国家公安委員会委員長記者会見要旨

1 日時 令和元年6月20日(木)11:56~12:01

2 場所 警察庁第4会議室

3 概要   本日の国家公安委員会定例会議の状況について申し上げます。警察庁から、平成30年における行方不明者の状況等について報告等がございました。以上です。

問  大臣にお伺いします。昨年の全国の行方不明者数が前年比で約3,000人増加し、認知症の行方不明者については過去最多を更新しました。大臣の受け止めと今後の取組についてお願いします。

答 (大臣)行方不明者の届出受理件数は、過去10年間ほぼ横ばいで推移しているものの、認知症高齢者の行方不明事案が、平成24年に統計を取り始めて以降、年々増加をしているという状況でございます。
 高齢化社会の進展に伴い、今後も増加が見込まれる認知症高齢者の行方不明者事案については、地域社会全体で取り組むことが重要であると認識をいたしております。
 既に、自治体や事業者等から成るSOSネットワーク等の取組が進められているものと承知しておりますけれども、併せて、地域の方々が、日頃から気にかけていただいたり、見守っていただいたりすることも大変重要である、大切であると思っております。
 今後も、行方不明者の発見・保護活動が、御家族の協力の下、自治体、関係機関等と連携しつつ適切に行われるよう、警察を指導してまいりたいと思っております。

問  大臣にお伺いします。神奈川県内で、実刑判決が確定した男が逃走しまして、今も捕まっていないという状況です。不安を感じている住民の方も多いと思いますが、この事件について所感をお願いします。

答 (大臣)お尋ねの事案でございますけれども、昨日の午後、実刑が確定した男を収容するため、横浜地方検察庁において、その職員が警察官を伴い、神奈川県愛川町の自宅に赴いた際、男が抵抗し車両で逃走したものと承知をいたしております。
 当該車両は厚木市内で発見はされましたけれども、いまだ男の発見には至っておらず、神奈川県警察等において、所要の警戒活動を行うとともに、検察庁と連携しつつ、早期発見に向け鋭意追跡に当たっているものと承知をいたしております。
 地域住民の方々も不安に感じられていることと私も思っているところでございます。引き続き、警察が検察を支援し、一刻も早い発見に努めるよう、指導してまいりたいと思っているところでございます。

    

問  長官にお尋ねします。大阪の吹田警察署の交番の警察官が刃物で襲われまして、拳銃が奪われた事件が起きました。非常に、社会に大きな不安を与えたかと思いますけども、交番襲撃あるいは警察官の拳銃奪取が相次いでおりまして、昨年来、対策をとっているかと思いますが、その中で今回の事件が起きたわけですけれども、今回の事件への受け止め、地域警察官あるいは交番の安全対策についてのお考えをお願いします。

答 (長官)昨年来、交番への襲撃事案の発生を受けて、装備資機材の高機能化や施設のセキュリティ強化、複数勤務体制の構築等の取組を進めてきたところです。
 そのような中で、今般、再び、住民の安全を守るべき警察官が襲われた上、拳銃を奪われる事案が発生し、住民の方々に大きな不安を与えたことを大変重く受け止めております。
 再発防止のため、今般の事件の捜査結果をも踏まえつつ、装備資機材や施設はもとより、警察官の複数勤務を徹底するための体制の整備等を通じ、警察施設や警察官のセキュリティを一層強化することが不可欠であると考えております。都道府県警察におけるこれらの取組が一層加速されるよう努めてまいりたいと存じます。