢者の皆様方に発信していくということは非常に有効な対策だろうと思っております。杉様はじめ皆様方に大変お世話になっていることを心から感謝を申し上げたいと思います。
 こうした取組を通じて、特殊詐欺のさらなる被害防止が図られるますように、引き続き警察を指導してまいりたい、このように思っているところでございます。

問  長官にお尋ねします。改正道路交通法が成立しました。今回いわゆるながら運転、携帯等を使って運転するながら運転の罰則が強化されたところです。ながら運転と、それに伴う事故は絶えません。非常に深刻な状況かと思いますが、今回の改正、問題についてお考えをお願いします。

答 (長官)ながら運転とおっしゃいましたし、世の中でそういうふうに使われておりますけれども、スマートフォン等の携帯電話を使いながらの運転とあえて申し上げますが、これは極めて危険な行為です。
 スマートフォンの普及とともに、このような交通事故が増加傾向にあります。こうした情勢を踏まえ、この通常国会におきまして、走行中の携帯電話使用等について罰則を引き上げること等を盛り込んだ道路交通法改正案を提出し、御審議いただいて、先般改正法の成立を見たところです。
 運転中の携帯電話使用等に対する罰則の引上げは、半年以内に施行されることとなりますが、施行に合わせまして、今後違反行為の点数や反則金を定める政令の改正を行うこととしております。
 今回の法改正の内容やスマートフォン等の携帯電話を使いながらの運転の危険性について周知していただくよう努めるとともに、取締りを含めた対策に取り組んでまいりたいと存じます。